死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

『SCORPION/スコーピオン』(2014)  




『SCORPION/スコーピオン』(スーパー!ドラマTV) (Wiki)

内容

IQ197のコンピューターの天才、凄腕の行動心理学者、機械工学の天才、天才数学者の4人組が、アメリカ合衆国国土安全保障省のシンクタンクとなり、最先端のテクノロジーを駆使して近年発生している様々な難事件の解決に挑む。 (公式より)


レビュー

・色々と"惜しい"感じの作品。
・傑作になり損ねたというか。
実話を基にしているということですが、"天才"たちが発揮する能力や創意工夫、特に現場のありあわせの材料から奇想天外な解決策を見出す様子は看板に偽りなし、大いに見どころがあると思います。
・思い出すのは『冒険野郎マクガイバー』あたりですが、あちらの"工夫"が「理科」だとすればこちらは「科学」(笑)と、それくらいの"本格"感の違いはあります。時代の差を鑑みても。
・ただその「本格」感で押すのかそれとも天才ゆえの性格破綻者グループのずっこけ感で押すのか、はたまたその"コントラスト"で押すのか。
・恐らくは最後のパターンなんだろうとは思うんですが、最後までそこらへんが安定しなかった感じがします。
・ドラマとしてのトーンというか質感というか。
・その"不安定"感の理由は恐らくストーリー運び自体にもあって。
・何というんでしょうね、シリーズとしての"慣性"が安定しない、そもそも最初からフルシーズンのものとして構想されたのか、それとも一発ものまたはショート・シリーズとして構想されたのか。
・「実話を基にして」いるということは恐らくは元々のネタはある程度限られていて、それをどう拡張するか付け足すか、そのさじ加減によってはシリーズの長さにはかなり幅があったのではないかな、そこらへんが評判を見ながら二転三転していたのではないかなと。
・そんな風に思えるところがあります。
・とにかく終わるのか続くのか、今どこらへんなのか、常習的ドラマ視聴者としてどうも腰が落ち着かない(笑)、どういう気持ちで見たらいいのか分かり難い部分が、終始ありました。
・もう終わったつもりで、でも翌週の番組表見たらあれ?まだあるぞ?みたいな。(笑)
・...第1話の緊張感は最高だったので、どちらかというと短くまとめた方が良かったのかなあとも。
・もう一つのこの作品の見どころ、テーマとしては、"天才の悩み""天才と一般人"という問題があって。
・そこらへんについてもさすが実話を基にしているだけあって、単に天才の奇矯さを見世物的に扱うのではなく、リアリティをもって、もっと言えば愛情を持って扱っていて、良かったです。
・特に主人公と、ひょんなことで知り合った"一般人"のヒロインの"天才"の息子との心の交流、自分も天才児として苦労して育った主人公がそのコに見せる思いやりは、しばしば感動的なものがありました。
・ただ..."ドラマ"としてより押したいのだろう、主人公とヒロインの"恋愛"とその際に見せる天才ゆえの(一般人的)"感情"表現の不器用さに関しては。
・ちょっとわざとらしいというか、主人公がいくら何でも幼く見え過ぎるところがあって。
・興ざめというか、「息子」との関係にあったような真実味が欠けていて、どうも乗れなかったです。
・そこらへんも例えばコメディタッチで上手くまとまっていれば見れないことはなかったと思うんですけど、既に言ったように雑然とシリアスでもあったので。
・どう見たものかなという。
・まとめて言うと、"ネタ"は結構上等のものがあったと思います。「実在の天才(集団)」と、「天才(児)の孤独」そのものに関しては。
・ただそれをドラマとしてまとめ上げることには、あんまり成功してないかなと。
・トータル悪くはないんですけどね。


他の人の感想

『海外ドラマ「SCORPION/スコーピオン」が面白い!!』(オーシャントリッパーズ さん)
『SCORPION/スコーピオン シーズン1 第1話 | ネタバレあらすじ』(おちゃのまのねこ さん)
『スコーピオンのモデルとなった実在の人物、ウォルター・オブライエンの真実に迫る』(海外ドラマをもっと楽しむ~!現役翻訳者がナビゲート さん)

・・・面白いと感じる瞬間は凄く面白いんですよねえ、1話は僕も興奮しました。最後のは「感想」とは少し違いますが、非常に興味深い記事だったので。


スポンサーサイト



Posted on 2015/12/09 Wed. 21:41 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ギャング・イン・LA』(2014)  



『ギャング・イン・LA』(FOXスポーツ&エンターテイメントch) (allcinema)

内容

ギャングによる凶悪犯罪が多発しているロサンゼルス… LA市警は組織の精鋭を集め“ギャング特別捜査班(GTF)”を発足。うかつに潜入すれば命を落とす一触即発の状態が続く...ギャング特別捜査班、若手ホープ “ライアン・ロペス”も目の前で相棒を失う…。しかし、相棒を撃ったのは彼の知る男、一番凶悪と言われるギャング・ファミリーの一員だった。実は、捜査班のホープ“ライアン”は訳ありの男だったのだ。
ギャングに育てられた男が3つの忠誠の狭間で揺れる、最強アクション・サスペンス!!!
(公式より)


レビュー

・元はFOXCRIMEチャンネルで放送されたものが、FOXスポーツ&エンターテイメントchに落ちて来たものを捕捉。
・FOXスポーツ&エンターテイメントchは概ねそういう"補欠"的な地味な作品が多いようには思うんですが、僕の性には合って傑作率が高くてやめられなくなりそう。
・基本的にはスカパーの"ドラマ・セット"(FOX、AXN、AXNミステリー、SUPER DRAMA! TV 等)で、海外ドラマは見ています。
・後は勿論、子供の頃からのたまにやる地上波。深夜やテレ東の昼。
・LaLaTVを契約していた時期もありました。
・さて『ギャング・イン・LA』
・面白かったです。シーズン1で打ち切られたのが、本当に残念。
・単に"もっと見たい"というだけではなくて、シーズン終盤に明らかになりかけた新たな(隠れた?)新設定が、よくある"クリフハンガー"(次シーズンへの興味を繫ぐ為にぶちこまれる未解決の謎・危機)の次元を越えて、興味をそそられるものだったから。
・元々この作品は、「設定」の面白さが中心的な持ち味だったのでね。
・だからこそ更なる設定の"かぶせ"も、効いていたわけですが結局未回収。残念。
・"設定"というのは勿論、内容紹介にもある、「ギャングに育てられた男」がよりにもよって「ギャング特別捜査班」で活躍しているということ。
・しかも彼は単に"育てられた"というだけではなくて、現在も事実上ファミリーに所属していて(さすがにギャング活動はしていませんが)、要所要所で情報を流しているという、危うい設定。
・うっかりするとリアリティが薄かったり、"二重スパイ"ものの焼き直しみたいな感じにもなりそうですが。
・彼の「特捜班」「ファミリー」に対する忠誠心、活動がどちらも本気度の高いものなので、"同時進行"の緊迫感、ストーリーの立体感がたっぷり味わえます。
・あり得ないものが、共存しているというか。
・もう一つの"立体感"は、ギャングそのものの描き方で。
・主人公の属する地元ヒスパニック系、そこへの進出を窺うメキシコ系やロシア系、それぞれのバックグラウンドやコミュニティがしっかり描かれていて。
・「多民族」「多系統」の立体感と、「犯罪組織」である面と「コミュニティ」(生活基盤)そのものであるという性格の立体感が。
・何とも息苦しいまでのリアリティを醸し出しています。
・海外ドラマファン的には、『OZ』『プリズン・ブレイク』などでお馴染みの、アメリカの刑務所での目を見張るかつ堅固な"多系統"感"民族"感。
・あれの"元"となるそもそものシャバでの多民族性がしっかり描かれている作品と、そう定義すればいいかと思います。
・それにしてもほんとに、"ギャング"は"コミュニティ"なんだなあと、感じさせる作品。
・かなり陰鬱でかつ残虐なシーンも多いんですが、それが"生きる"為であると、あるいは"生きる"ことそのものなのだというのが説得力を持って描写されているので。
・決してやたらめったらというか、センセーショナリズム的には見えません。
・まああえて言えば、戦国時代におけるそれぞれの「国」「武将」とその家臣団のようなものだと、言って言えないことはないように思います。
"戦国武将""ギャング"(の親玉)となぞらえるのは、日本人的には抵抗があるかもしれないですが。(笑)
・それくらいつまり、「生きる」ことと等価的な存在に見えるということと。
・彼ら暴力集団が作る"秩序"が、しばしば唯一性を持っているということ。彼らこそが、「国」であるというか。
・単に警察や政府という"秩序"に対する"反秩序"ではなくてね。
・一方で近代国家も存在しているから、ややこしくはなるんですけど。
・まあ日本でも、中央政府が弱くなったり社会福祉が極小化したりすれば、ある種の"ギャング""地方権力"が(これから)誕生・増大しても、多分おかしくはないんだと思います。
・元はヤクザも、そうだったわけでしょうし。
・中間的には、中国だと「軍閥」なんて概念もありますね。
・「ギャング」と「社会」「国家」の、遠いようで意外と近い関係というか。
・たまたま勝ったギャングが、国を作ってるだけじゃないかという。
・だからこそつまり、主人公の"葛藤"も大きくなるわけです。
・単に我が身の安全というだけではなくて、どちらに"正当性"を認めたらいいのか。警察とギャングと。
・そういう風景を、やや暗いですけどしっかり娯楽作品とした仕上げた傑作。


他の人の感想

海外ドラマ『ギャング・イン・LA』 フィナーレ(misasa104の日記 さん)
カテゴリー「ギャング イン LA 」(感想考察 海外ドラマ多め さん)
ギャング・イン・LA(原題:gang related)S1で打ち切りだって!(粉雪のちょこっと、ドラマ さん)

・・・「暗い」という評判が多いのは、仕方ないですね(笑)。意外と"ぬるい"という評価もあったのは、多分主人公のそれぞれの"コミュニティ"への浸り具合がそう見えたんだと思います。


Posted on 2015/12/11 Fri. 18:43 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『西海岸捜査ファイル グレイスランド』(2013)  

再びアメリカへ。




『西海岸捜査ファイル グレイスランド』(日本テレビ) (Wiki)

内容

FBIをはじめとする国家3大機関の敏腕捜査官男女6人が暮らす西海岸の豪華シェアハウス“グレイスランド”を舞台に繰り広げられるクライム・サスペンス! (日テレ公式)


レビュー

・Dlifeでやったのが日テレ深夜に流れたところを捕捉。
・シーズン2以降もやりそうですが、とりあえずシーズン1のみの感想。
・ちなみにやったら見ると思います。
・日テレ版のタイトルは『グレイスランド 西海岸潜入捜査ファイル』。細かい変更だな。(笑)
・まあ原題"Graceland"ですから、"グレイスランド"を先に持って来るというのは別におかしくはないとは思いますが。
・ただエルビスに余り馴染みの無い(注)日本の一般視聴者には、"西海岸"の方を押すというのも、それも間違った判断ではないかと。
・ドラマの印象としては、"潜入捜査官"だらけという設定の暗さと、「グレイスランド」内の人種の多様さ・エキゾチックさで、意外と「西海岸」の方は素通りしてしまった感じも。
・"サーフィン"も"ヤシの木"も、「潜入」の為の小道具の一つみたいな印象になるというか。
・むしろ主役の"東海岸"ボーイ(笑)の爽やかさの方が、ドラマの明るさを保つには貢献してたかなと。
・ラテンもラスタも含む他の男どもは、それ以上に癖が強過ぎるし。女も美人だけど、ハード系とパワー系だし。
・多分企画を立てた人は、もっと"西海岸"的明るさを基調としようとしていたと思うんですけどね。
・能天気というか。
・それと"潜入捜査"の、ギャップ狙い。
・ただ実際の現場の人の資質が、遥かにストレートにダーク系だったという。
・『CSI:マイアミ』っぽくしようとしたら、『CSI:NY』になっちゃったという感じ?(笑)
・そういえばヴァネッサ・フェルリトは"NY"と共通か。
・セクシーではあるけれど、それ以上に情の厚い"お姉さん"という感じの人柄の良さは、よく出ていたと思います。
・"NY"で死んじゃったのは悲しかったな。
・話戻して、主役のマイクは、なかなかいいキャラだったと思います。
・頭が切れることとナイーブなことと、仕事熱心で上昇志向が強いことと正義感が強いことと、それぞれ微妙に矛盾する性格が全体として説得的に描かれていて。
・使命と感情との間で揺れ動く彼の"苦悩"に素直に感情移入出来たというか、同情出来たというか。
・"やることやり切った"上での"迷い"なので、見てていらいらしないというか。
・日本のアニメ主人公たちのそれとは違って。(笑)
・「優秀」というのは美しいなと、多少『バトルクリーク』的な感慨も含みつつ。
・まあでもちょっと優秀過ぎますけどね。(笑)
・真似しろと言われても困りますけど。(笑)
・ドラマの見どころは・・・結局その"優秀"さということになりますかねえ。
・各潜入捜査官たちの、"機転"のあれこれとその"スリル"というか。
・話の中心となる、ポール・ブリッグスをめぐる大がかりな"疑惑"については。
・分かったような分かんなかったような感じ。
・動機に同情の余地はあっても、やってることはやっばり悪どいですし。
・丸く収めて(とりあえずですけど)いいのかどうか、視聴者的に心が定まらないところはある。
・切り抜けられるものかねという、リアリティ含めて。
・ただ"解決"してマイクが無事本来の任地に戻って出世するところまで描かれていたのは、意外というかスピード感が快感だったというか。
・マイクならやるだろうな、管理職としてもという説得力は、「現場」を描いたシーズン1でも十分に見せられていたと思いますし、そこからどう展開して行くのか、シーズン2にも興味は繋がりました。
・まあ現場に戻っては来るんだろうなとは思いますけど。
・まさか"室井管理官"にはならないでしょうし。
・ブリッグスが織田裕二に?ないない。(笑)
・一応"シェアハウス"ものでもあるのかこれは。
・ただみんな「大人」過ぎて、あんまりそういうちまちました感じも無かったですけどね。
・これもひょっとしたら、企画者の意図と監督以下の資質が食い違った結果かもとか。


他の人の感想

グレイスランド 西海岸潜入捜査ファイル(海外ドラマ通信 イエス!フォーリンドラマ さん)
Dlife「西海岸捜査ファイル〜グレイスランド〜」を4話まで観た。物件マニア必見。登場人物が暮らす住居が超ステキ。物件だけ見ていたい。(ラヴ・ハリ映画日記〜ときどき海外ドラマ〜 さん)
西海岸捜査ファイル ~グレイスランド~(海外ドラマ新番組情報 さん)

・・・地上波でやった割には見た人が少ないというか、"Dlife"視聴者系の感想はかりだったのが少し意外でした。僕のような"スカパードラマセット"系の海外ドラマ愛好者は、余り地上波はチェックしないものなのかなという。
評価はおおむね、いやほとんど全て好意的なものばかり。しかもこう言ってはあれですが(笑)「かっこいい」「テンポがいい」系の非常に似た感想が多くて、どれをピックアップしたものやらという。それだけ完成度が高いということなんでしょうね。"売り"意図が明白というか。僕の感想は変なのか?(笑)
最初の人のは、その典型的な一つ。紹介情報が充実しているので、選ばせていただきました。次の方も多分"感想"としては同じで、ただそれを独自に(笑)掘り下げてあって笑いました。最後の"海外ドラマ新番組情報"さんは『クロッシング・ライン』に続いてのピックアップですが、同じ「多様なバックグラウンドの捜査官集合もの」としての感想の違いが、見比べると面白いかなと。


Posted on 2015/12/21 Mon. 18:11 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ザ・フォロイング』(2013)  




『ザ・フォロイング』(AXN) (Wiki)

内容

殺人鬼は、連鎖する・・・
“フォロワー=狂信者”を操るカリスマ殺人鬼と、FBI捜査官の闘い!
(公式)


レビュー

"ランキング"的な言い方をすれば、シーズン1=B(まあ好き)シーズン2=D(あまり好きではない)の、中を取っての"C"という感じ。(笑)
・あんまりここまでの区別はいちいちしないんですけどね。
・基準はたいていシーズン1で、それが視聴者の反応に合わせてしばしば無理やりシーズンを重ねて行って、陳腐化したり失速したりはよくあることで、そのこと自体には同情的というか、武士の情けというか。(笑)
・出演者が歳を取るとかいう問題もありますし。
ネイビーファイルとか。(笑)
・あんなにキラキラしていたハーモンが・・・。(笑)
・ただ『フォロイング』の場合は、それが限度を越えていたというか、もう別の作品というか。
セルフパロディ的というか。

・シーズン1は面白かったです。
・飛び切りの知能犯のシリアル・キラーものという枠組み自体に新鮮味は無いですし、実際それ以上の何かのある企画ではなかったと思いますが。
・デザインとディテールはなかなかのすぐれもの。
・シリアル・キラーの超人性を、無限増殖する"フォロワー"という存在、フォロワーを作り出す説得力・洗脳力に焦点を絞ったのはヒットでした。
・それによって捜査陣の上手(うわて)を常に行く万能性に、リアリティというか合理性を持たせることに成功した。
・書く側としても、特に伏線を張らずに大逆転を書けるので、ある意味だったのではないかと。(笑)
・刑吏だろうと捜査官だろうと、とにかく触れる人間全てが犯人側に回る可能性が常にあるので、もう何でもありで。
・当然不気味でもあるし。
・勿論これまでも"シリアル・キラーのファン"や"コピーキャット"的なものを描いた作品は沢山ありますが、ここまで徹底的に機能的に使ったものは無かったのではないかと。
・その道具立てが"エドガー・アラン・ポー"であるというはったりも、適度で良かったと思います。
・メジャーとマイナーの、いい線を突いていたというか。(笑)
・一方で自身に文学的才能は無いというのも、"万能性"の中のいい抑制要素になっていたというか、なぜ「人を動かす」タイプの犯罪者になったのかという理由付けになっていたというか。
・つまり作家というよりプロデューサーという。
・対する"正義"側のケビン・ベーコンも、元々やや"地味"なタイプの映画スターなので、特に違和感無し。
・変に"ヒーロー"ものになっていないというか。
・一方でさすがの存在感もありましたし。
・まあ特に"内容"というほどの内容は無かったと思いますけどね。
・スリルとサスペンスの力学以外に。
よく出来たハード・ロックのような作品かと。

・で、問題のシーズン2。
"あいつは生きていた"の復活パターンそのものは、割合違和感は無かったと思いますが。
・ただ問題はその"復活"ぶりで。
・シーズン1の後半、刑務所を脱出してフォロワーたちと常時暮らし始めてから見えて来たボロ。
・ハッタリの金属疲労というかカリスマのほころびは、ある程度はそれを描こうと思って描いていたものでしょうし、シーズン1の一つのストーリーの流れの中では"味"と言えないことも無かったと思いますが。
・しかしシーズン2では・・・
・最初から締まりが無いだけで、前提としてのカリスマが全然出ていない。
・ただの自己愛の強いオッサンというか。
・それでもウブなフォロワー(候補)にはそれなりに影響力は行使出来るんですが、むしろそれが昔売れた芸人の地方営業みたいで、かえって惨めったらしく見える。
・イノベートを"ポー"から"バイブル"に求めたのも、平凡だし大げさだしで、成功しているとは言えない。
・...ただしこの"失敗"部分は、意図して描いたものだと思いますが。
・全体としては何割かは、ダーク・カリスマの"人間"性を描こうとしたという企画ではあるんだろうと思いますが。
・そもそもがそんな"内容"があるものではないというか、"内容"が持ち味のものではないので。
・単に緊張感が無くなってだるくなっただけに感じます。
ハード・ロックが"ハード"じゃなくなったというか。
・新キャラたちはそれなりに魅力的でしたけどね。
・美男美女。敵側も、ケビン・ベーコンの姪っ子も。
・でも引き続き出ている女性陣二人は、うざいだけかな。
・特にクレアは今更出てくんなという感じ。男たちの執着が分からんというか。(笑)
・それくらいなら、デブラに会いたかったな。
・全体としてはとにかく、ひたすら人が死んでくだけの話に。
"デザインとディテール"のかっこよさが失われると、こんなもんかという。
・シーズン3もあるらしいですが、見ないと思います。2も途中から眠くて仕方なかった。


他の人の感想

ザ・フォロイング シーズン1見ました(絵文字や顔文字は苦手です。 さん)
ザ・フォロイング シーズン1(よしおかみきのネタバレ映画・ドラマ日記 さん)
海外ドラマ『ザ・フォロイング/THE FOLLOWING』シーズン2(misasa104の日記 さん)

・・・順番に「シーズン1から駄目だった人」「シーズン1の途中から駄目だった人」「シーズン2から特に駄目だった人」という感じ。(笑)
思いの外否定的な感想が多いので、びっくりしました。人気ドラマじゃなかったのか?
特に3番目の方はシーズン2に入ってからの敵方("キャロル")のカリスマを問題にしているので、僕と似てますね。


Posted on 2015/12/27 Sun. 12:52 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『偽りの太陽 ~Low Winter Sun』(2013)  




『偽りの太陽 ~Low Winter Sun』(FOXスポーツ&エンターテイメント) (allcinema)

内容

英国アカデミー賞受賞作のUS版!!
「善」と「悪」の境界線があいまいになったデトロイト警察を舞台に起こる殺人、裏切り、復讐...警察組織の腐敗と一人の刑事の苦しみや葛藤を描いた作品。
デトロイト警察の刑事“フランク・アグニュー”の恋人が突如失踪する。復讐の為、フランクと同僚刑事が別の刑事を殺害するところから物語は始まる。完全犯罪と思えたこの事件が、人生を大きく変えてしまった・・・
そして彼の人生はデトロイトの闇へと突き落とされる・・・。
(公式)


レビュー

明けましておめでとうございます
・...と、いうようなこととは関係無く(笑)、今年もこつこつと気が向いた時に、書いて行く予定です。
・需要がどれほどあるかは謎ですが、何より僕が書きたいので、"遺言"として残しておきたいので。
・半生変わらず楽しませてくれている、海外ドラマというジャンルへの感謝のしるしとして。

・とはいえ新年一発目でまだ頭もあんまり立ち上がってないので、余り思い入れの無い作品をチョイス。
・特に問題無く、1シーズン見通せた作品ではありますが。
"2006年イギリス、ミニシリーズドラマとして賞を獲得した同名の作品「Low Winter Sun」のリメイク作品"
・見ている時にそれを意識していたかというと・・・どうだったかな?
・知っていたかもしれないけど少なくとも見続ける上で、そのことがプラスにもマイナスにも働いてはいなかったと思います。
・つまりそれだけ違和感無く、"アメリカ"作品になっているように見えたし、"背景"抜きで集中して見られるクオリティを持っていたということ。
・とにかくイギリス版は見ていないので、それ前提での感想です。

・漫画や小説の映像化程ではなくても、やっぱりリメイク、特に国籍変えてのリメイクとなると、オリジナルを知っている立場からはなかなかややこしい感じにはなりますよね。
・最近は"アメリカ版"が製作されるケースは、気持ち増えて来た気がするんですけどどうなんでしょうか。
・例えばスウェーデン・デンマーク合作『THE BRIDGE/ブリッジ』('11)のアメリカ『ブリッジ ~国境に潜む闇』('13)の場合は、ある意味とても忠実なリメイクだと思いますが、逆にそれが"スウェーデン・デンマーク"と"アメリカ"の風土の違いを際立たせてしまっていたというか、要はほんとにただのコピー、"物真似"に見えてやり切れなくて、僕は第1話だけでギブ・アップしてしまいました。
・逆にちょっと古い作品ですが『心理探偵フイッツ』などの場合は、'93のオリジナルのイギリス版よりも、'97のアメリカのリメイク版の方が僕は好きなくらいですね。
・基本構造は変わらずに、イギリス版が持っていたごちゃごちゃした余計な情緒を、アメリカ版がぐっと削ぎ落としてソリッドにしてくれた感じで、見応えは変わらないまま見易くなったという、そういう印象。
・そういう場合もあります。"アメリカ"化には。
・まあ一般的には、"軽くなる""味が失われる"ということで、多分英欧ドラマのファンからは、歓迎されない場合の方が多いような気がしますが。

・この作品の場合は・・・どうなんでしょうかね。
・勿論既に言ったようにオリジナルを知らないので、比較は出来ないんですけど。
・ただ何というか、次々起きる事件の陰惨でやり切れない感じと、舞台となる"デトロイト"の荒廃した雰囲気が実にフィットしていて。
・なんか凄く"オリジナル"感があるというか、正に"ここで"起きた事件のようにしか見えないというか。
・地理的に近い"異国"であるカナダと行ったり来たりする設定も凄く効いてたと思うんですけど、あれはイギリス版だとどうなってるのかな。
・とにかく何か、単なる(ヒットを当て込んだ)"リメイク"というよりも、制作者が"魂"でオリジナル作品の核にタッチして、受け止めて、それを自分のよく知っている環境で"自然"に再生したという印象の作品。
・オリジナル版そのものの中に、何かとても普遍的なものがあって、それが国を変えても再生可能だったというか。
・一つには多分、"ギャング"や"下層"階級の世界に、国籍を問わない共通性があるということかなとも思いますが。
・それに接する警察の、苦労や困惑や、知らず受けてしまう影響も含めて。
・ああとしか反応のしようが無い世界というか。
・まあ推測です。(笑)
・いずれオリジナルを見る機会があれば、全然違う感想になってしまうかも知れませんが。
・とにかく十分に切実さ・臨場感を感じさせる、よく出来た作品だったと思います。

・ではなぜ「普通」という評価なのか。
・まあ多分、"普遍的"過ぎるのかな。
"分かり切っている"ことを、丁寧に再現されている感じで、あんまりある程度以上興奮したりはしないという。
・その「再現」感には、やはりどこか、"リメイク"の弱味は隠れているのかも知れないとも思いますが。
・なんか危なげなさ過ぎるんですよね、"クライム・サスペンス"の割りに。
・安心して見られるというよりも、"どうせ駄目"だろう、救われないだろうと、最初から諦める感じになるというか。
・希望を持たなければ、絶望もしないという。
・その"落差"こそが、サスペンスでありエンターテイメントなはずですが。
・その意味で少し、物足りない。
・職人的過ぎるというか。
・ただドラマとしてはしっかりしていて、また描かれている感情そのものにはきちんと訴求力があるので、"駄作"とはとても言えない。
・こういうのがもしイギリスドラマだと、俳優の演技や演出のイギリスならではの味わいで、何かそれ以上の感動を呼び起こしたりするのかも知れませんが。
"アメドラ"としては、少し地味かなあと。決定打に欠けるというか。


他の人の感想

無し。(笑)
2chスレッドやツイートならちらほらあるんですけど、まとめて書いている人は見当たらない。
やはり地味なんでしょうね。"リメイク"というのも弱いし。
見る"気"になるのが、難しい作品ではあるかも知れない。
見る価値はあると思いますが。見たら見たで
逆にこの僕のエントリーは、いずれ"貴重"なものになる可能性が無きにしもあらず?(笑)
イギリス版が輸入されでもしたら、少しは話題になるかな?


Posted on 2016/01/03 Sun. 13:03 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『HOSTAGES ホステージ』(2013)  


ちょっとゲーム始めちゃって(「幻想水滸伝Ⅲ」)更新意欲落ち気味ですが(笑)、それなりに見てくれる人はいるようなので何とか週2ペースくらいは、キープしたいと思っています。




『HOSTAGES ホステージ』(AXN) (Wiki)

内容

大統領の手術を控えた外科医エレンの自宅を覆面グループが襲撃し、家族を人質に取られる。目的はエレンによる大統領の殺害であり、主犯格の男はなんとFBI捜査官だった。 (映画.com)


レビュー

・AXNはリンク切れ。
・あんまり記憶に無いな、扱い悪い。(笑)
・Wikiによると、イスラエルのドラマのリメイクだとか。
・うーん、よく分からない。普通にアメリカのドラマに見えましたが、そういう意味では、"成功"してるのか。
・強いて言えば襲撃グループの部下たちの人物描写に、少し非アメリカというかヨーロッパの臭いがしなくは無かった気がしますが、そもそもイスラエルはヨーロッパなのかアメリカなのか(笑)。文化圏として。
・主犯の描写は、動機も含めて純アメリカ的。ネタバレになるので伏せますが。

・問題はその"主犯"で。
・ええ、言っておかないといけないことがあります。僕は・・・ディラン・マクダーモットがとても苦手です。(笑)
・とにかくクドくて鬱陶しくて仕方ないし、設定上"二枚目"らしいということは分かるんですが、どこがかっこいいのか自体さっぱり分かりません
・例えばイタリア系の暑苦しい二枚目とかはアメリカのドラマに沢山いて、どちらかと言えば得意ではないですが毛嫌いするほどではない、あくまで個々の好き嫌いのレベル。
・この人の場合は、何でしょうね。なまじ"コテコテのイタリア系"じゃないのに暑苦しいのが問題なかのかも。
・"コテコテ"のユーモラスな部分が抜け落ちて、ひたすら正面から暑苦しい感じ?(笑)
・生理的存在感が強過ぎて、どの役やっても同じに見えてしまうのも問題。ほとんど"下手"にすら見える。
・まあ、"キムタク"的と言えばキムタク的かも。さすが二枚目。(笑)
・田村正和ではない。あの人は笑えるから。
・実際のところ、そのせいか代表作は『ザ・プラクティス ボストン弁護士ファイル』一択ですよね、沢山出ている割りには。
・出ているから、困るんですけど。ああ、またいたよという。(笑)

・その中でこの作品は、僕的にかなり見られた方。
・たまたま当事者であっただけで罪の無い家族を襲撃・脅迫・支配するという、FBI捜査官の所業としてはかなり衝撃的で残酷な犯行を。
・その動機と動機にまつわる複雑な設定が、ちゃんと説得力を持って開示されていますし。
・このテの密室(的人間関係)ものでは付き物の、家族間や犯人グループ間双方内部の対立や軋轢、そこからの暴走や愚行も、いらいらさせない範囲で上手く収めていますし。
・まあ多少"恋愛"沙汰は鬱陶しかったですけどね。でもまあ、"恋愛"だから。(笑)
・無くても良かったとは思いますけど。
・そして何より、ディラン・マクダーモットが、上手く役にハマっていた。
・主人公の置かれた過酷な状況が、ディラン・マクダーモットの鬱陶しさ(笑)と、相性が良かったというか。
・だいたい感情表現が過剰な人なんですけど、この作品に関しては、動機状況の深刻さと、やっている犯行の酷さからの良心の呵責とで、なるほどそりゃ思い詰めもするよなと必然性が持てていたというか。
・その割に、定期的に吹っ切れた行動も取ってくれますし、ストレスレベルは低め。
・逆に他のもっとフラットな俳優だったら、どう見えていたのかなという興味もありますが。
・とにかくこの作品については、"好演"だったと思います。

・全体としても、こういう"衝撃的な設定"で始まるサスペンス・ドラマにしては、ありがちな「最初だけ面白い」失速パターンにも陥ってなかったですし、恐らくイスラエル版は、なるほどリメイクしたくなるようなそういう作品だったんだろうなと、想像は出来ます。
・アメリカ版は何というか、終始"B級"感はちょっとありましたけど。
・ディラン・マクダーモットという"ひと昔前のスター"がメイン・キャストの時点で、そういう位置づけの作品なのは、しょうがない。
・でも悪くない作品でした。
・主演次第では、もっとはっきり"好き"になれた作品だったかもなという。
・嫌いじゃないですけどマクダーモットさんも。今回に限っては。念の為。(笑)


他の人の感想

海外ドラマ「HOSTAGES ホステージ」を見終える。※ネタバレあり※(雑記帳 さん)
アメドラ記録(その7) 『HOSTAGES ホステージ』 (2013~2014/アメリカ)(【お散歩シネマ 映画の世界へ出かけよう!!】 さん)
AXNで「HOSTAGES ホステージ」4話まで観た〜。3話からオモローイ。お父さん役テイト・ドノヴァンの多彩な芸能活動に驚く。(ラヴ・ハリ映画日記〜ときどき海外ドラマ〜 さん)

・・・大統領夫人の妹が美人だという評判ですが、言われて徐々に思い出したくらい、ディラン・マクダーモットと戦っていた僕。(笑)
また片方の主役の女医さんが地味だということも最後の人に言われて思い出しましたが、確かにあの人が地味過ぎて逆にディラン・マクダーモットとバランスが取れていたのかも知れないと、ちょっと思いました。
全体としては、みんなまあまあ面白いという感想。そういうドラマです。(笑)
盛り上がり切るには、少しA級感が足りない。


Posted on 2016/01/07 Thu. 17:32 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『スリーピー・ホロウ』(2013)  




『スリーピー・ホロウ』(FOX) (Wiki)

内容

1781年、アメリカ独立戦争で命を失ったイカボッド・クレーン。250年の時を経て、ある晩彼は現代のアメリカ、スリーピー・ホロウの村で蘇る。
そんな中、警察官アビー・ミルズは、捜査現場で上司が首なし騎士により殺される場面を目撃。奇しくもその騎士は、250年前にイカボッドが相討ちとなり、首を切り落とした敵軍兵だった。イカボッドと時を同じくして蘇ったその邪悪な存在は、再びこの世に悪魔の支配をもたらそうとしていた…。そして、自身も過去に不思議な体験を持つアビーは、この首なし騎士との因縁の戦いに、イカボッド共に挑んでいくことに。
(公式)


レビュー

・シーズン1を見ている間はそれなりに楽しんだんですが、間を置いてシーズン2が始まってみたら全く見る気にならなかったので、もう書いちゃいます。(笑)
・まあ内容的にねえ、こういうホラーががったものには、どうにも興味が惹かれなくて。
・"SF"はそんなことないし、"伝奇"に至ってはむしろ大好きなんですけど。
・でも幽霊とかお化けとか、あるいはゾンビとかはさっぱり。
・広くは"この世"の問題としての、「生物」的な"異形"にはそれなりに惹かれるものはあるんですけど。
・ただ"あの世"絡みのもの、「色んな生き物がいる」ではなくて、あの世だぞお化けだぞ、「怖いだろう怖いだろう」系の設定では、どうにも馬鹿馬鹿しさが先に立つ。
・ゾンビは意外と"この世"的ですけど(笑)、ただ出方としては「怖がらせ」系というか、気持ち悪がり系というか。
・そういうのはノリにくい。
・それは僕が合理主義者だからではなくて、むしろ神秘主義者だからだと思うんですけど。(笑)
・中途半端な神秘には興味が無いというか。
・単なるこの世的な秩序の"補完"物、"カウンター"としての。
・やるなら真面目にやって欲しい。
・"怖いだろう""怖いだろう"、いや、別に。
・だって本気じゃないでしょ?
・どこまで行っても、お化け屋敷じゃんという。
・手品はどこまで行っても、超能力にはならない的な。
・まあとにかく(笑)。そんな感じです。
・本当に世界をひっくり返す気の無い"不思議"には、興味が持てないという。

・この作品の楽しさは、そういう"ホラー"的な部分よりも。
・むしろ18世紀人イカボッドの人物造型と、それが21世紀のアメリカ文化との間に引き起こす摩擦やギャップの方だと思います。
・イカポッドの"高雅"と、現代アメリカの"通俗"?
・まあありがちではあるんですけど。
・あとイカポッドの印象としては、単に"18世紀"ということを越えて、余りに非アメリカ的というかヨーロッパ的な感じで。
・いかに当時はまだ"アメリカ"が"アメリカ"として成立してなかったとは言え。
・そこらへんはちょっと、設定が上手く染みて来ないところはあるんですけどね。
二重のギャップになっちゃってるというか。
・"イギリス人俳優"(トム・マイソン)にやらせたのは、やり過ぎかなあという。
・せめて"ヨーロッパっぽいアメリカ人俳優"にやらせるべきだったかと。
・まあかっこいいですけどね。
・男が見ても、かっこいいです。
・ナヨってないし、かつマッチョでもないし。
・多分、この人が好きだから、僕もシーズン1を楽しんで見れたんだと思いますが。

・対する"現代"側の主人公(ヒロイン)、アビー・ミルズも良かったです。
・ここもちょっと設定としては飛び過ぎなところはあって、ただでさえ現代なのに、"黒人"にしてかつ"女性"の警官であるという。
・二重どころか三重のギャップ。
・欲張り過ぎだろうという。
・イカポッドよく対応出来るなという。(笑)
・性格的にもかなり複雑で。
・正義感の強い警官ではあるけれどその仕事に疑問を持っている部分もあって。
・かつ常識家ではあるけれど実は過去に"神秘"に大きく関わった経験もあって。
・十分に「人間ドラマ」で押せそうな設定で、単に"18世紀人"との「コンビ」芸片割れという域を越えた複雑さ。
・『X-ファイル』(のスカリー)あたりと比べても、不必要と言えば不必要な設定の凝り方で。
・原作由来のものなのかも知れないですけど、ドラマの作り方としては少し散漫というか、半端な印象を受けました。
・痛快ホラーミステリーなのか、本格人間ドラマなのか。
・女優さん自体は上手くこなしていたと思うんですけど。
・...公式の「見どころ」のところを見ると、"ハリウッドの名脚本家アレックス・カーツマン"やら"重厚な物語と迫力の映像美"とあるので。
・本来は多分、後者(↑)のスケール感を目指したんだろうと思います。
・でもそこまでは行ってないんですよねえ。
・多分スーパードラマTVあたりで作れば(笑)、そういう作品になったのかも知れません。
・でもFOXだと・・・どうしてもFOX文体というか、"コンパクト"感第一になっちゃうというか。
『NCIS』ならそれはハマるんですけど。(笑)
・ギリギリAXNですかね。今も『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』という、スリーピー・ホロウと似たところもあるトンデモ設定のドラマを、品良く作り上げて放送中ですが。
・とにかくFOXは駄目(笑)。規格品専門。

・まあ嫌いじゃないです。
・ただそれ以上の興味、ないし"予感"は感じられなかった。
・勿体ない作品、なのかな?
・シーズン2面白いですか?(笑)


他の人の感想

『海外ドラマ【スリーピー・ホロウあらすじ&感想】』(海外ドラマおすすめ作品館 さん)
『FOX「スリーピー・ホロウ」シーズン1を観終わった。雑だけどオモロい。ジョン・ノーブルはシーズン2でレギュラー入り確定〜。』(ラヴ・ハリ映画日記〜ときどき海外ドラマ〜 さん)
『「スリーピー・ホロウ」シーズン2』(@迪的日常 さん)

どうもこう、皆さん好意的ではあっても"薄い"感想が多いですね。(笑)
悪くない、嫌いじゃない、という、まあ僕と似てるのか。
最後のはシーズン2以降も見ている人の感想になりますが、『グリム』『スーパーナチュラル』という、同系の作品との比較が分かる/参考になる気がしたので、挙げておきました。


Posted on 2016/01/19 Tue. 17:47 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『HOMELAND/ホームランド』(2013)  




『HOMELAND/ホームランド』(FOX) (Wiki)

内容

かつてCIAの作戦担当官だったキャリーは、イラクで命令違反の作戦を実行した責任を問われ国内のテロ対策センターへ異動となる。同じ頃、8年前にイラクで任務中に行方不明となった米海兵隊員ブロディは、無事救出され英雄として帰還していた。だが、イラク滞在中にアメリカ人捕虜がアルカイダに洗脳されたという情報を掴んでいたキャリーは、ブロディが敵の工作員として送り込まれたとの疑いを持ち、恩師ソールの協力を得て彼の身辺を秘かに探り始める。
一方、戦場での深いトラウマを抱えたブロディは、愛する家族や周囲の環境になかなか馴染めず苦しんでいた。そんな彼に強い共感を覚え惹かれつつも、テロの現場で培った経験からブロディがクロだという確信を深めていくキャリー。しかし、ブロディを英雄視する周囲の人々は彼女の直感を信じず、もともと双極性障害を抱えている上に独断に走りがちなキャリーは孤立していく。
やがて明かされていくブロディのイラクでの8年間。彼は本当にテロリストなのか?
(公式)



レビュー

・一応シーズン3も見始めたんですが挫折してしまったので、主に1と2についての感想です。

・「対テロ戦争」、しかも「米軍兵士の裏切り」というシリアスなテーマを扱うだけに、「下手な作品には出来ない」という気迫はびんびんに感じましたね。
・と同時に、"ホット"なテーマを扱ったヒットを期待される"大作"として、「外すわけには行かない」という、やや邪しまな(笑)"気迫"も。
・最終的にどうも、この「良心」と「打算」のバランスのようなものが、終始上手く行かなかったというか融合し切れなかったところがあって、"傑作"になり切れなかったかなあという。
・"仏"作って"魂"入らずというか、見ててどうしても、頭の一部が醒めてしまうところがありました。熱中し切れない。
・いいところは少なからずあるんですけどね。
・"米軍兵士の裏切り"をセンセーショナリズムや陰謀話に頼らずに正面から描写したテーマ性、と同時に「人間ドラマ」性にも頼らずに、『24』的なものとも真向勝負の、"ジェットコースター""超展開"を隙間なく詰め込んだ練られたシナリオ/ストーリー。
・俳優陣も主役の"裏切り米軍兵士"にあえてイギリス人俳優を使ったことに代表される、非常に癖のあるというか凝った配役で、単なる"アメリカ"的な国威発揚ドラマに堕ささないようにという、意志を感じるもの。
・その娘(デイナ)役の、適度なブサ加減(一応可愛い部類)や適度なアホティーンエイジャー(ただし本質的には馬鹿ではない)ぶりも、なんかリアルで良かったです。
・ブロディ(裏切り兵士)については、「ムスリム」設定が驚きましたが、それがちゃんと説得力を持っていて、そのことにも驚きました。

・...と、いうように美点を並べ立てると"絶賛"しているようになるんですけど、なんかなあ。(笑)
・素材も仕込みも十分なのに、仕上がりがどうも突き抜けない。
・では演出の腕が悪いのかというとそんなことはなくて、扇情的になりそうな厄介なテーマ性と複雑な人間関係、それにハードな諜報活動描写を破綻させずに品格を持ってまとめ上げていて、間違いなく力のあるスタッフだと思います。
・では何が足りないのかというと・・・?(笑)やっぱり。
・よく仕上げてある、よく仕上げてはあるんだけど、どうもそれが単なる"理"の領域にとどまっているというか、「まとめ」てあるだけというか。
・もっと些細なドラマでも感じられるような、作り手の"本気"が感じられないというか。"愛"が。
・結局そこらへんに感応する形で観客は引き込まれるわけで、色々やればいいというものでもない。
・足し算では。
・足し算も大事ですけど。あんまり総和が小さいと、話題にもされないし。(笑)
・理由としては一つは、今回Wiki見て初めて知ったんですが、「イスラエルドラマの翻案」であるというのが、一つあるのかなと。
・...『HOSTAGES ホステージ』もそうだし、流行ってるんですかね。あるいはイスラエルのテロドラマのクオリティが特に高いとか。
・とにかく元々自分のアイデアではないので、入り込み切れないという。
・『HOSTAGES ホステージ』の場合はある意味職人的というか、サスペンスの"物理"に徹して作ってるところがありましたが、この作品の監督はどう見てもそういうタイプではない。
・俳優のチョイスのせいもありますが非常に湿度の高い、しばしばややクドいとも感じさせる演技を俳優にさせる人で、どちらかというと"美学"型というか"作家"型の人だろうと思います。
・よくまとめてはあるけれど、ひょっとしてこういうサスペンスというか、がっちりしたストーリーのあるものは本領ではないのかもなとか。
・まあ分かりませんが。

・もう一つの可能性、これは最初から、リアルタイムで感じていたことですが、"大作"ドラマを"成功"させるプレッシャーに、終始追いまくられてしまったのかなというのがあります。
・シーズン1でここらへんで分かり易く露骨だったのは性的"サービス"(笑)の過剰で、CIAの内偵先のアラブの王子の愛人の"オーディション"シーンや、その王子と潜入捜査員の愛人のセックスシーン、あるいは"サービス"と言えるかどうかは微妙ですが(笑)ブロディのマスターベーションシーン、これらがストーリー的必然という以上の"配慮"で、意図的に挿入されていたと思います。
・ああ、あとブロディの妻と(ブロディの)親友のあれも、その前にありましたね。あの時点でちょっと、クドいなとは思ってましたが。
・ブロディと(もう一人の主人公)キャリーの"愛"はストーリー上のキーなので、丁寧に描写するのは一応分かるんですけど、それでもどうも"その"シーン自体にはポルノ的な臭いを感じます。
・こうして見ると、この監督元々そういうもの自体は好きなんでしょうね、多分。(笑)
・別に笑いごとではなくて(笑)、「サスペンス」よりも「愛欲」が得意というか。
・まさかそれで起用されたということはないでしょうけど、そういう監督の"得意"と、ヒットさせたい企画側の"サービス"欲求が変に一致したというか。過剰に。(笑)
・ありていに言って、そのシーン自体は魅力的です。"ポルノ"としての性能は高いというか。
・ただドラマとしては微妙に浮いてるというか、パワーアップというより流れを止めてる感じ。すっと見れない。
・"お茶の間"では厳しいし(笑)。まあ元々ケーブルらしいですけど。
・とにかく恐らくは監督の、技量はともかく資質と素材のミスマッチもあって、手抜きなく作られた力作ではあるんだけど、どうもわざとらしいというか作り物感が強いというか、見てて落ち着かない感じが終始していました。
・狙いとしては、"リアル"な作風なだけにね。
・仏作って魂、入って入るんだけどちょいちょい脱魂?(笑)

・うーん、惜しいなあ。
・優れたディテールも、優れた演技も沢山あるんですけどね。
・当面"完成度"は高いので、評価している人がいても全然おかしいとは思いませんが。
・楽しみに見ていた時期も、途中確かにあった。
・でもこうして書いてても、他のもっとざっくりした作品に比べても、自分の熱の無さ(笑)を隠し切れません。
・もっと書くことは沢山ある"問題作"なんだろうけど、そそられない。
・"シーズン"の流れとして言えば、1stシーズンはやっぱり緊張感はありましたね。
・ブロディがスパイなのかどうか、本当に最後まで分からなかったですし。
・2ndに入ってからも、つまりブロディの正体がバレてからも、逮捕されて終わりかと思ったら次の展開があって、その展開のさせ方には結構感心しました。(まあ原作通りなのかな?)
・ただ"山"としてはその二つくらいが限界だと思うので、プロディ逃亡後の3rdシーズンは、もういいんじゃない?という感じにはどうしてもなってしまいました。
・それまでの内容のシリアス性、"テーマ"性の高さからすると、「展開」だけで延々引っ張るタイプの話ではないだろうという。
・ただの"スパイ・サスペンス"ではないわけで。
・で、そうして内容への興味が失われてみると、演出の湿度の高さと重苦しさが、しんどくてしんどくて。(笑)
・演奏力はあるけど曲のつまらないバンド(またはアルバム)を、延々聴かされている感じ。
・というわけでいったん脱落。暇な時にまたチャレンジする可能性は無くはないですが。

・うーん、評価難しいですね。既に"切った"作品ではあるんだけど、優れたところも、間違いなく沢山あった。
・"傑作なり損ね"というくらいの評価が、落ち着き所かな?
・CIA爆破後にキャリーの後釜的に出て来たムスリムの女性分析官、"ファラ・シェラジ"(ナザニン・ボニアディ)がドキっとする程綺麗で好き。
・ぶっちゃけヒジャブは、女性を綺麗に見せると思うんですけどね。(笑)
歯科衛生士のマスクみたいなもの?(笑)
・こんなところで。


他の人の感想

・・・うーん、ググって見てみた限り、びっくりするほど反響が薄い感じ。
もっと話題作かと思ってましたが。日本ではまだ見てる人が少ないのか?
あることはあるんですけど、なんか僕が挙げた"色々な要素"を並べ立てて褒めてる、そういうわけでもないんだろうけど"番宣"的な薄い感想が多くて、そういう見られ方かあという。
いや、褒めてる人はまあまあいるんですけど、賛否無いのが怪しいという。(笑)

代表でこちらでも。
『新ドラマ HOMELAND シーズン1開始 !』(大好き海外ドラマ&恋して外国映画 さん)
「HOMELAND/ホームランド」シーズン1・感想と評価【海外ドラマレビュー(ごきげんプラス!映画や海外ドラマを楽しむブログ さん)

上は個人ブログ、下はもっと商業色の強いブログですが、トーンが別に変わらないという。(笑)

さがゆりこ的海外ドラマのすすめ ~高評価の「HOMELAND」、その半分は主演女優クレア・デインズの怪演にあった!?[その①](tvGroove BLOG さん)
こちらは商業ブログなりに、結構突っ込んだことを書いてあって面白いです。

ネガティブな感想も挙げておきますか。
HOMELAND/ホームランド(海外ドラマ新番組情報 さん)

例えばこういうタイプの感想が、もっとあるかと思ったんですけどね。


結論的に言うと、ハードなスパイ・サスペンスではなくて、ドロドロのメロドラマとしてむしろ(主に女性に)見られていて、実は『アウトランダー』同カテゴリーだったという感じ。
意外だ(笑)。(また)最初から間違ってたのか、僕は。(笑)


Posted on 2016/02/05 Fri. 22:08 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『CRISIS ~完全犯罪のシナリオ』(2014)  

無沙汰しておりました。
細々(こまごま)と忙しかったのと、その"忙しい"用事で慢性的に腕が疲れていて、本館の方の更新だけでいっぱいいっぱいになっていました。

これ以上放置するとモチベーションが腐りそうなので、頑張って腰(または腕)を上げてみます。(笑)


crisis
『CRISIS ~完全犯罪のシナリオ』(第一話「拉致」)

・・・個人的にかなり好きだった作品なんですが、amazonで売ってるのはビデオ配信だけのようですね。


『CRISIS ~完全犯罪のシナリオ』 (FOXスポーツ&エンターテイメントch) (allcinema)

内容

シークレット・サービスが護衛するワシントンDCの名門校“バラード高校”のスクールバスが、突如バスジャックに遭う!そのバスには大統領の息子を始め、産業のトップCEOや外交官、政界の権力者など国を代表するV.I.P.の令息や令嬢ばかり数十名が乗っていた!ひとりの復讐心に燃えた首謀者が引き起こした 前代未聞の“集団誘拐事件”。それはやがて国家の安全を脅かす史上最悪の大事件へと発展する。犯人グループとの危険な駆け引きの先には、誰もが予想だにしない驚愕のシナリオが待っている…!? (チャンネル公式より)


レビュー

・"9.11"以後大量に作られ続け、また仕掛けの複雑化高度化が図られ続けている、ポリティカル・サスペンス系作品のこれも一つ。
・個人的には、"最高"の一つかなと。
・自国民による、自国のエリート子弟の大量誘拐という、仕掛けの斬新さ。
・その一見、「子供」を対象とする"残虐""無慈悲"にも見える犯行の、モチベーションの必然性と説得力。
・その"残虐"性にギリギリのところで抑制をかけ、また子供たちの親たるスーパーエリートたちの圧力を背景に、本気で"総力"で向かって来る政府機関の上手(うわて)を行き続ける、またそのことを不自然に感じさせない、犯人の高度な知性の魅力。
・あるいはこのテの"仕掛け"ものは往々にして最初の仕掛けの提示の瞬間が"ピーク"で、後は犯人グループなどの内紛やら葛藤やら恋愛沙汰やらでドロドロする普通の"ドラマ"になって失速して行くことがよくあるんですが。
・この作品はそれぞれの人質親子ごとのエピソードを、犯行計画の一部としてきっちり構造化して順番に見せて行く"一話完結"性を併せ待っているので、そういうダレがほぼ無い。
・勿論一つ一つのエピソードも魅力的。
・一言で言うと、シナリオのクオリティが半端じゃないということになるでしょうが。

・その"クオリティ"について更に言うと。
・この作品が他の同種の作品と比べて異彩を放っているのは。
・単に仕掛け・犯行とそれに"伴う"人間ドラマを充実させるという、意図にとどまらず。
・その"人間ドラマ"部分の本気度が高い、"犯行"と同等な迫力を持っている、むしろそちらがメインなのではないか。
・つまり最初から"ジャンル"ものとしての"サスペンスドラマ"を作ろうとしたのではなく、大文字「ドラマ」を作ろうとした、そういう製作側の"志"の高さを感じるところ。
・モチベーションというか。描きたいものというか。
・そういう何というか、「品格」を感じるという。
・"ジャンル"ものの卑しさを感じないというか。その為のアリバイ的な「人間ドラマ」ではないというか。
・しかし「機能」性としてはあくまで"サスペンス"のそれで、切れ味やスピート感や意外性など、いずれも"ジャンル"ものとして最高クラス。
・こうしたことを可能にしているのは、上でも書いたように「親子」または「親の子を思う気持ち」という"ドラマ"面のテーマを、サスペンスとしての犯行計画・手段に緊密に組み込んで、二つを協働させるように仕向けたシナリオの優秀さがあるわけですが。
・それにしても、鮮やかなアクロバットだと思います。
・知性と感情をこれほど同時多発的に(笑)刺激&満足させてくれるサスペンスドラマは、ちょっと他になかなか記憶が無い。
・逆にそれが一般受けしなかった(1stシーズンで打ち切り)理由でもあるのかも知れないなと、思わなくはないですが。

・キャスト、キャラクターもいいですね。
・ヒロインのFBI捜査官の、優秀だけどスーパーヒーロー的ではないいい具合の能力は、ドラマの進行役としていいリアリティを醸し出していたし、相棒たる"人情派"の黒人シークレットサービスの、少しお人好しな感じから徐々に優秀さを認めさせて行くプロセスにも説得力があった。
・最近の他の出演作、『ステラ・ギブソン』『ハンニバル』では、多少情緒過剰で意味不明なところもあるジリアン・アンダーソンも、この作品では「母親」「姉」「超大物多国籍企業のCEO」受け皿たっぷり用意されて(笑)、思うさまその表現力を発揮して正にジリアン・アンダーソンにしか出来なさそうな演技をしている。
・ある意味では、作品自体が持っている「知」と「情」の高度のバランスが、ジリアン・アンダーソンという知と情の怪物を使いこなすことを可能にしているというか、ジリアン・アンダーソンの演技がそれを象徴しているというか。
・最近始まった『ハンニバル』の2ndシーズンも、作品はますます面白いんだけど、ジリアンにはどうも違和感があるんですよね僕は。
・"脇役"に甘んじる、ハンニバルに要は"操られる"だけのジリアン・アンダーソンというのはどうも落ち着きが悪くて、もっと普通の「知的」な女優さんを使えばいいのにと思ってしまう。
・この作品ではでも、非常に気持ち良く"脇役"をやっていると思います。"役不足"が発生してないというか。
・それくらい、だから、この作品自体の"クラス"が高いんだと思うんですけど。内圧が高いというか。

・唯一の不満は・・・ラストですかね。
・明らかに最後にバタバタと仕込んだ"クリフハンガー"(次シーズンに興味を引っ張る為の未解決の謎)は要らなかった。
・結局使われなかったですし(笑)。打ち切りで。悲しいことに。
・ただ打ち切りが悲しいというよりも、きっちり終わってくれなかったことの方が、主な"悲しみ"かな。
・明らかにきっちり終わらせる予定の、緩みの無いシナリオなわけですし、どんな情報や圧力があって"継続"方向に曲がってしまったのか、そしてそれが不発に終わってしまったのか。(笑)
・残念でなりません。
・最後だけちょっと、品格落ちちゃったなあ。


他の人の感想

『CRISIS ~完全犯罪のシナリオを観た感想・レビュー※ネタバレあり』(ゲムハカ! さん)
『CRISIS~完全犯罪のシナリオ』(Saphiraの海外ドラマ中毒 さん)
『(最終回)CRISIS ~完全犯罪のシナリオ』(海外ドラマDiary さん)

どうにもどなたの感想もピンと来ないので、Google上位から機械的に並べただけです。(笑)
人の意見はそれぞれですが、どなたも何というか、ある距離から"眺めた"だけという、印象。
もっと近寄ると違うと思うんだけど。
まあアニメでもそうなんですけど、僕が「中身」がいい、「シナリオ」がいいとほんとに思うものというのは、たいていそこまでは見てもらえなくてさらっと流されることが多いですねえ。賛否問わず。
悲しいわ。僕がおかしいのかしら。
まあおかしいと思ってるわけではないんですけど、一度自己分析してみる必要はあるかなと。こうなる理由を。
悲しいわ。(笑)


Posted on 2016/02/20 Sat. 19:20 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『23号室の小悪魔』(2012)  

2013年作品をやり終わって(継続視聴中のものを除く)、2012年ものの第一弾は、『23号室の小悪魔』
原題"Don't Trust the B---- in Apartment 23"(Wiki)

apt23_poster

好きな作品なのにDVD化はされてないらしいわ、FOXチャンネルの公式にはページは無いわで悲しいので、珍しく画像を貼りまくってみたりします。(笑)

apt23_1apt23_3
apt23_4apt23_2
apt23_5apt23_6

まあ要は好きなんですけどね、このクリステン・リッターさんという女優さんが。(笑)


内容

ニューヨークを舞台に、おしゃれな小悪魔クロエと田舎育ちのジューンという、20代女子のドタバタなルームシェア生活を描く。 (映画.com)


レビュー

・まあ"内容"と言う程の内容も無いんですが。(笑)
・ただ例えば日本のよく出来た少女漫画やエッセイ漫画のように、他愛無い日常のやり取りの中に、コンパクトに織り込まれた知性が、見えるような見えないような(笑)、そういう作品。
・意外と批評家うけは良さそうなタイプというか。
・それでいてクリステンさんの圧倒的な愛らしさと親しみやすさ(そして勿論美しさ)で、普通に女の子うけティーンうけもするという感じかと。
・実際S1の評判は良かったようなのですが、S2に入って失速したらしく、大人の事情もあって打ち切り
・余りにもひっそりと放送されてたので、僕はS2は見逃してしまっています。(笑)
・といわけでS1のみの感想です。

・まあシットコムは枠が30分で番組表で目立たないので、見逃しがちではあるかも知れません。
・ていうか僕は実は、この"シットコム"というジャンルが苦手で、基本的に見ないんですよね。(シットコムWiki)
・まあフルサイズでも"コメディ"自体、余り見ないんですけど。
"ユーモラス"なのや"アイロニック"なのは歓迎、でも最初から「笑わせますよう」という感じだと、どうも楽しめない。入って行けないというか。
・その笑いの"センス"自体を、日本のものと比べてしまうというもあるし。
・...日本で言えば、「吉本新喜劇」的ですからね、アメリカのは。(笑)
・どうも古臭いというか、わざとらしく見えてノレない。
・とにかくだからシットコムは、名作として残っているものやテーマ性の強いもの(『MASH』『がんばれベアーズ』等)や、今回のようにたまたま女優さんが目に留まったものや宣伝が魅力的だったものを見る程度。
・だから他のジャンルのように、余り"比較"しての評価は出来ません。
・ほんと苦手でね。
・最近立ち上がった"FOXクラシック"チャンネルで、放送当時は一般女性誌でも結構話題になっていた『フレンズ』

とかもせっかくだから今更見てみたりしたんですけど。
2分で限界に達してしまいました。(笑)
・いや、3分かな?(どっちでもいい)
・ちなみにだからフレンズは、「最低でも1話通して見たもの」という基準に達していないので、このブログでは扱いません。(ランキングにも入れてません)
・更にちなみに今のところは、最低1シーズン見通したものを、順番にレビュー対象としています。

・さて話戻して。
・といってそんなに話すことも無いんですけど。(笑)
・このドラマは・・・どうなんですかね。
・"田舎者の純粋さ"や、その表れとしての"闇雲な上昇志向"を肯定していないのは確かなんですけど。
・では"クロエ"の体現する"おしゃれなアーバンライフ"や、性的モラル的放縦さを、どこまで肯定しているのかというと意外と微妙というか。
・微妙なものを、微妙なままかなり感覚的に映像化しているという、感じ。
・そんなに"突き抜けて"いたり主張している感じではない。
・そこらへんが半端かも知れないけど、逆に知的な気もするという、そういう作品。
・より具体的には、"主人公"(クロエ)の行動自体は割りと放り投げるような感じで扱っているんだけど、それをクリステン・リッターに演じさせることで、クリステン・リッターを生き生きと愛らしく描くことで、間接的に肯定しているというか、許容しているというか、そういうバランスなのかなという。
・まあこういう作品は、"歴史"には残り難いですね。
・例えあざとくてもわざとらしくても、時間の摩耗には耐えられなくても、いっときはっきりした主張を打ち出したものの方が、歴史には残り易いというか、歴史家が書き易いというか。(笑)
・勿論だからメディアにも取り上げられ易い、キャッチを付け易い。
・ただドラマを"愛好"するものとしては、あんまりそういうレベルでのみ見るのは貧しい見方に感じるというか、まず"単体"としての良さを見るべきというか。
・まあ僕の場合は特に"シットコムどうし"の比較がしずらいので、そう見ざるを得ない部分もありますが。
・とにかくそういうものとして、とても楽しく、知的にも繊細で快適な作品だと思います。

・そして勿論、クリステン・リッターさんの可愛さ。
・この人は他の作品でも何回か見たことがありますが、特に『ギルモアガールズ』に"ルーシー"という役で出た時は好きでした。
・あれも軽くコメディであり、また役柄としても小悪魔でこそないですけど"自由闊達で天真爛漫な美術系学生"みたいな感じで、似てることは似てる。
・それこそあれ見てスタッフは、この作品に使ったのかなと思いますが。
・で、そこでも感じたのは彼女の人柄の良さというか、"役"を越えて人柄で演じる感じというか。
・まあ素人っぽいと言えば素人っぽいんですけど、とにかく"正直"な人だなあという。
・そういう人が演じたからこそ、"小悪魔"クロエはこういう一義的に把握しずらいキャラクターになったのかなと。
・"悪"とも"善"ともつかない。
・バランスとしてね。
・彼女自身、"天真爛漫"という意味では悪でも善でもないんでしょうけど。
・とにかく魅力的でした。
・ルックスとしても、モデル出身のどちらかというとクールな美貌に飛び切り柔らかい人柄が組み合わさっていて、凄く不思議なバランスですよね。
・あの"人柄で演じる"感じを、同じファッションモテル出身者の中から日本で比較するならば、土屋アンナに似てるかなと。
・アンナの方は、美貌は"クール"ではないですけど(笑)。ほっかほか
・男の目から見ると、そもそも美人なのかどうかもよく分からないんですけどそれはともかく。
・まあでも綺麗なコです、とにかく。『LAW&ORDER』だったかなあ、終始シリアスで暗めの役で出て来た時は、ある意味純粋にその美しさが光っていて、ゾクゾクしました。
・"クロエ"は最高ですけど、そういう意味では、今後も色々な可能性のある人だと思います。
・とりあえず早く、『小悪魔』のS2の再放送をやって欲しいものです。今度は見逃さないようにしないと。(笑)


他の人の感想

『「23号室の小悪魔」観てます。出世したな、ブタっ鼻のあの子。』(ラヴ・ハリ映画日記〜ときどき海外ドラマ〜 さん)

予想された通り、見てる人(書いている人)は少ない。
なんかこの人のブログばっかり紹介している気がしますが、多分僕と同じくらい、満遍なく見ている人ってこの人くらいなので、諦めてもらうしかないです(笑)。まあ書き方は対照的なので、ちょうどいいかなという感じ。

『23号室の小悪魔 S2 19話』(海外ドラマをわりとホメる さん)
『「23号室の小悪魔」のジューンが精一杯の気づかいを見せた別れのセリフ』(ほろらもろもろブログ さん)

両方ともS2まで見ての感想ですが、共通して淡々と、いいドラマである、スタッフの力量や趣味の良さを感じるという、そういうニュアンスの感想かな?


おまけ。
『「ビッグ・アイズ」で驚いたのは、クリステン・リッターの役がまるで「23号室の小悪魔」と同じだったことだ。』(GIRLS&THE CITY さん)

tumblrのポスト?使ってないのでよく分かりませんが。
"思い出"としての、このドラマ。
なんかやっぱり、心に残りますよ、このドラマとクロエは。


まあ、やってるのに気が付いたら、見てみて下さい。(笑)
特に強くは薦めませんが、気に入ってくれたら友達になれるかも。(笑)


Posted on 2016/02/26 Fri. 18:15 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ラスト・リゾート 孤高の戦艦』(2012)  

lsat resort


『ラスト・リゾート 孤高の戦艦』(スーパードラマTV) (allcinema)

内容

何者かの陰謀によって祖国に宣戦布告することになってしまった潜水艦“USSコロラド”は、海底から浮上し、インド洋に浮かぶ美しい島に上陸。搭載した核ミサイルを守りながら、姿の見えない敵に立ち向かっていく。物語は、“USSコロラド”の乗組員たちと、アメリカ本土に残るその家族をも巻き込み、やがて政府、第3の勢力の思惑が絡み合う壮大な陰謀が浮かびあがる・・・。 (公式より)


レビュー

・予想外の傑作。
想定外というか。完全に意表を突かれた。(笑)
・マッチョなミリタリーアクションに、アメリカ人のとんちんかんな"南国"趣味を抱き合わせた悪趣味の極致みたいな作品だろうと、すぐ切る予定で渋々見始めたんですが。
・むしろ滅多に無いくらい知的というか、趣味の良い作品でした。
・この前紹介した『CRISIS』には、少し及ばないけど似たような感触も感じさせる作品というか。
報われない努力というか(笑)。(当然の如く、1stシーズンで終了)
・そうね・・・悪趣味でないことはないんですよね。むしろその"悪条件"下でも発揮された、それを覆す知的抑制に感服させられる作品というか。
・そんな複雑な努力は、当然の如く・・・(以下略)
・悲しいですね。予定調和ですけど。(笑)

・設定としては、要は『沈黙の艦隊』(漫画)+『LOST』(ドラマ)みたいな作品で、基本的にはこういう陳腐な比喩そのままの企画として、作られているんだと思います。
・そう"見える"だけじゃなくて。
・だから僕も、見る気にならなかったわけですが。(笑)
・核ミサイルを搭載した原子力潜水艦への、軍事オタク的興味を多分に先行させた"もしも"のポリティカル・サスペンス(『沈黙の艦隊』)であり、同時に恐らくはアメリカ人にとっての"魔境""極限状況""架空世界"である南国の小島を舞台にした、ドロドロの人間ドラマ(『LOST』)でもあるという。
・この二つの交わり自体は、それほど密なものではなかったと思います。単なる"舞台"というか。
・まあ寒い所だと、生存(自給自足)の問題が難し過ぎるので、南国になるのかも知れないというか。
・後半出て来た島産出の"レアアース"という要素がもっと膨らめば、舞台設定にそれ以上の意味が出て来たのかも知れません。
・それが"2ndシーズン"以降の構想だった?(笑)
・それにしてもせっかくの南国なのに、現地女性とかほぼ出て来ないので、"リゾート"感はゼロでしたね。(笑)
・一番の"きれいどころ"であるフランス人女性

lastresort2

が勤務する、「島に設置されたNATOの出張観測所」みたいな設定は面白かったですけど。
・もっとコマーシャルなものとして立てられた企画に実作スタッフが抵抗した結果なのか、それとも"last resort"というタイトルは最初から、一種の皮肉、反語なのか。
「二年間の休暇」(十五少年漂流記)みたいなもので。


とんだ"休暇"である、"リゾート"である、という感じで。
・まあそこらへんも含めて、やや駆け足で色んな要素が一気に1シーズンで詰め込まれた感はありますが。
・かえって良かった可能性も。
打ち切り上等というか。(笑)
・ただし「アメリカの"正義"を問う」為には、やはりもっと長く、それこそ漫画『沈黙の艦隊』ばりに続けて行かないと、なかなか描き切るのは難しいだろうと思いますが。
・そこまではいいかなあという。ほんとに"USSコロラド国"が永続してしまったりすると、やはり「アメリカ」的に厳しいだろうなという。
・"緊急避難"だから許される、"反逆"なのであって。
・「イスラム国」を支持してるとか言われても困るだろうし。(笑)

・まあ最後テーマはぼけたかなあという感はありますが。
・本土での(呼応した)クーデターも失敗して、さりとて乗務員のほとんども救われて、特に誰も裁かれずに終わったというか。
・"艦長の生き様"の問題に収束してしまったというか。(笑)
・一応生き残った乗務員の口から、"反逆"に至った「政府の犯罪」については、暴かれたということなのかな?
・ただ見てる時は、そんなにそういうことは気にならなかったですね。
・個々の"サスペンス"の見事さと、本国の分も含めた多種多様な人物像のそれぞれの"正義"や"立場"の描き方の精妙さに見とれていたというか。
・多分ですけど、"描き切れない"ということはある程度スタッフも予想していて(笑)、最低限こういうディテールが描ければいい、そこに腕を振るえればいいと、そう割り切ってるところはあったんじゃないかなという。
・打ち切りで慌てて風呂敷を畳んだにしては、意外と整然とした終わりだったと思いますし。
・予定の行動というか。
・"最初から潜入していたCIAのスパイ"とか、"核ミサイルの発射キーの盗難"とか、"中国の介入"とか、気が付くと随分"大物"の設定がさくさくと(笑)消化されてましたけど。
・ま、いいかと流せる、手際の良さという。
・...うーん、どうなんですかね。やはりどちらかというと、映画向きの設定なのか。でも映画だともっと、悪趣味満開になりそうだし。(笑)
・一番向いてるのはやっぱり・・・日本のアニメ?(笑)
・結局沈黙の艦隊かよという。(笑)
・まあ面白かったですね。作品全体としては"不全"感はあるけど、逆にまあよくこれだけのものを捌くよなという。
・ある意味"腕ずく"で傑作にした感じ。
・その"腕"を僕は愛するというか。

・艦長はかっこいいけど、副長がちょっと間抜けだったのが残念かなあ。
・本国でつるし上げ食ってた奥さんの方が、よっぽどかっこよかった。
・"奥行き"を感じさせたのが、物資供給の援助を申し出て来た中国大使の描き方で。
・最終的には当然の如く(笑)裏切るわけですけど、言うことがいちいち説得的で理があって、"悪魔の囁き"を聴いてしまう艦長の行動に不自然さが感じられなかったという。
・副長に裏切りをそそのかす、島への強襲部隊の生き残りの捕虜も、かなり魅力的でした。
・ほんとに"それぞれ"の立場の人に、力があるんですよね。
・それが取っ散らかっても見えるというか、ドラマの企画の"分"を、そもそも越えてるところもあるかも知れないという気はしますが。
・くだんのフランス人さんの生っ白い肌は、南国の景色にそぐわない分、変に魅惑的で。
・それを狙う島のボス等から、よく最後まで貞操守れたよなという。(笑)
・まあそれは、2nd以降のお楽しみだったのかも知れません。(笑)


他の人の感想

『スパドラの新作【ラストリゾート孤高の戦艦】#1〜お試ししましたレビュー』(セントラルパークで待ち合わせ さん)
「『ラスト・リゾート 孤高の戦艦(全13話)』を観ました。」(半熟オヤジの基地 さん)
『【最終回】ラスト・リゾート 孤高の戦艦【陰謀の黒幕】』(海外ドラマチカS2 さん)

「期待しないで見たけど変に面白かった」
「面白かったけどスケールが大きいのか小さいのかよく分からなかった」
「要素がごちゃごちゃして難儀」

どれもまあ、おっしゃりたいことは分かります。(笑)
最後の人のような感想が、"打ち切り"の要因なんでしょうか、やっぱり。


Posted on 2016/03/05 Sat. 15:28 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ARROW/アロー』(2012)  

この『ARROW』の製作スタッフが関わったという触れ込みの、『スーパーガール』が良過ぎて衝撃!(笑)
日本で言えば、『あまちゃん』的な可愛さ楽しさ。

・・・まあどのスタッフがどう関わったのかは、確認してないんですが。(笑)
とりあえずありがとう、君たちはやると思ってたよ!





『ARROW/アロー』(AXN) (Wiki)

内容

船の遭難事故で死んだと思われた億万長者のプレイボーイ、オリバー・クイーンが、奇跡の生還を果たす!
しかし、流れ着いた絶海の孤島で過ごした5年の歳月は、その男のすべてを変えていた…。
亡き父と交わした約束を果たすため、スターリング・シティを破滅に追い込む権力者から街を守るため、人知れずヒーローとして生きることを決意したオリバー。“お騒がせセレブ”という仮面で周囲をごまかしながら、緑のフードと弓矢を手にした孤高のヒーローとして、一人、また一人と、父が遺したリストの人物に制裁を加えていく!
(公式)


レビュー

・ドラマとしては、かなり良く出来ている作品だと思います。
・ただいかんせん内容に興味が持てなかったので、視聴自体は1stシーズンで終了。
・放送そのものは、その後も3rdシーズンまでやってるようですね。
「またこのメンバーでやりたいですね!」という、日本のバラエティ番組の打ち上げの決まり文句が実現したのが、『スーパーガール』?(笑)
・随所に言われてみればという、共通性は感じられます。
・例えばアメコミ的"スーパーヒーロー"を、現代の視聴に耐え得るようにリアリティを出しつつ、しかしファンタジーの楽しさは失わないようにするバランス感覚とか。
・似たようなことですが、敵も強くて結構主人公も苦戦する、早々に一筋縄ではいかない感じにはなるんだけど、でも必要以上に暗くならない感じとか。
・リアルでハードにはしても、"偶像破壊"にはしないというか。
・...スーパーガールで、「苦しい時も希望を失わないのがヒーローの資格だ」的なせりふがありましたが、その精神でしょうか。(笑)
・ヒーローはあくまでヒーロー。
・製作スタッフに、"ヒーロー愛"があるというか。(笑)
・またはアメコミ愛。
・後はあれですね、ARROWに出て来る天才コンピューターオタクっ娘(フェリシティ・スモーク)

Felicity_Smoak

の感じは、スーパーガールのカーラ(変身前)

カーラ メガネ

にも受け継がれてるかなという。
メガネっ娘愛というか。(笑)

・それに限らず、『ARROW』には日米の壁を越えて、共通したサブカル的感受性というものが感じられて。
・単にディテールの趣味ということではなくて、一つ一つの物事の見方感じ方自体が。
個人主義的で、小さいものを愛して、少し暗いけど知的で、大げさではないけど真実と正義を愛してという。
・サブカル精神。(笑)
・"カウンター"かも知れないけど。
・アメコミ原作という、作品の来歴自体は知らないで見始めたんですが、すぐにピンと来ました。
・まあだいたい主武器が"弓矢"というのが、いきなりは出て来ない発想ですからね。(笑)
・何かはっきりした元ネタがあるんだろうと、気付きますが。
・それが"原始人都会に来る"的な感じではなくて、変にリアルに実利的に使われてるのが面白い。
・とにかく色々とよく出来た、むしろ"洗練された"作品だと思います。
・"町の悪者退治"という内容や、主人公のイケメンアピールとかに興味が持てれば、僕も見続けたんですけど。
・残念ながらそうではなかったので(笑)、よく出来た作品であることを"確認"しただけで、終わってしまいました。
・スーパーガールはほら、やっぱり可愛いから。(笑)
・既に結構痛めつけられてるけど、あんまり鬱展開とかしないで欲しいなあ。


他の人の感想

「ARROW(アロー)」シーズン1 感想と評価【海外ドラマ】(ごきげんプラス!映画や海外ドラマを楽しむブログ さん)
ドラマ「ARROW(アロー)」シーズン1のネタバレ感想(もりべや さん)
【海外ドラマ】ARROW / アロー 【シーズン1】見た。(『A Little his REDEMPTION.』映画おたくの映画感想倉庫 さん)

みなさんだいたい似たような感じの、やや距離を取りつつの高評価。
まあそんなむきになって賛否を問うタイプの作品でもないのでね。(笑)
よく出来ている、少し暗いけどリアル、イケメン揃い、等々。
二番目の方の書いている、「原作があるためか、構成がしっかりしてい」るというのは、非常に僕も見てる時に感じました。
"怒涛の展開"でも、なんか余裕があるんですよね。きっちり折り畳んである奥行き感というか。安心感。
『ヒーローズ』みたいな変な"必死"さが無くて良いというか。


Posted on 2016/03/17 Thu. 18:26 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『NCIS: ニューオーリンズ』(2014) &新方式  

4月になりました。
去年12月に立ち上げ以来、探り探り騙し騙し(笑)やって来ましたが、色々とスタートダッシュの12月を除けば、過去3か月の更新実績が6-3-3、均すと平均月4回で、これくらいがまあエネルギー的に妥当なペースなんだろうと思います。
これからは逆に週1ペースをきちんと守るように、心がけたいと思っています。

で、そうやって曲がりなりにも4か月書いて来ましたが、今ひとつふたつ(笑)、書き方がハマってない感があるので、今月から少し新方式を導入してみようかなと。
といって別に独創的なものではなくて、部門別に採点をして、それに従って恐らくはコメントももっと部門別細分化された形にして行こうと。特に僕の場合、過去本館でアニメについてなど書いた時の経験からすると、評価基準自体が割りと独特(自分では別にそう思っていない笑)みたいなので、多少なりとも分かり易くなるかなと。
いい悪いは主観としても、「何」についてのいい悪いなのか、なるべく読んでいる人に分かり易くして行こうと。


具体的には以下の4つの部門。

1.企画(テーマ性やオリジナリティ)
2.ストーリー(またはエピソード)
3.人物描写("セリフの面白さ"も含む)
4.演出(機能性や芸術性)


それぞれについて、5点満点の数表示をしてみます。
・・・ね、独創的じゃないでしょ?(笑)
自分でこれを評価すると、"1"については☆☆ですね。(笑)


早速では先頃1stシーズンの放送が終わったばかりの、『NCIS: ニューオーリンズ』から。
思い入れが無いので実験にちょうどいい。(笑)





『NCIS: ニューオーリンズ』(スーパードラマTV) (Wiki)


内容

アメリカはもとより、世界各国で絶大な人気を誇っている「NCIS ネイビー犯罪捜査班」。海軍犯罪捜査局(略称NCIS)の活躍を描く「NCIS ネイビー犯罪捜査班」は、2003年から全米3大ネットワーク局CBSで放送開始以来、現在でも全米視聴率トップを争う人気番組だ。2009年にはスピンオフ「NCIS:LA~極秘潜入捜査班」が登場し、こちらも大ヒットを記録中。さらに2014年、2つ目のスピンオフとして登場した話題の新作が本作「NCIS:ニューオーリンズ」である。
舞台となるニューオーリンズは、ルイジアナ州南部にある同州最大の都市。メキシコ湾に面し、ミシシッピー川に沿った重要な港湾都市で、ニューオーリンズ支局はミシシッピー川からテキサス州北部のパンハンドル地方までを管轄している。 (公式)



レビュー

企画(テーマ性、オリジナリティ) ☆☆★★★

何せ"2つめのスピンオフ"ですし、1つ目の『LA』に比べても本家のフォーマットに忠実に作られているので、オリジナリティは最初から望むべくもありません。むしろその定番性がアメリカでの人気の要因ではないかと想像しますが、"本家"自体がかなり煮詰まって感じられる近況では、さすがにちょっと見飽きた感じの作りで僕は眠いです。
"ニューオーリンズ"の地域性として、「家族」的な人間関係・街の雰囲気を出そうという企画意図自体は、一応分かります。そこを加味しての☆2つ、それが無かったら1つですね。

ストーリー(またはエピソード) ☆☆☆★★

標準はクリアしていると思います。固まり切ったフォーマットでもそれなりに見られるものを作って来る、そこらへんはさすがにアメリカの脚本家だなという。それ以上のものではないですが。
随所に"ニューオーリンズ"の土地柄を絡めようという努力は多少わざとらしいですが、一種の「観光案内」として(笑)まあ許せる範囲かなと。

人物描写("セリフの面白さ"も含む) ☆☆☆★★

"2"つか"3"つか迷うところ。
ボスである"キング"ことプライドの魅力と父性的な包容力に頼り切った感じの物凄い"内輪"感のある人物描写で、リアリティがあるというよりは予定調和感が強いですが、そこを突っ込むのは多分野暮なんだろうなと、水戸黄門や遠山の金さんを楽しんでいる人に"お約束"だと指摘するようなものなんだろうなと、アメリカでの人気を考えればそういうことでしょうし。僕もまあ、満更魅力を感じないわけでもないので、良しとしておこうかなと。
・・・ただし、眠い。(笑)
でも眠いのに気が付くと見ている。"お約束"のですね。(笑)
2ndシーズンどうしようかなあ。最後に出て来た新メンバーらしき黒人の女の人、嫌いじゃないしなあ。

演出(機能性や芸術性) ☆☆★★★

ここは少し、中途半端かなと。
本家に忠実に、しかし"ニューオーリンズ"風味でリラックスした、ダルい味を出そうとしているんでしょうが、単純に切れ味が2割減しているだけという感じがします。
多分監督が、実際には特にニューオーリンズに魅力を感じているわけでも理解しているわけでもなくて、見よう見まねでやってるんだろうなという感じ。もっと思い切って、それなりの人材を配してエキゾチックな作りにすれば、"賛否"は分かれたかもしれませんが見応えは増したはず。個性は出たというか。
今のところはほんとに、単なる本家の劣化コピーでしかないですね。
・・・まあ放送局がfoxからスーパードラマTVに変わったことで、CMの本数が減って逆に本家の独特のリズム感が失われたと、そういう可能性もあるかなとは思いますが。


こんな感じ。
これで言い尽くせないような作品ならば、更に別途コメントを書き足すという感じで、何となく今後もバランスは取れるかなと。今回の『NCIS: ニューオーリンズ』の場合は、これで十分です。(笑)

うーん、書き易くはなったかな。
読み易くは・・・なりましたか?(笑)
今日はこれくらいで。


他の人の感想

NCIS:ニューオーリンズ放送開始(三毛猫如月の玉手箱 さん)
NCIS:ニューオーリンズ/シーズン1 視聴始めました!(海外ドラマ:つぶやき処 さん)
NCIS S11 新チーム NEW ORLEANS 登場 !(大好き海外ドラマ&恋して外国映画 さん)

最後のは本家の方で、"紹介"的に初登場した、クロスエピソードの話。
それで思い出しましたが、その時は僕的にもっと面白く、ソリッドに感じたんですよね。
そこらへんはだから、本家との演出ないし演出力の差なのかなと。
あの時は結構ときめいたのになあ。(笑)


Posted on 2016/04/04 Mon. 15:03 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 9

『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』(2014)  

forever


『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』(AXN) (Wiki)

シーズン1が終了したところで引き続き視聴予定ですが、評価はだいたい固まったので書いてしまいます。


内容

類まれな洞察力と推理力で、天才監察医がNYの難事件に挑む! 映画「シャーロック・ホームズ」のクリエイターが贈る、本格ミステリードラマ!
実はヘンリーには、200年前から一切歳を取らず、何度死んでも生き返るというトンデモナイ秘密が…!以来、“死”に取りつかれ、研究を重ねてきたのだ。不老不死ゆえの苦悩や、彼の秘密を知る唯一の友人エイブとの驚くべき関係など、物語が進むにつれ明かされるヘンリーの“200年分”の壮大な人生ドラマ (公式)



レビュー

企画(テーマ性、オリジナリティ) ☆☆☆★★

より細かく言うと、星3つと4つの間くらいかなあという感じ。
主人公が"不死"であるというのは、突飛は突飛だけどアメドラの世界では割合見慣れた感じの突飛さで・・・別にゾンビドラマが流行ってるからということでもないですが。(笑)
"偏屈な天才監察医"という設定の方は、これはもう定番に近い感じでこれだけだと下手すると星2つレベルなんですけど、ただ全体の見せ方というか、結果として醸し出している"突飛"なのに"上品"な感じというのは、ある意味新鮮でした。あったようで無かった感じ。それで星3.5くらいの評価に。
・・・"映画『シャーロック・ホームズ』"ってこれか。見てみようかな。

ストーリー(またはエピソード) ☆☆☆☆★

これもまた微妙なライン。3に近い4かな?こっちは。(笑)
凄く凝ってるとか目が覚める程面白いとかではなくて、ある程度設定から自動的に導き出せるような感じなんだけど、ただ全体に非常に高いレベルで安定している感じ。わくわくはしないけど退屈はしないというか。(笑)
感心ポイントとしては、"200年生きた男"として過去の人生のエピソードが、随所で現在とオーバーラップ的に描写されるんですが、下手すると時間感が停滞してダレそうなところを、上手く見せてるなという感じ。
あとこれは「設定」の方の話になるかもしれませんが、「いったん死んだ後蘇る際に全裸で川に出現する」というシーンは、さすがにちょっとアホみたいなので(笑)段々使われなくなりましたね(笑)。賢明だと思います。最初はむしろ、そこで"キャッチ"する予定だったんでしようけど。(笑)

人物描写("セリフの面白さ"も含む) ☆☆☆☆★

ここもまあ、微妙と言えば微妙。
「偏屈な天才監察医」「相棒となる勝ち気な女性刑事」「監察医のオタクな部下」それから「同じ不死性を持った不気味な宿敵」も含めて、いずれも人物像としてはある意味定番の組み合わせだと思います。
ただ結局それら全ての手際が良くて上品に仕上がっているので、むしろその定番性が快適であり、定番の強みであるそれぞれのパターンが内蔵している"ツボ"を的確に刺激されて、なんだかんだ感情移入させられるという。定番と分かりながら。・・・"オタクな部下"だけは、ちょっと陳腐かな?(笑)
定番だからマイナスするのか、定番なのに生き生きしてるところをプラスするかですが、僕は後者を取りました。

演出(機能性や芸術性) ☆☆☆☆★

5に近い4。
ある意味で一番優れているところというか、良さの要というか。
今までの評価で"微妙"を連発して来ましたが、つまり一つ一つの「要素」としては、それほど"傑作"の条件は揃っていないわけですよね。・・・言ってみれば、仮に「企画書」的なものを読んだとしても。(笑)
ただそれを実際に映像化した時の、最終的な総合点が高く感じられるというのは、それはつまりスタッフ特に監督の手腕が優れている、演出力があると、そういうことになるかと思います。
分かり難い良さかもしれないし、地味と言えば地味なのかもしれないですけど、どんな企画も最後は実行面の勝負になるわけで、そういう部分がしょぼいと結局見てられないかなと、逆にそこさえしっかりしていれば、ある程度確実に楽しめるというところがあります、僕は。
「企画」より「描写」派というか。そういう意味で、世間の"ヒット"とは、多少ずれる傾向があるんですけど。(笑)
この作品もはっきり言って、最初はそんなに"興味"は感じなかったんですけど、地味に良く出来てるなあと思いながら見ていて、だんだん好きになって行きました。
まあでも『ダウントンアビー』がヒットするくらいですから、そういうドラマの見方があることは、分かると思います。そう言えば「上品」を連発してましたしね。(笑)

シーズン2も楽しみです。
"続き"が見たいというより、あの"空間"をまた味わいたいということですけど。(笑)
ストーリーより、演出・雰囲気。
・・・とか言ってたら、打ち切りでした。やっぱりな(笑)。いつもこれだ。


他の人の感想

FOREVER~Dr.モーガンのNY事件簿 (三毛猫如月の玉手箱 さん)

え、主役の人ヨアン・グリフィスだったの?全く気が付かなかった。僕も『ホーンプロワー』好きなのに。(笑)
ブログ主さんも、「最初、誰かと思いました」とのこと。(笑)
演技・雰囲気はいいのにという感想も、まあ多分妥当な感想なんでしょうね。

FOREVER DR.モーガンのNY事件簿 (豆飛 さん)

こちらはポジティブな感想。"過去"の入れ具合がちょうどいいというのは同意見。あとトンデモ"設定"がなんかすぐに引っ込んだなというのも、やっぱみんな感じるんだなと。(笑)

『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』(全22話)(さいはての西 さん)

主人公とその義理の息子の関係が最高で、「キャラクターのやりとりとか面白い」のになあという感想。
そうですよね、要は"アンサンブルドラマ"として優れてたんですよね。それを僕は"演出"と言ったんですけど。残念。


おまけで『FOREVER Dr.モーガンのNY事件簿』にも特に言及している、アメドラの"打ち切り"についてのエントリー。

アメリカドラマの突然の打ち切り!ひどすぎて唖然とする! (中年夫婦の人生残りターン さん)

僕はもう、そもそも"クリフハンガー"(次シーズンへの興味を繫ぐ為の謎残し、回またぎ)自体、やらないで欲しいなと思っています。きちんと"終わり"にして、"アンコール"が出たら、再登場してくれと。
勿論伏線くらいは、別に出しといてもいいんですけど。露骨なのはね。作品の完成度も落としますし。特に打ち切りになった時。

そんなところです。


Posted on 2016/04/22 Fri. 16:10 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 2

『最強ビッチになる方法』(2012)  




lalaTVでちらっとやったマイナーな作品だと思ってましたが、日本版のDVDとか出てたとは意外。
『セックス・イン・ザ・シティ』的に人気が出る(ある)と、期待されてたのかな。


『最強ビッチになる方法』(lalaTV) (allcinema)

内容

親友同士のサマンサとリジーが、互いに最高のオトコをゲットするため、ビッチ修行を繰り広げる!
全米で人気のブログ"The Girl's Guide To Depravity"が原作の、大人向けエロティック・コメディが登場!! (公式)



レビュー

本館で昔書いた時ツッコまれた(笑)、謎の僕的高評価作品。

企画(テーマ性、オリジナリティ) ☆☆☆☆★

"30分のシットコム"が基本的に好きじゃなくて、『セックス・イン・ザ・シティ』も含め"女子ウケ"するタイプの海外ドラマも押しなべて退屈に感じる僕が、なぜにこの作品は好きなのか。
・・・とここまで書いて気が付きましたが、このドラマ60分ものなんだ。上でツッコまれた時のコメント欄では、「"30分のシットコム"的な内容を45/60分枠でやったところにユニークさがある」と評価しています。なるほど。自分で言ったことですが。(笑)
基本的には、距離感が好き、ということですかねえ。"シットコム"的ドタバタ感や、"女子ドラ"的メロドラマ&ガールズトークや、加えて言うならば"セックス"ドラマとしてのえげつなさからも、それぞれ適度に距離を取ってクールに作られている。十分に(笑)ドタバタしてるし十分に女子の内輪話してるし、十分にファッキンもしてるんですけど。その全てが凄く切れがいいというか、"だから何?"みたいな勢いがある。
凄く企画者のセンスを感じます。上で言ったことを言い直すと、60分にしても変に"本格"感を狙わなかった、"シットコム"的馬鹿馬鹿しさを維持したのも、逆にセンスがいいかなと。要するに、"距離感"ですけどね。該当するあらゆる"特徴"からの。どれかに溺れなかったということ。(型に)はまらなかったというか。
原作的なものもあるわけだから"独創的"というわけではないけど、"独立不羈"ではあるというか。

ストーリー(またはエピソード) ☆☆☆★★

原作はブログ、つまり実話ベースということになるんでしょうが、一つ一つの話はそんなに面白いとかユニークだとかは感じませんでした。
"あるある"に近いですかね。"あるある"として作られているのか、それとも"衝撃の実態"として作られているのか、文化が違うのもあって今一つ分からなかったんですけど。
とにかく話としては、陳腐とまでは言いませんが、そんなに興味は感じなかったです。これだけで漫画を作れるアイデアではないよなというか(笑)。"ドラマ"だから、成り立つ程度の話。

人物描写("セリフの面白さ"も含む) ☆☆☆★★

これもそうですね。基本的には先輩ピッチと清純への未練もある見習いピッチが互いの経験を検証し合う話なわけなんですけど、どちらかに特に説得力があるわけでも、"生き様"が何か感じさせるわけでも、ないと思います。
非常に何か、淡々とした描写。

演出(機能性や芸術性) ☆☆☆☆★

とまあ、上二つは低めの評価と言えば評価なんですけど、ただそれは"出来が悪い"というよりも特段"力が入っていない"ということであって、要はだから最初に言った、「距離感」ということなんだろうと思います。
それらある意味"平凡"な諸要素を、ある距離と角度とスピード感で見せることで、面白く感じさせるかっこよく感じさせる、演出のセンスと技量、企画者の正確な理解も背景にしたそれが、この作品の肝ということ。
細かいことを言うと、"ファック"シーンも割りと好きですね(笑)。"ピッチ"がテーマということもあって正にアメリカ的な、非常にフィジカルでアニマルな感じのファック・シーンなんですけど、その滑稽感をちゃんと自覚しつつも、しかしでも女の子たちがそういうものをそういうものとして心から楽しんでいる感じも上手く伝わって来て、初めて"アメリカの"セックスが少し理解出来た気がしたというか(笑)。僕は断然、"日本"派ではあるんですが。(笑)


他の人の感想

『最強ビッチになる方法。』 (Canker Sore さん)

作り手の内容への"距離感"に、戸惑ってる感じの感想。(笑)

『最強ビッチになる方法』 (独断映画評+(毒本音吐いちゃいな!) さん)

これもやはり、"女子ドラマ"としての異質さに、戸惑いつつも理解しようとしている"女子"さん(笑)の感想。

やっぱり面白いですよね、このドラマ。これだけ色んな人に、違和感を感じさせつつ引き付けるというのは。
満更"高評価"も間違いではないらしいというか。(笑)
そんなに見てる人は多くはないでしょうけど。
機会があったら、おすすめ。


Posted on 2016/04/30 Sat. 19:11 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ザ・ファインダー 千里眼を持つ男』(2012)  

THE FINDER1
THE FINDER2


『ザ・ファインダー 千里眼を持つ男』(FOX) (映画.com)

内容

米FOXの人気ドラマ「BONES」のスピンオフ。小説『The Locator』シリーズを基に、誰にも見つけられない探しモノを確実に見つけ当てる千里眼を持った、"ファインダー"として生活する主人公ウォルターの活躍を描く。ジェフ・スタルツが主演。 (公式&映画.com)



レビュー

少し、"項目"の中身を具体的にしてみました。(カッコ内)

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆☆☆★

"ドラマ"の企画としては多分、よくある異能主人公もの、同じFOXで言えば『リスナー 心を読む青い瞳』的なイメージで、割りと安易に作られたような気もします。邦題の付け方も含めて。(笑)
また"人気ドラマ「BONES」のスピンオフ"という位置づけも、これもまあ、安易と言えば安易。
ただ一方で原作小説は原作小説として別にあるようですし、"スピンオフ"としても割りと取ったつけたようというかBONESそのものとの関係性も薄い感じなので、恐らくは原作に惚れ込んだBONESの製作者が、スピンオフにかこつけてそれなりの思いを込めてドラマ化を実現した、そっちが本筋というか本意なのではないかなと。
だからどちら基準で評価するのかが、少し難しい。本来はあくまで"ドラマ"としてのみ評価するのが公平とは思うんですが、後で書くように"ドラマ"としてのこの作品の良さ自体が、"小説"的なところにある気がしますし。
で、そもそもの「ファインダー」という設定そのものに目を移すと、異能は異能なんですがずばり"超能力"なのかというとそういう感じでもなくて、特異な直観力には基づきつつも、"易"(えき)的というか想像力をツールを使って外部化したような独特のシステマティックな面もあるし、勿論過去の脳損傷による影響というか僥倖というか、そういうものも関係しているよう。ドラマ内でそれは最後まで"明らか"になってはいなかったと思うんですが、そこらへんの謎めいたところも含めて僕にはとても魅力的で触発的に感じられたので、そこを評価して星4つ☆☆☆☆としました。
まあ最後は要するに好き嫌いになりましたが。(笑)

ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆☆★★

良くも悪くも小説的、なのかな?
シリーズを通して追求する大きな謎や強大な敵がいるわけではない。
でも一話完結で各エピソードのキャッチーさ、コンパクトなクオリティで勝負するタイプでもない。
たいていの場合どちらかをギリギリの洗練度で競っているアメドラの世界の中では、やや牧歌的な感じはしますが、かと言ってイギリスドラマ的な、雰囲気重視の若干スローな"世界観"ものでもない。あくまで"アメリカ"の範疇ではある。
何とも分類不能というか、位置づけが難しいというか(笑)。最初からTVドラマとして作られる作品ではこういうことはまず起こり難くて、いかにも小説ベースの作品ではあると思います。
ただじゃあメリハリが無くてダルかったかというと全然そんなことは無かったし、毎回普通に楽しかった。・・・むしろ"ギリギリの洗練"を目指していない気楽さというか風通しの良さみたいなものもあって、凄くリラックスして楽しめた時間でした。
ただ生き馬の目を抜くアメドラの世界の中に埋もれるとやはり少しアピールが弱いところはあって、それが人気が盛り上がり切らなかった理由では間違いなくあるだろうと思うので、"評価"としてはこうしました。

人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆☆☆★

(BONESの"スピンオフ"としての)初出時、BONESの面々とFINDER一派(笑)との絡みは面白かった。
特に時間は短かったですが、ブレナン博士とウォルターの"対決"は凄い緊張感でした。普段優しい仲間に囲まれて少なからず凡人化しているブレナン博士の"奇人"ぶりが、久々に全開になったというか本領を発揮したというか。(笑)
それに一歩も引かないウォルターとブレナンの関係は、『BONES』でのブレナンと周囲の関係が要するに"理性と感情"でしかないのに対して、こちらは"違う種類の「知性」の対決"という感じで、"構図"に還元されない分、情報量が凄く多くてどきどきしました。ブレナンとウォルターも、"好敵手"との対決で何か嬉しそうに見えましたけどね。(笑)
まあBONESの知性・理性の描き方が少なからず陳腐だという話は『BONES』のところでも言いましたが、それを再認識させたと言えばそう。「人物描写」のレベルとしては、こちらの方が2ランクくらい上だと思いますけど、それもまあ小説が原作ゆえだと言えばそうなのかも知れません。その分複雑で、多少分かり難くもあるのかも知れません。(ドラマとしては)
ウォルターの「知性」の複雑さについては上の"設定"のところで概ね説明しましたが、他のキャラクターも良かったです。特に良かったのはウォルターが"拾っ"たロマ族出身の不良少女ウィラ・マンデイで、ろくでもない環境に育ったゆえに素行不良ですが、本質的には物凄く頭のいいコで、それがウォルターに導かれて更生・・・しかけるんだけどでもどうしても"ロマ"の出自に逆らえない、その感じがリアルというか不思議というか。
ロマが単なる犯罪組織、"悪の集団"ではないだけにね。何を恐れているのか何にこだわっているのか。それにウォルターはどう対決するのか。
元恋人の女刑事とのつかず離れずな関係も、そこは割りとアメドラでも定番的ではありますが(笑)、良かったです。

演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆☆☆

出ました満点。星5つ☆☆☆☆☆。出したの自分ですけど。(笑)
結局そこですかね。まあ僕はたいていそこなんですけど。
"演出"に大きな特徴、持ち味のある作品としては、過去に『ステラ・ギブソン』などもそうでした。
ただステラ・ギブソンではそれが"雰囲気"偏重で要するに何なのか、面白いのかどうなのかよく分からない、あるいはディープで湿度の高い描写に溺れて多少なりともダルい感じになるという、そういう難点がありました。
しかしこの作品では、ウォルターという独特な性格の主人公の恐らくは精神世界の反映としての"独特"な雰囲気、南国の少し気怠くて万事曖昧なところのある人物たちや人間関係の幾分かのダルさ、それら全てが最終的に一つの"テンポ"として、リズムとして、ひいては「音楽」としてのそれに近い完成感でもって構成されていて、実に僕には快楽でした。複雑な内容を、頭をリラックスさせて楽しめたというか。
・・・そうですねえ、あたかもよく出来たサイケデリック系のロックのような。アメリカの'60年代後半から'70年代半ばの、フォーク系のポップ・ロック。ジェファーソン・エアプレインとか。あるいはグレイトフル・デッド。
ああ、"レイド・バック"してるなんて言い方もあるか。なるほど。(一人で納得)
とにかく凄く、"音楽"的に感じる作品だということです。"音楽"に近いレベルまで、演出が全体のコントロールに成功しているというか。気持ちいい。とにかく気持ちいい。
映画だとまあまあそういう作品はあるけど(監督優位の)、TVドラマでそれをやって、しかし変に芸術的に大げさにならずに、"軽快"感をキープしているというのは、ちょっと余り他に例を思い付かない。
まあ何というか、既に成功している『BONES』という作品の名目上のスピンオフとして、制作者がそんなにヒットも気にせずに趣味で楽しく作った感じの作品なのかなという。(笑)
考えると『BONES』自体にも、大ヒットシリーズでありながら、妙にプレッシャーから解き放たれた、"趣味"で作ってるような臭いはありますよね。その製作陣が、より"趣味"的な原作を得て、こういう作品を作ってみたという、そういう感じかと。
とにかく僕には、忘れられない作品です。例え人気無くても(笑)。毎週楽しかった


他の人の感想

聞きますかあ?別にいいんだけど。(ぶつぶつ)

ザ・ファインダー 千里眼を持つ男/シーズン1 シーズン終了。 (海外ドラマ:つぶやき処 さん)

「個人的には重いテーマではないのが見やすくて良かったけど、だから視聴者が離れていってしまったのかな?と思うところ。ウォルターの軽さが本来のものでないとしても、段々魅力的に見えて良かったと思うんですけどねー。」

なるほど。色々と分かり易い。
重くない、"テーマ"性が分かり難いということと、ウォルターのパーソナリティを含めた"軽さ"を例えば僕のように「音楽」的に感じられないと、いったい何なのこの人たち、という感じになっちゃうんでしょうね。

「BONES(ボーンズ)」 スピンオフ「ザ・ファインダー 千里眼を持つ男」 (石川洋子《作家》夢の途中 さん)

「のどかーな雰囲気で、確実に外しまくりながら話が進んでいる。ピースが合うべき所へぴったり見事にハマっていない。ズレっぱなし。」

だから。それが"レイド・バック"なんですよ。狙って外してるんですよ、分かんないかなあ。
と、軽く喧嘩腰。(笑)

ザ・ファインダー 千里眼を持つ男 (chat*chat CAFE さん)

「どうしてこれが「BONES」のスピンオフ作品なんだ?と首を捻る点」
「主人公ウォルターの特殊能力が分かり辛い」「ウォルターがその能力を発揮する過程が、これまた分かり辛い」


ごもっとも。(笑)
ここらへんがまあ、普通の感想でしょうね。


でも何というか、思いの外ちゃんとした「感想」があって、良かったです。
もっと無視されてるかと思ってた。(笑)
とにかく僕は好きです(笑)。結局上手く説明出来なかった気がするけど。(笑)


Posted on 2016/05/06 Fri. 18:11 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ミッシング』(2012)  




あえて文句言うのもおかしな話なんだけど、なんでこんなどうでもいいというか、歴史にも記憶にも特に残らなそうな作品に限って、きっちりDVD化されてるのかなという。日本版の、しかもBOXだ。
そこらへんの基準がよく分からない。たまたま担当した会社の問題なのか。結構ランダムに運命が左右されてる気がするんですが。(笑)
まあいいですけど。

特に"駄作"というわけではありません。一定の基準は十分に満たしていると思います。
ただ何というか、"傑作""名作"の臭いもまた一向にしない(笑)、そういう程々な作品という感じ。
賛否が分かれなそうというか。


『ミッシング』(スーパー!ドラマTV) (allcinema)

内容

CIA工作員だった夫ポールを10年前に殺害された元凄腕スパイのベッカは、留学先のローマで失踪した息子マイケルの背後に犯罪の影を察知し、かつて培った特殊スキルを駆使して愛する我が子の救出に乗り出す。 (映画.com)
ロケは、プラハ、ドゥブロブニク、ローマ、パリ、ウィーン、イスタンブールなど、ヨーロッパ各地の名所で行われ、その景観だけでもウットリしてしまう程。CIA、インターポールをはじめ、西ヨーロッパ全土の治安維持組織を巻き込んだサスペンスは美しい街並みと、謎が謎を呼ぶ脚本が大きな魅力だ。 (スパドラ公式)



レビュー

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆★★★

狙いとしては、一つは上にも書いてあるような"国際スパイサスペンス"のゴージャス感、スペクタクル感、それから主人公が女スパイであることによる華麗さや健気さ、それとも関連して"国際的謀略"と"いち母親としての息子を思う気持ち"のコントラスト、まあここらへんなんだろうと思います。
それらは意図としては伝わって来る、ちゃんと映像として説明はされているんですけど、だからどうしたというかどれもどこかで見たような感じというか、実際にこちらの"興奮"にはなかなか繋がらないんですよね。
きっちりはしてる、でもそれだけという。
製作総指揮に主演の女優さんが関わっているらしいですが、それによる"手前味噌"感というか"自己完結"感というか、そういう思い入れが強過ぎて内向きになったみたいな、そういう部分もあったのかなあと想像しますが。真面目に作り過ぎたというか。
実は結構な「力作」な気もするんですけど、実際に"力"感は無いという。(笑)

ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆☆★★

スパイ・アクションらしく、裏切りまた裏切りの怒涛の展開で、よく出来ている言えばよく出来ています。
ただ全部ひっくるめて、どうも"どこかで見たような"感じはやっぱりしますね。
"裏切り"そのものが、一つ一つ見え透いているわけでは決してないんですけど、ただ裏切られ意表を突かれつつも、しかしああそういうパターンかで結局納得して終わる感じ。
逆に『24』って凄いんだなと、改めて思ったりしますね(笑)。何だかんだ、毎回驚くもんなあ。

人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆☆☆★

実はこの部分はなかなかのもの。よくよく見ると。
ヒロインはまあ普通ですが、ヒロインの元夫でミステリーの鍵になる"事故死した"夫は、演じているショーン・ビーン自身の魅力も相まって、なかなかセクシーで悲劇的で魅力的。ヒロインに協力したりそう見せかけて裏切ったりするスパイ仲間たちの、それぞれの"事情"も上手く描かれていて、説得力があります。
そして何といっても、誘拐されてしまう、息子がいいですね。被害者としてビービー言ってるだけではなくて、頭の良さと勇敢さで自らなかなか見事に脱出の努力をする。逆に助けてあげたいなという気に素直にさせるというか。
・・・まあ何か、この賢く勇敢でかつ思いやり深い"息子"というのは、「母親から見た理想の息子」という感じで、そこらへんに一つ、主演女優さんのこの作品の大きな企画意図があるんだろうなと、想像はされます。
それゆえの熱の入った人物描写で、そこらへんについては決して月並みな作品とは言えない

演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆★★

別にどこが悪いわけでもないんですけどね。
何でしょうね、なんか軽量級。"傑作"感"力作"感が足りない。
ここが違ったら、全体の印象もかなり変わったかも。
多分全ての要素を、きっちり均等に配置・描写し過ぎてるのかなと、そういう感じがします。
製作者の"熱意"が、監督に上手く伝わっていなかったというか、単なる"業界仕事"で済まされてしまったというか。
まあ想像ですけど。(笑)


他の人の感想

『ミッシング』 Missing (2012) (居ながらシネマ さん)

「それほどひどい出来とは思えず」「「力作」という言い方があっているかもしれません」。
ほぼ僕と同じようなニュアンスの評価ではないかと。(笑)

ミッシング (chat*chat CAFE さん)

こちらもまあ、"意外ときっちり出来てるよね"という感想。

ドラマ 「ミッシング 〈MISSING〉」 (@迪的日常 さん)

女優さんそんなスターなんだ。そこら辺のニュアンスが分からないと、この作品で"男たち"がヒロインに寄せる「親切」の背景というか説得力が、微妙になるかも。(笑)


まあ、これくらいです。


Posted on 2016/05/26 Thu. 19:20 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ALCATRAZ / アルカトラズ』(2012)  




見てる最中は十分に楽しんでたはずなんですが、こうして振り返ろうとするとどうも内容が思い浮かんで来ない作品。
だからシーズン1で終わったのかな、やっぱり。


『ALCATRAZ / アルカトラズ』(AXN) (Wiki)

内容

1963年3月21日、アルカトラズ島の世にも有名な刑務所は閉鎖され、受刑者達は他の刑務所に移された。
しかし、それは表向きのことで実際は閉鎖される前夜、受刑者・看守消失事件が起こった。受刑者256名+看守46名、総数302名が忽然と消えたのだ。そして、50年の時を越えて当時の姿のまま彼らは何故か1人ずつ帰還しては凄惨な事件を引き起こす。かくして63年組(受刑者+看守)+黒幕vsレベッカらの戦いの火蓋は切られた。 (Wiki)



レビュー

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆★★★

一つ一つの細かい設定には結構魅力もあって、だから"見ている"最中にはそれなりに熱中出来るわけですけど、それが後になると思い出せないというのはつまりは、大きな意味の設定に難点があったということかなと。
特に『ALCATRAZ』という明快で"大"きな舞台設定が、少なくとも作品タイトルにするほどには活かされていない、むしろもっと別の、歴史通を唸らせるような(笑)渋い事件からのタイムスリップとかにした方が、作品のトーンには合っていたのではないかなと。メジャーなのかマイナーなのか、どうも作品の性格がはっきりしなかった感じ。
・・・まあ実際には"大風呂敷"ではあったと思うんですけどね。J.J.エイブラムスですし。ただその割にスケール感が無かったというか、むしろ"職人"的な作りに見えるところがあった。

ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆☆★★

"設定"そのものが"ストーリー"みたいなタイプの作品なので、単独で評価するのは少し難しいんですが。
各囚人ごとのバックグラウンドやスキル、それに対抗する捜索側の工夫などはなかなか面白くて、エピソード一つ一つは楽しめました。
ヒロインや"敵"の正体や因縁が分かって来るタイミングやプロセスも、「シーズン」の流れの中で過不足なく位置付けられていてだれることはなかったですが、それだけと言えばそれだけで、やや予定調和的な印象も。

人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆☆☆★

上では"職人"的と言いましたがそれはいいところでもあって。ヒロインや個々の囚人等の人物描写は結構しっかりしていて、"タイムスリップ"ものや"SF大作"でありがちな安っぽさ薄っぺらさは感じさせずに、そこは好きでした。
ただこういうドラマでそれは"従"の部分なわけで、"主"の部分にもう少し引力があれば、隠れた力として「光」ることも出来たと思うんですけどねえ。
嫌いじゃいなんだけどなあ。(笑)

演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆★★

演出家の手腕自体に問題は無いと思うんですが、要は最初の「企画」の部分、どういうドラマとして見せたいのかというトータルイメージがはっきりしていないので、それに"従"う立場の演出も成功不成功を評価しようがないという感じ。
まあ"人物"が活きていたということは、最低限必要な仕事はしているわけでしょうけどね。チープな印象を受けたりする作品では、少なくともないです。


他の人の感想

ALCATRAZ / アルカトラズ (よしおかみきのネタバレ映画・ドラマ日記 さん)

 「1つ1つのエピソードに関してはバラエティーに富んでいて面白かった」

・・・同感です。

ALCATRAZ / アルカトラズ/シーズン1 最終話(13話)。 (海外ドラマ:つぶやき処 さん)

 「ワタシは面白いと思ってたんだけどなー。何がいけなかったんだろうか。謎が多過ぎた?」

・・・かも知れないですねえ。逆に中心の謎がどれなのか、よく分からないというか、"アルカトラズ"が中心になれてないというか。


改めてやっぱり、決してつまらない作品ではなかったと思うんですけどねえ。
じゃあ面白いのか、何が特に面白いのかと言われると、そこが説明に困るわけですが。(笑)
お二人の"プッシュ"も、そういう遠慮勝ちな何か。(笑)


Posted on 2016/06/11 Sat. 17:56 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『VEGAS/ベガス』(2012)  




これで2012年作品はとりあえず最後か。
"最後"になったのはつまらないからではなくて、書き難いから。(笑)

『VEGAS/ベガス』(スーパー!ドラマTV) (Wiki)

内容

1960年代のラスベガスを舞台に、カウボーイから保安官となった実在の人物ラルフ・ラムと、カジノを仕切るマフィアのヴィンセント・サヴィーノの激しい攻防戦を描いたクライム・アクション「VEGAS/ベガス」。
広大な砂漠の中に多くの牧場が点在するラスベガスだが、カジノができたことから街は急速に都市化が進んでいた。そこへ、カジノの敏腕マネージャーとしてマフィアのヴィンセント・サヴィーノがやってくる。ラスベガスを牛耳るという野望を持つサヴィーノと、戦争中に軍警察として活躍した経歴から保安官となったラルフ・ラムとの激しい攻防戦 (公式)


レビュー

・クオリティは間違いなく高いし見ている時は結構のめり込んで見ていたんだけど。
・ふと考えると、時間が経つと、はて何が面白かったんだろうという感じというか、特段印象に残っていることが少ないというか。
・名前を見た時の興奮感や"引き"が無いというか。
・個人的な比較ではありますが。(笑)

・基本的にはデニス・クエイドとマイケル・チクリスという、"パワー型"(笑)男優二人による、お子ちゃまはお呼びじゃないぜの"男"の、または"大人"の対決ドラマ。
・保安官とマフィアという対照的な立場の二人ではあるけれど、勿論単純な勧善懲悪などではなく、特にマフィア側のそう行動"せざるを得ない"事情をリアリティと迫力をもって描いた、「正義」ではなく「現実」を主に描くタイプのドラマというか。
・ただそうしたタイプでよくある、"正義側"も悪に染まってドロドロになって行くパターンではなく、正義側は正義側として立場は維持しているのだけど、悪には悪の、「倫理」に近いそれなりに一本筋の通った行動基準、特により巨大な悪やあるいは卑俗で筋の通っていない悪との比較におけるそれを丁寧に描くことによって。
・それぞれの立場で筋やダンディズムを通そうとする"男"どうしの自然な通じ合いや、時によっては協同が描かれるという、そういうパターン。
・といって"巨悪"を倒す為に立ち上がったり(笑)、悪側が「改心」したりするわけではなく。
・あくまで立場は立場として最後まで残る、構造自体に"発展"は無いわけですけど。
・だから「正義」や「倫理」の問題に何か決着がつくわけではなくて、やはり描かれるのは「現実」そのもの、現実が持つ"慣性"それ自体なわけですが。
・そういう意味で、"価値観"的には、終始曖昧な世界。

・...というと何か複雑な作品のようですが。
・実際にはそんなこともなくて見たまんま、上のDVDのジャケ写でのデニス・クエイドとマイケル・チクリスの立ち姿、"顔"がイメージさせるそのまんま(笑)の世界で、基本的には何ら意外性は無いんですけどね。
・特にマイケル・チクリスに関しては、

マイケル・チクリス

2002年の『ザ・シールド ルール無用の警察バッジ』



で演じた"汚職の泥沼にはまって行くしかし仲間思いの刑事"という役柄の印象が強過ぎてかつハマり役過ぎて。
・もうこの人が出て来た時点で、「怖いけど憎めない悪者なんだろうな」「善悪の狭間でうろうろする役柄なんだろうな」という予感が確定的に立ち昇って。(笑)
・そして実際全くその通りであって、それは予想通りでもあるし期待通りでもあるし。
・そういう意味で複雑なようで分かり易い世界というか、泥臭いようで様式美・予定調和の世界というか。
・そういう作品。

・だから"展開"に一喜一憂するというよりも(しますけどね、それでも笑)、そういうある面予定調和的世界の進行の手練・手際そのものを楽しむというか。
・それこそ基本ストーリーはみんなが知っているシェイクスピア劇的な"演劇"世界そのものを楽しむ、最初に言った通り名優二人の激突の緊張感を楽しむという、そういうタイプの作品かと。
・そういうものとして非常によく出来ていて、つまり"分かっていても"気持ちいい、どきどきする作品で。
・十分に「傑作」の名に値するはずなんですがその割には後を引く強い印象が無くて、"Aランク"としてどのように褒めようかと悩んでいたんですが。
・思い切って(笑)"Bランク"に落としてみたらこれくらいのトーンでもすんなり書けるので、ま、いいかとこうなりました。(笑)
・という感じで少し欠点も挙げてみると。
"時代感"がやや曖昧かなあと。
・冒頭の紹介文で「そうか60年代だったのか」と初めて気づいたくらいで。
・カウボーイに保安官にマフィアにカジノにと、アメリカ伝統&定番の劇要素を楽しみながらも。
・逆にそれが"いつ"の時代の話かとかは全然意識して見ていませんでした。
・劇中の出来事を注意して見ていれば、年代を特定(笑)出来る何かは当然あったんでしょうけど、特にそういう気にさせられることもなく。
・あくまで定番の、「記号」の集まり・組み合わせとしてしか。
・そこらへんが"ムード"の大事な「様式美」ものとして、少し弱いというか薄味というか、演出的に曖昧な部分はあったかもなと。
・"60年代情緒"みたいなものは特に無かった。
・言ってみれば「普遍」的な人間ドラマとしてはかなりよく出来ているけれど、逆に「個別」的な部分が弱かったかもというか。
・だから見終わると印象が薄くなった。"差別"化がしづらくなった。

・...あ、思い出しました。
・確か事前の番宣では、「カウボーイ」と「マフィア」の遭遇というか、カウボーイものとマフィアものの融合みたいな売り方をしていた、そういう"斬新さ"があるよという言い方をしていたんですが。
・実際見てみると"遭遇""融合"のような違和感は余り無くて、すんなりは見られたけどその分ダイナミックではなくてかつ単独「ジャンル」ものだったら分かり易かっただろう"時代感"が曖昧になってしまったと、そういう感じかなと。
・"宣伝"が日本独自のものなのかアメリカでもそうだったのかは、分かりませんが。
・そんな感じです。
・"傑作"というよりは"秀作"というくらいにしておいた方が、紹介としては無難かなと。(笑)
・「上質な大人のドラマ」では、間違いなくあると思います。
・女性陣もなかなかの活躍ですし。


他の人の感想

海外ドラマ 「Vegas/ベガス」 最終回を見ました。(MOVIE レビュー さん)

辛(から)いですね。(笑)
「ヴィンセント・サヴィーノ(マイケル・チクリス)がちょっと良い人風に描かれ過ぎていた気がする。」
とのこと。
うーん、"いい人"というか"理性的"なんですよね。狂気は無い。"カジノ"も勿論そうだけど、"マフィア"も何よりも生業(なりわい)なわけで、そこらへんの現実感を描いたということで、それ自体は僕は納得していましたけどね。むしろ面白みというか。(保安官と)"職業人"どうしの共感が生まれるポイントというか。

スーパー!ドラマTVで「VEGAS/ベガス」シーズン1を3話まで観た〜。マフィア役の男優さんは、あのヒーロー映画の出演者だったんか〜。(ラヴ・ハリ映画日記〜ときどき海外ドラマ〜 さん)

へええ、ラヴ・ハリさんは『シールズ』は見てなかったのか。
ひょっとして僕は、『シールズ』イメージでマイケル・チクリスの"暴力"性については織り込み済みなので、それありきのその"先"の話として、これを見てたきらいあるのかも知れませんね。
ただし、作品自体も、実際そういう作りだと思います。つまりアメリカの視聴者がそのように見るという前提で、作られているというか。放送時には人気あったらしいですしね。そこらへんは多少、文化ギャップがあるかも。お約束の共有というか。
そういう何というか、"特別"な俳優さんだと思います。(マイケル・チクリスは)
視聴者に"心構え"をさせる人というか。ジョン・ウェイン的というか。(笑)


見てる人少ない!(笑)
日本人には地味か。(ハードロックまでは行かない)"アメリカン・ロック"的というか。


Posted on 2016/07/09 Sat. 18:21 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』(2011)  




最終シーズンの宣伝が盛んに流れて来ますが(笑)、僕はシーズン1しか見てないのでそれのみの感想です。

『パーソン・オブ・インタレスト 犯罪予知ユニット』(AXN) (Wiki)

内容

テロの危険性を事前に察知するため、政府によって極秘開発された犯罪予知システム、通称“マシン”。街中に張り巡らされた監視カメラや携帯電話、GPSなどから情報を得るそのシステムは、テロだけでなく、日常的に起こる凶悪犯罪も予知したが、政府はそれらを“無用の情報”として排除していた。
マシンの開発者ハロルド・フィンチは、政府が無用と判断した情報を密かに入手。驚異的な戦闘技能を誇る元CIAのジョン・リースをパートナーに迎え、一般市民が巻き込まれる凶悪犯罪を未然に防ぐため、人知れず活動することを決める。ところが、マシンがはじき出すのは事件に関わる人物の社会保障番号のみ。そのターゲットが被害者か、加害者か、いつどんな事件が起こるのかも分からない中、二人は命をかけて数々の事件に挑んでいく! (公式)



レビュー

「犯罪を事前に予測して阻止する」というコンセプトは『マイノリティ・リポート』と同じですが、あちらが「政府/体制側による予防拘禁(の恐怖)」なのに対して、こちらはその民間版というか、"必殺仕事人"の予防版というか。
・その分あんまり"社会派"感は無くて、より一般的な"正義"性と、"アクションドラマ"性で見せる感じ。
・それが良さでもあるし、物足りなさでもあるかなと。
・特に"刑事"が絡んで来てからは、どんどん普通の刑事ドラマ性が増して行ったというか、伝統の「型」が発動して行ったというか。
・それで何となく先が見えた感があって、僕は興味を失ってしまったんですが。

・根本の不満としては、未来的ハイテク(の予測システム)をキーにしたドラマの割りには、そのハイテクの"全能感"が与える高揚みたいなものが乏しくて。
・基本二人でやってる段取りの危なっかしさ含めて、どうも素朴というか徒手空拳というか。
・たまたま成功してるだけじゃんみたいな。
・いずれ"強敵"や"困難"にぶつかるにしても、少なくとも最初は、もう少しシステムの「完璧」感が欲しかったかなという。
・せっかく「法で防げない悪」を裁く(予防する)話なのに、"勧善懲悪"のカタルシスが乏し過ぎるというか。
・それこそ『必殺仕事人』に比べても。(笑)
・刑事ドラマ、ないし"人間ドラマ"モードの発動が早過ぎるというか。
・それはだって、このドラマ(のコンセプト)じゃなくても出来ることだから。

・まあ悪い作品ではないです。
・人物の魅力はそこそこあって、逆に"コンセプト"しか見えなかった(ドラマ版)『マイノリティ・リポート』よりは、見続ける気にはなりましたから。
・ただそういう製作陣の底堅さというか職人性が、やや作品の性格を曖昧化してしまったきらいがあったかなということで。
・嫌いではないけど、積極的興味も感じなかったという、そういう感じ。
・...宣伝映像を見てると、その後は随分派手に、"スーパーヒーロー"ものっぽい感じになってるようですけどね(笑)。仲間も増えて。
・いずれにしても、多分必殺仕事人の方が面白い。(笑)

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆☆☆★
ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆★★★
人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆☆★★
演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆★★


こんなもんかな。ドラマ全体にもっと興味が持てれば、"人物"と"演出"はもっと高く評価する可能性もありますが。
ていうかやっぱり、5段階じゃなくて「.5」評価も欲しい気がする。次から考えます。まだまだ、模索中。


他の人の感想

【パーソン・オブ・インタレスト シーズン1第23話】のあらすじ【ネタバレ注意】 (海外ドラマ+【海外ドラマあらすじ・コラム紹介サイト さん)

"「Person of Interest」らしい大どんでん返し""奇想天外の脚本を楽しみに"

パーソン・オブ・インタレスト シーズン1のネタバレ感想 (もりべや さん)

"普通に見ていて面白いドラマでしたし、何より、演出がかっこいいんですよ。ジョン・リースを始めとして、登場人物たちの活躍がよかった"

海外ドラマ 「Person of Interest」 第 23 話 最終回 「予感」 の感想です。 (MOVIE レビュー さん)

"面白くなかったなぁと思ったのは23話中で3話位かな? 全体に面白かったけどお気に入りの回は・・・"


いずれも要するに、「ドラマとしてのオーソドックスな面白さ・底堅さ」を評価している感想だと思います。
最後の方の評価などにも見られるように、割りと古典的な"1話完結"的性格も強いですしね、「コンセプト」ドラマにしては。そこらへんが意外な良さでもあるし、半端というか地味な印象を受けたところでもあるし。
シーズン2以降についての感想だと、また違ってくるのかも知れませんが。


Posted on 2016/07/28 Thu. 15:01 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ワンス・アポン・ア・タイム』(2011)  




『ワンス・アポン・ア・タイム』(BSプレミアム) (Wiki)

内容

白雪姫やピノキオ、赤ずきんといった誰もが知るおとぎ話の主人公たちが、魔法の呪いをかけられ、姿を変えて現代に生きているという設定にした異色ファンタジードラマ。おとぎの世界と現代の町、交互に物語が進む中、おとぎ話に秘められた謎が解き明かされていく。 (映画.com)
物語はメイン州の架空の海沿いの街、ストーリーブルックで繰り広げられ、住人たちはいろいろなおとぎ話の登場人物たちで強力な呪いにより記憶を失い現実世界で暮らしている。各エピソードはストーリーブルックでの出来事と呪いの前に起こった出来事という2つの視点で進められる。 (Wiki)



レビュー

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆★★★

『GRIMM』とかもそうですけど、割りと多いですよね英米では、こういう"伝統の使い回し"的設定。
基本的には、「童心大国」日本と違って、"ファンタジー"の現在性というか、新しいキャラ・世界観の生産能力が低いせいだと、単純に思っています。強いて言えばアメコミとかはまあ元気ですけど、それとてどうも"フォーマット"感が強くて、日本の漫画・アニメ・ラノベ連合軍の創造力の、ハナから相手ではないというか。(笑)
というわけで設定そのものには何らワクワク感は無くて、BSプレミアムドラマ枠の鑑定眼への信頼のみで、見始めたようなものでした。

ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆☆☆★

"凄く面白い"というわけでもないんですけど、そういうはっきり言えば退屈な設定の下では、かなり上手に話を作っていて、それはそれで唸りました。こういうある決まったフォーマット下での職人的能力というか基礎技能の高さは、こちらは逆に英米の脚本家に、日本人が遠く及ばないところ。
特に1stシーズンの畳み方、伏線を回収しつつきっちり結末をつけて行って、"甘く"はならずにでも"ハッピー"に締めた手際は、感動しました。あれで終わってればねえ・・・(笑)
まあ好評を承けて無理やり(笑)続いた2ndシーズンでも、ほぼクオリティを落とさずにそれはそれで見事だったと思います。僕が見たのはそこまでかな?現在BSは見られない環境なので。

人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆☆★★

基本性格がある程度決められているキャラが多いので、「人間を描け」と言われても(笑)なかなか辛いものはあるとは思いますが、馬鹿馬鹿しくも現代的過ぎたりもせずに、よく作っていたと思います。
それ以上の興味はなかなか持てなかったですけどね。
エマは勇ましいしヘンリーは健気だけど、基本的には"現代"性を出すための「記号」的なキャラですからね。(ヘンリーの場合は"普遍"性?子供としての。)

演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆☆★

これはハイクオリティ。上と同じですが、"現代性"と"古典性"のバランスを上手く取って、よく緊張感をキープしていたと思います。それがなければ、見続けられなかったでしょう。基本的には、"興味の無いキャラたちによる興味の無いお話"でしたから。(笑)
ただただ、綱渡りの手際を楽しんでいた感じ。

というわけで、クオリティは高いけど、さりとて見ても見なくてもいい感じの作品。
NHK好み?(笑)


他の人の感想

・・・無し

いや、見てる人は結構いて、なぜか皆さん一様に凄く丁寧にストーリーを辿っている人が多いんですけど、しかしそれに対して「感想」とあえて言うほどの「感想」が語られてないんですよね。
さすが『おとぎ話』で、"ストーリー"そのものが主役と言うべきか。・・・「ストーリーブルック」なだけに!?

別に上手くないですが(笑)、というわけで今回はこれで終わりです。


Posted on 2016/07/29 Fri. 18:33 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ハウス・オブ・カード 野望の階段』[米](2013) & 『野望の階段(I~III)』[英](1990)  

"「一作一本」の基本に戻"ると言ったばかりですが、まあこれはいいでしょう。(笑)



先頃ネットフリックス製作・配信による、アメリカのリメイク版(シーズン1)がフジテレビ深夜で連続放送されましたが、基本的な印象はほとんど、意外なほどオリジナルのイギリス版と変わらなかったので、まとめてレビューしちゃいます。


内容

[米]
『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(フジテレビ) (Wiki)

ホワイトハウスの裏切りを決して許さない。復讐に燃え、政界の頂点を目指す下院議員フランクの飽くなき闘いを描き、エミー賞などで数々の賞を受賞した政治ドラマ。 (フジ公式)

[英]
『野望の階段(I~III)』(AXNミステリー) (allcinema)

英国政界の暗部をえぐる、エミー賞脚本賞受賞の傑作サスペンス3部作 (映画.com)


レビュー

・英国版を見たのは結構前なので、細かいことは忘れましたが。
・大きく違うのはただ一つ主人公のセックス・アピール&イケメン度です。(笑)
・アメリカ版の、ケヴィン・スペイシー。
ケヴィン・スペイシー2.jpgケヴィン・スペイシー2.png

・別に僕が"セクシー"だと感じているわけではないので、画像の選択が合ってるか自信無いですが。(笑)
・ともかくもイギリス版のイアン・リチャードソン
イアン・リチャードソン1.jpgイアン・リチャードソン2.jpg
の、好感度ゼロひひ爺ぶり(笑)と比べれば、配役のニュアンスの差は歴然。
・まあケヴィン・スペイシーは「配役」されたというよりは自らノリノリで製作に関わっているみたいなので、それほど"違い"を強調しようとしているわけでもないのかも知れませんが。
・そう言えば「肥満気味なので妻にワークアウトを強制される」という場面もありましたね。あるいは若い愛人の記者に、年齢の違いを皮肉られるという場面も。
・だからひょっとしたらもっと"醜い"設定でやってるのかも知れませんが、もしそうだとしたら残念ながらその意味では失敗だろうと思います。
・十分に、"かっこいい"範疇ですよね。

・内容的に言うと。
・基本は同じ。「権力闘争」「政局」極端に特化した、政治ドラマ。
"政治家"ドラマというか。
・政治を行う上で"伴う"というのではなくて、それ自体がorそれしか主人公の目的が無いように見える、ハードというかピカレスクな振り切りぶりが特徴。
・容易に「感情移入」されることを拒む主人公というか。
・勝つこと、出世すること、それが全て。野望の"階段"を、ただひたすら登り詰める究極の"政治屋"主人公。
・そこらへんの"振り切り"ぶりにチャレンジングなものを感じて、ケヴィン・スペイシーも製作・主演で張り切ってるんだと思いますが。
・ただあえて比較すると、それでもアメリカ版には、何らか「国」「国政」「政治」の全体像的な風景が、見えなくはないんですよね。
・別に見せているわけではないと思います、アメドラ特有の律儀で客観的な演出・場面作りが、自然と醸し出すものかと思いますが。
・"客観的"にやろうとすると、どうしても"全部"、様々な雑情報も含めた現実の諸要素が、ある程度機械的に入って来てしまう。
・対してイギリス版は、もっと"演劇"的というかそうしたある意味無駄な遠近感というか全体感がほとんど無くて、もっと純粋に「議会」や「政府」という空中舞台上の駆け引き、パワーゲーム、それだけを延々見せられている印象。
・その分ストーリーの本質はピンポイントに実現されているというか、本当に自分の事しか考えていない主人公の"人非人"性(笑)というか政治屋ぶりが、逃げ場の無い感じで伝わって来る。
・もうほんとに、感情移入が至難。(笑)
・しかもあのルックスですし。(笑)
・...まあどうなんでしょうね、やはり「配役」の時点で、ある程度イギリス版の身も蓋も無い感じを和らげる意図は入って入るんですかね。"二枚目"なら二枚目でもいいとは思うんですけど、もっと嫌な感じの二枚目だって、配役出来ないことはなかったろうと思いますし。

・ただそこらへんを除けば、今まで色々見て来た"アメリカリメイク版"の中でも、最も忠実な類というか基本的にイギリス版と全く同じ方向で作られた、ほとんど舞台を移し替えただけの「アメリカ版」だと思います。
・実は元々のイギリス版にも原作があるらしいので、"リメイク"というよりは同じ原作を基にした"双子"なのかも知れませんが。
・ただ昨今、イギリスはもとより北欧ドラマ("THE KILLING""THE BRIDGE")やイスラエルドラマ("HOMELAND""HOSTAGES")すらも、アメリカはばんばんリメイク版を作りまくっているわけで、やはり基本的な性格としては「リメイク」版であると、好感は持てないけど(笑)特異な魅力を持ったイギリスドラマに惚れ込んだケヴィン・スペイシー以下の関係者が、100%のリスペクトを込めて忠実なリメイク版を作ったと、そう理解しておく方が当たっている可能性は高いと思います。
・...ちなみに「主人公が要所で観客に話しかける」あのスタイルも、イギリス版と全く同じです。
・イギリス版だと(演劇的なので)自然ですけど、初見の人はどう感じるのかなと、多少の疑問もありましたが。

・まあどちらも面白かったと思います。
・国を移し替えても味がほとんど変わらない、完成度の高いシナリオ、または原作ストーリーを基にした秀作ドラマ群というか。
・試しに日本でも作ってみたらどうでしょうか。厳しいかな?風土的に。甘くなるか、ただの"悪い"人の話になりそう。
・"異様"という意味での(笑)面白み、または内容の純粋性ではイギリス版の方が上かと思いますが、いかんせんこの自ら結構人非人の僕ですら(笑)感情移入に困難を覚える主人公だったもので。
・好き/嫌い、楽しめる/楽しめないという基準だと、アメリカ版の方をやや点数高く取りました。
・まあある意味「普通」のドラマにはなっちゃってるわけてすけどね。
・興味のある方は、イギリス版の方もどうぞ。
・...何でAXNミステリーは、タイアップキャンペーン張らないんですかね。やりましたっけ?
・フジが突然に放送したのか、それとも人気が無かったのでもう権利を手放したとか。(笑)
・人気ありそうじゃなかったもんなあ。(笑)
・まあいいです。


他の人の感想

まずイギリス版。

イギリスドラマ「野望の階段」 (Melody Diary さん)

「面白い~~というよりも、ちょっと怖かった~~っていうのが本音。」
はい。僕もそうでした(笑)。なかなか"楽しみ"切りませんでした。(笑)

『野望の階段』(イギリスドラマ) (終わりのない旅 さん)

「こんなすご~いドラマは後にも先にも観たことがない。」
ある意味ではそうだと思います。テレビドラマでここまでやるか?やれるか?という。

「野望の階段」Ⅰ前編 (三代目徒然なるままボヤッキーニッキー さん)

「原作も読んだがドラマはその数倍も面白い。そのキモは、アーカート(名前からしてスコットランド系だな)が時々TVの前の視聴者に向かってカメラ目線で、己の心情を吐露し、現況を解説する演出にあると思う。」
ほお、あれはドラマ独自の演出なのか。じゃあ"リメイク"決定ですね。やった当たった!(笑)


続いてアメリカ版。

町山智浩 海外ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』を語る (miyearnZZ Labo さん)

「スポンサーがないから、とにかくなんでもできるわけですよ。っていうのと、テレビの決まりってありますよね。放送倫理コードみたいなものがね。それも、ないですから。」
と、"ネット配信ドラマ"というフォーマットの一般論として町山さんは語るわけですが、正直アメリカ版のこのドラマに、"過激"というようなニュアンスは僕はほとんど感じませんでした。イギリス版との比較を抜きにしてもね。
こんなんで騒いでたら、『OZ/オズ』等のHBOのような("独立"系の)先達に失礼だろうと、ドラマオタクらしい突っ込みは入れておきたいです。ネットフリックスなんぞまだまだ小僧というか。(笑)

「シェイクスピアのですね、『リチャード三世』っていうお芝居がそういうお芝居なんですね。」
例の"観客に話しかける"演出の元ネタだそう。なるほどそれは勉強になりました。
まあ"演劇的"とは、僕も言ってはいましたけどね。(笑)

NOTTV「ハウス・オブ・カード 野望の階段」レビュー (なかざわひでゆき さん)

「あくまでも羊の皮をかぶった野心的政治家が卑劣な手段を駆使して権力を手中に収めるまでをショッキングに描いたオリジナルと違い、本作はなりふり構わず権力闘争に明け暮れる政界そのものの怖さや愚かしさをより広い視点から深く突き詰めている。」
そうかなあ。そんな"まとも"なドラマかなあ。ていうかそれじゃあ、『野望の階段』である意味が無い気がする。
逆に「政界」そのものを正面から描いたというなら、その面で例えば『ザ・ホワイトハウス』に勝てるのかというと、到底勝てないと思いますけどね。ま、一応参考意見として、置いておきます。


・・・"ネットフリックスでいち早く見た一般視聴者の意見"的なものを見たかったんですが、まだ時代が追い付いていないらしく(笑)、宣伝的な記事ばかりでがっかりしました。
まあシーズン2以降もやっていたら、見たいとは思います、アメリカ版も。


Posted on 2016/10/05 Wed. 20:12 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ハッピー・タウン/世界一幸せな狂気』(2010)   

happytown.jpg

主演はジェフ・スタルツ(Geoff Stults)さん。
真ん中でズボンに手え突っ込んでる人ですね。(雑)
一般にはさっぱり不人気ですが、僕は熱烈に好きだった『ザ・ファインダー 千里眼を持つ男』の主演の人。
THE FINDER1

その作品では"飄々"とした感じで表現していたアメリカ人らしからぬ独特の内向的な持ち味を、この作品では保安官トミー・コンロイ
トミー・コンロイ.jpg

として、もう少し真面目な方向で表現しています。
なんかいるだけで意味深い感じというか、"アメリカ"から少しずれる感じで僕は好きなんですけど、今のところ評価はされつつ大きくは売れてないみたいですね。(Wiki)
多分監督等、クリエーターからは好かれてるんだけど、視聴者受けは今いちで売り出し方に苦労するタイプ。
いずれ本人も監督やりたい系というか。普通にイケメンでもあると思うんですけどね。

さて作品。

『ハッピー・タウン/世界一幸せな狂気』(スーパードラマTV) (allcinema)

内容

ミネソタ州の小さな町ハプリン。町の中心的存在の大きなパン工場からいい匂いが漂う平和なこの町を、人々は「ハッピー・タウン」と呼んでいる。だが、そんな「幸せな町」には恐ろしい過去があった。12年前、この町で発生した奇妙な連続失踪事件。何の痕跡も残さず人を消し去ることから、住民は犯人を「マジックマン」と呼ぶようになるが、7年間も続いたその事件は5年前に未解決のまま終わりを迎えていた。
その後、現在に至るまでの5年間あらゆる犯罪と無縁だったハッピー・タウンで、ある日、身の毛のよだつような殺人事件が発生した。「マジックマン」の再来か? 不安は広がり、町の人々は疑心暗鬼に。そして小さな町での平和な暮らしは、次第に崩れ始める……。 (公式より)


レビュー

・田舎町の恐怖もの。
・ただ単に"事件"の"舞台"というより、タイトルにあるように「田舎町」そのものを描こうとしている感じで、"ミステリー"というよりも"文学"の臭いが少し。
・まあ、『ツイン・ピークス』
・ムード、本格感はなかなかあったし、登場人物も結構魅力的だったと思うんですが、いかんせん地味なのと深いようで浅いというか、企画意図が見え透いているところがあって、シーズン1限りもやむないかなという。
・嫌いじゃないんですけど、そんなに"先"が見たい感じではなかった。

他の人の感想

ハッピー・タウン 感想 (ドラマニア(ユズクマニア別館) さん)
酷評(笑)。まあ元々相性の悪い感じの人ですけどね。謎が解決されてないのは結果論なのでしょうがないと思います。

第二の『ツインピークス』を狙う『Happy Town』 だけど… (ロサンゼルスで海外ドラマ“毒”視聴録 さん)
『ツインピークス』の名前を挙げているように、僕と似た感想ですね。嫌いじゃないし悪くないけど・・・という。

ハッピー・タウン/世界一幸せな狂気を見ました。 (Life-Day-Fake さん)
『CRISIS~完全犯罪のシナリオ』が好きな人が見つかって嬉しい。(笑)


Posted on 2016/11/21 Mon. 15:33 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『CHASE/逃亡者を追え!』(2010)  

chase.jpg

主演はケリー・ギディッシュ(Kelli Giddish)さん。(Wiki)
この作品の後、2011年のS13から、老舗『LAW & ORDER:性犯罪特捜班』にめでたくレギュラー入りしてますが、そこでの"アマンダ・ロリンズ"刑事とこちらでの"アニー・フロスト"保安官が、何というかほとんど同じ人という感じ。(笑)

アマンダ・ロリンズ.jpg

男好きのする金髪美女だけど、男勝りの気の強い、かつどちらかというと保守的な価値観の持ち主で、犯罪者や女性含む弱者への同情心は薄め。地位が違うので"やや反抗的な部下"(law&order)、"タフで頼りがいのある保安官"(chase)と、現れ方は少し違いますが、まあほぼ同じ人といって差し支えない。
芸の幅は狭いのかも知れませんが、その分個性的で独特の魅力があって、多分業界では好かれてるというか、存在価値を認められている感じなんでしょうね。
とにかく"同じ人"(笑)なら、作品の印象としてはやはり名門law&orderの印象が勝ってしまって、こっちはちょっと忘却の彼方。(笑)

では作品。

『CHASE/逃亡者を追え!』(AXN) (allcinema)

内容

連邦保安官アニー・フロスト率いる精鋭チームが、逃亡を続ける囚人や裁判の被告人を逮捕するため、わずかな手がかりを頼りに命がけの追跡劇を繰り広げる。 (映画.com)


レビュー

・所謂賞金稼ぎ、バウンティハンターの公共版といった役どころ。
・だから"敵"は犯人・逃亡犯というより、商売敵の民間バウンティハンターという色彩が強い。
・その(三角)関係の複雑さや、仕事に伴う"善悪"の境界の曖昧さが、特徴と言えば特徴の作品。
・ただまあ、全体としては、娯楽アクションというか、現代の西部劇というか。
・ケリーさんのパーソナリティ通りの、マッチョな作品。
・悪くないですけどね。気楽には見られる。
・ただあんまり残るものは無い。(笑)
・ケリーさん自身も、主役を張るにはもう少し複雑さというか含みというか、人間的な面白みが足りないかなあという感じで、それが作品そのものの限界になってしまっているかも。
・色気もなあ、あるような無いような。
・もう少し崩れてくれないと、例えば『NCIS』でよく出て来る"ギブスの恋人に近いライバル"的な、定番の役どころは出来ない。
・タイプ的には、そういう感じでしょ?(笑)
・まあ年齢もちょっと下ですけど。
・でも多分この人は、年をとっても余り包容力は出て来なくて、逆にそれが個性になって行くのではないかと、そんな予想。
・マッチョなようで、線が細いというか。


他の人の感想

CHASE / 逃亡者を追え!を見終えて・・・ (ぴぐの気ままブログ さん)
CHASE/逃亡者を追え!/シーズン1 7話まで。 (海外ドラマ:つぶやき処 さん)
海外ドラマ「CHASE / 逃亡者を追え!」について語ろう・・・。 (海外ドラマをもっと見ようよ! さん)

全般的に評判がいいですね。
その中で、最後の人が言っている「イマイチ少し足らないと言いますか、ドラマとして突き抜けていない」「多分、あまり海外ドラマを見慣れていない人がこのドラマを見れば、「凄く面白い!」と言っちゃうかもしれないんだけど、いろんなドラマを見ている人間からしたら、ちょっと物足りない感じを持つ」というあたりが、僕の"平均"評価と重なりますかね。堅実なんだけど、"形"以上のものが見えないんですよね、ドラマも女優さん(の演技)も。


Posted on 2016/11/22 Tue. 18:05 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『THE EVENT/イベント』(2010)  

event.jpg



『THE EVENT/イベント』(スーパードラマTV) (Wiki)

内容

サンパウロ行きエイビアス航空514便が離陸した直後、思いつめた表情のショーン・ウォーカーは座席を立ち、コクピットのほうへ向かうと、拳銃を取り出す。一方、アメリカ大統領イーリアス・マルティネスは、アラスカ州の収容施設に拘束されているある一群の収監者たちを釈放する声明を出そうとしていた。歴代大統領にすら明らかにされてこなかったというその問題の施設には、いかなる秘密が隠されているのか、そして“彼ら”はいったい何者なのか…。
「THE EVENT/イベント」のストーリーの最大の特色は、過去と現在の間を激しく行き交う急展開。現在の時制で追う者と追われる者とそれぞれの視点で描いたかと思えば、時に数時間前、時に数日前、また時に数十年前と、時制が猛スピードでスキップしていくシナリオは大胆にして緻密。さらに、マイアミやアラスカ、ワシントンDCなどと舞台を移していく趣向と相まって、展開は完全に予測不能。多彩なタイムライン(時系列)の前後を行き交いつつ、それらが濃密に交錯する、前代未聞の“クロス・タイムライン・サスペンス”に仕上がっている! (公式より)



レビュー ・・・総合評価B(まあ好き)

・公式の紹介文だけだと、さっぱり要領を得ないですよね。
・なんか"謎"があって"スリリング"で複雑な構成になってるらしいというだけで。(笑)
・ネタバレを避ける為なんでしょうけど、でもネタバレしないと紹介自体が難しい。
・要するに"エイリアン"ものです。かつ亡命者。それが「収監者」で、そして彼らの存在が、地球人類の存亡にも関わって来るというそういう話。
・まだ分からないかもしれないですけど、一応これでジャンルは分かると思います。後は見て下さい。(笑)
・1stで打ち切りになっちゃったので最後はバタバタでしたが、かなり面白い部類というかそういう"予感"はあったというか、何で人気無かったのかなあという感じです。
・派手ではないけど、高級感もあったと思います、凝った"仕掛け"に負けないだけの。
・残念です。

採点。

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆☆☆★

地球側の「自衛」と亡命者側の「生存」と、それぞれに正当性があって、対立構造に緊張感がありました。
基本的には近年特に問題となっている、「国家」と「移民」の間で起こる倫理的コンフリクトをアナロジーしてるんだろうと思いますが、"アナロジー"に流れ過ぎずに、ドラマ内の具体的な問題として、ちゃんと感情移入出来ました。
売りとなっている複雑に入り組んだタイムラインも、複雑ではあっても理解の難しいものではなく、企画倒れにはなっていなかったと思います。

ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆☆★★

仕方ないとはいえ、終わらせ方が残念でしたね。
それまで緻密に進めていただけに、失望感は大きかったです。
本来的にはもっといい点をつけてもいいんですが。
ただまあ序盤のケレンが滅茶苦茶効いていたので、進むにつれて段々"普通"のドラマになっていく物足りなさは、どっちにしろあったかも。

人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆☆★★

「収監者」たちのリーダーの、『ER』の"ウィーバー先生"でお馴染みのローラ・イネスが良かったです。
上の写真では端っこですが、ほとんど全部持っていった感もあります。ひょっとしたらそれが、視聴率不振の原因の一つかも。(笑)
ウィーバー先生同様、正論で押す信頼出来るリーダーではありますが、それゆえの反発もあって子供たち世代に背かれたりもします。ただウィーバー先生より政治家的で、その裏を更に掻いたりする剛腕なところもあり、かなり当たり役な気がしました。
地球側の、オバマ大統領をモデルにしたと思しき"正義"派の黒人大統領は、少し物足りなかったかな?いい人過ぎて若干嘘っぽいというか薄っぺらいというか。

演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆☆★

詳しくはネタバレになりますが、"旅客機の次元転送"(?)イベントは、見応えがありました。
総じてかなり大がかりで複雑な設定を、上手くリアリティを持たせて見せていたと思います。


他の人の感想

「THE EVENT/イベント」-打ち切りドラマが面白い (Jonly さん)

「答えは単純、受けない(視聴率が取れない)から。こういう謎が謎を呼び、徐々に答えが明らかになっていくタイプのドラマで、成功したのは現在Dlifeで放送中の「LOST」ぐらいですかね。
こうした形式のドラマは真相をすぐ知りたがるいらちな視聴者にはすぐ飽きられるし、途中から見るにはとっつきが悪い。だから、食いつきはよくても、すぐ視聴率が急降下してしまいやすい。」


なるほど、そうかも。僕なんかはむしろ"予感"自体が楽しい人なので、じらされるのも混乱させられるのも、構わないんですけどね。ちゃんと"計算"の上でのものなら。"予感"があればというか。

THE EVENT(イベント)を見た[ちょっとネタバレ]の巻き (citron さん)

この方なんかは、"もっと直線的に進んで欲しかった"派ですかね。

海外ドラマ「THE EVENT/イベント」遂にフィナーレ! (えがにめ・まったり海外ドラマ館 さん)

こちらは基本的には楽しみつつ、未完やディテールの混乱を残念がる派。
確かに一部単純に取っ散らかってもいたかなと、読んでて思い出しました。(笑)


じっくりやれば、傑作になった可能性は十分あった作品だと思います。残念。


Posted on 2016/11/29 Tue. 23:24 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

人を”食べる”ということ。 ~ドラマ版『ハンニバル』(2013)  




『ハンニバル』(AXN) (ドラマWiki)

内容

世界を震撼させた連続猟奇殺人犯、ハンニバル・レクター。語られなかった"空白の過去"が今、明かされる…。
ある日、若い女性ばかりを狙う連続殺人事件が起き、FBI捜査官のジャックは、FBIアカデミーで教鞭をとるウィルに協力を依頼する。彼は、殺人犯に共感し、頭の中で犯行を再現できるという特殊な能力を持っていた。そして、不安定な彼の精神状態を心配したジャックは、著名な精神科医であるハンニバルを招聘する。 (公式より)


感想

映画版



の方も見てはいますが、余り覚えていないのでほぼドラマ版オンリーの感想になります。シリーズ全体については、ハンニバル・レクターWiki を参照。
一番有名な映画『羊たちの沈黙』では、ハンニバル・レクター博士は既に収監・拘束された状態で登場しますが、最終的にそこに至る、博士が"シャバ"にいて殺しまくっていた時代が、主に描かれています。

"ドラマ"としては、とにかく演技&俳優陣、及び演出の圧倒的な"クラス"感で押しまくる作品で、余りにも"押され"るので面白いのか面白くないのか、時々よく分からなくなる作品。(笑)
多分、面白いんですけど、全然面白くないという人がいても、それはそれでそうかなとも思う。(笑)


それはそれでいいとして、ではそもそもこの作品は、何を言おうとしている作品なのか。言いたいことが、あるとして。無いかも知れない、"クラス感"自体が、目的である可能性も。(笑)
でもまあ、あるんでしょう、多分。それが何かと言えば・・・

 なぜ人を殺してはいけないのか。より正確には、なぜ人"だけ"、殺してはいけないのか。

ということかなと。
で結局、作品的な"答え"としては、

 別にいけなくはない

ということになるんだろうと思います。
"答え"というか"主張"、"問題提起"ですかね。レクター博士の。


ここで「殺人」そのものの是非・意味に焦点を当ててしまうと、人類の中で歴史上何千回何万回と繰り返されて来ただろう、抽象的ないしは感情的議論・対立に収斂してしまって、収拾がつかなくなる。

ドラマ的ないしフィクション的妙味としては、そこに「食人」という要素が加わること、"殺す"ことよりも"食べる"ことに中心がずれる、そのことによって"抽象"や"感情"が回避されるところに、巧妙さというか面白味があるのだと思います。
つまり、我々現代人は、日々(意識的に)生き物を殺したりはしていませんが、しかし生き物を殺したものを、食べてはいるわけですよね。日々
そこに"食通"であり、"料理の達人"であるハンニバルが、丹念に、他の生き物に対するのと全く同様の手順と意識で丹念に「食材」化した人肉・人体を提供して来ることで、「食事」という行為の日常性を通してその"前処理"としての「殺人」が、倫理的慣習的抵抗をスルッとすり抜けて日常化してしまう、受容可能なものになってしまう、そういう危うさ、知的葛藤が、このドラマの中心にあるだろうと思います。

同じ「食材」、同じタンパク質、何も違わないだろう。出て来ているのはほらこのように「料理」であり、日々食べているものであり、その背後には常に、そういう"前処理"プロセスがあるのだ。人と他の生き物と、何の違いがある。なぜ人についてだけ「殺人」という禁忌が成立するのだ、なぜ人"だけ"殺してはいけないのだ、そうハンニバルは語りかけて来る、こちらを揺さぶって来るわけです。

そうしてハンニバルが破壊した禁忌、開けてしまった"地獄の窯"は、ハンニバル自身をも飲み込もうとします。
そういう本質を持っているというか。
シーズン3で、かつてハンニバルに顔を"食われ"、その復讐に燃える大富豪メイスンが、多額の懸賞金をかけたハンニバルを晴れて捕まえたらどうするかという話題になった時に、彼を「北京ダックにして食う」とうそぶき、その"残酷"な"調理"プロセスを嬉々として語る場面は秀逸でした。

元々ねじくれた性格ではあったメイスンですが、しかし彼を食人に"覚醒"させた、(不要な)禁忌を取り去ったのは正にハンニバルの論理の普遍的な説得力であったわけですし、またハンニバルに対して施されると想像するといかにもゾッとさせる"調理"プロセスも、しかし「ダック」に対しては日々実際に行われているものなわけで、そのことが頭をよぎると果たしてメイスンを非難していいのか嫌悪していいのか、観客は立場に窮するわけです。
メイスンの人格や"復讐"という動機の正当性の問題は、おくとしても。


勿論ハンニバルは動物愛好家などではありませんし、ベジタリアンなどでも全くない、バリバリの美食家です。だから決して、そのことで人類の残虐性を「告発」しているわけではありません。
・・・強いて言えば人「だけ」を除外する、人についてだけ"残酷""禁忌"を言い立てる、その人間の偽善と矛盾は、「告発」しているかも知れない。
ただいずれにせよ彼が求めているのは「正義」ではない、"論理的整合性"という意味での"正しさ"は求めているでしょうが、それでもってもっと"素晴らしい"世界を何か構想しているわけではないでしょう。

言っているのはただ論理的にはこうなるよということであって、その禁忌には根拠が無いよと言っている。後の面倒は特に見ない。目的は若干の悪戯心を含んだ人心のかき乱しと知的優越/正当性の誇示と、だからつまり"間違った"ことはしていない、俺の殺しと食事の邪魔をしないでくれという、言ってしまえばそれだけのことだと思います。

この"収拾"のつけなさ加減が、彼を"カリスマ"的ではあっても「教祖」ではなくて「犯罪者」にとどめおく要素だと思いますが(笑)、とにかくそういう人。一見いかにもサイコパス風な"犯行"ではありますが、果たして彼は"欠落"しているのか、それとも人並み以上の情操は備えつつ、その上で人間が抱える論理的な矛盾を意志と知性で"克服"した卓越した人なのか、そこらへんが作品内的にも、評価の分かれるところ。

実際には"禁忌"の"廃棄"という消極的な主張だけでなく、お得意の「食」に加えてその近隣にある「性」、更に「愛」や「友情」のそもそもについてより積極的な主張も行っているようではありますが、今回は取り上げません。
結局どうして欲しかったんでしょうね、ハンニバルは。親友であり心の恋人であり宿敵でもあるウィル・グレアムに、何を求めていたのか彼の何がそんなにハンニバルの心を捉えたのか、そこらへんは終始分かるような分からないような、深堀りしてもドツボにハマるだけな感じ。

ちょいちょいウィルの窮地を助けに入る、"殺人鬼"ハンニバルの「味方」としての頼もしいこと頼もしいこと。(笑)
ドラマとしては、そんな感じです。


・・・こちらで更に"拡張版"を書いているので、興味のある人はどうぞ。


Posted on 2017/05/15 Mon. 21:33 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

『ザ・レジェンド・オブ・パイレーツ』(2014)  



『ザ・レジェンド・オブ・パイレーツ』(スーパードラマTV) (allcinema)

内容

舞台は1729年のバハマ諸島。数々の伝説を残した悪名高き海賊〝黒ひげ"として、その名をとどろかせてきた実在の人物エドワード・ティーチの生涯を描くアクション・アドベンチャー大作。
既に死んだと思われていたエドワードの存命を知ったイギリス領ジャマイカ総督のウィリアムは、エドワードの命を狙うべく暗殺者トム・ロウを派遣、トムはエドワードがリーダーとして君臨する泥棒や無法者といったならず者たちが集まる孤島にたどり着き……。(公式より)


感想

『クロスボーンズ/黒ひげの野望』としてスターチゃンネルでやっていたものの転用(?)のようです。
・どっちのタイトルが相応しいかというと、うーん・・・
『クロスボーンズ/ザ・レジェンド・オブ・パイレーツ』ならば、ベストかなと。(笑)
・"CROSSBONES"というシンプルな原題が表現しているかっこ良さと、しかし語られているのは黒ひげの"野望"というよりも、黒ひげが自ら作り出した"伝説"とそれに夢を見てそして引き継ぐ人たちの物語だからです。

・凄く面白かったけど、どう説明したらいいのか。
・「海賊」ものということで、デップ"カリビアン"シリーズのようなファンキーな娯楽作品か、もしくは血とエロスの最近(特にスターチャンネル系で?)割りと多い気がする妙に作りのしっかりした露悪的なリアリズム作品のどっちかかなと思いましたが、どちらも違いました。
・...正確には後者は当たってはいるんですが、それに"どとまらない"作品という。
・暴力的で、策謀渦巻く苛烈で残酷な作品ではあるんですが、しかし最終的には全てが和解と理解に向かう、その動きも同時に存在する。
・それは情緒的に楽観的前向きというよりも、知的に"辛抱強い"という感じなんですけどね。
・甘い観測や希望は持たないけど、解ける誤解は解くし、出来る和解はする。その上で、目指せる理想は目指す。
・"リアリズム"はリアリズムなんだけど、「底」に落ちて行くリアリズムではなくて、「その場」にとどまるリアリズムというか。

・中心となるのは、主人公であるイギリス軍スパイ(よろず特殊工作員)"トム・ロウ"
Tom Lowe

と、その調査・暗殺対象である海賊"黒ひげ"
Edward Teach

・...年取ってもう"黒"くはないんですけど(笑)、タイマンの無類の強さと頭の冴えに衰えは無し。
・話を複雑にしているのは、一つはトム・ロウが汚れ仕事も厭わないやり手の工作員であると同時に医者でもあって、しかも当時の最先端医療の研鑽を怠らない優秀な医者でかつ"医者"としては医療倫理に忠実に従おうとする一面酷く真面目な性格であることと。
・もう一つは黒ひげが敵にも部下にも過酷な評判通りの恐ろしい海賊船長であると同時に、大英帝国を筆頭とする当時の"合法"社会の苛烈な身分制、貴族による庶民の搾取・収奪システムに対して割りと本気で反旗を翻し、その支配の及ばないカリブ海のさる島に法の下に平等な別世界、理想社会を築こうとしている、そういう隠れた目的を持っている人物であることがあります。
・最終的に明らかになるのは、トム・ロウの"工作員"としての職務に関する容赦の無さは、「大英帝国」への言わば武士道的な"忠義"に基づく本質的にはモラリスティックなものであったということで。
・黒ひげの理想社会により大きな「モラル」を見出したトムは、職業的な義理立てを最低限残しつつも、島側黒ひげ側につくことを選択します。
"寝返った"けれど"変わって"はいないという。
・だから黒ひげが暴走して島を危険に曝した時は、ついこの間までスパイであったトムは"島"への忠義の立場から黒ひげを告発し、黒ひげ自身が定めた法と正義に基づいて黒ひげから権力を奪おうとします。
・更に面白いのはそのトムを黒ひげの部下たちや島の住民が支持することで、全くもって、ドラマが始まった時にはまるっきり予想のつかない展開でした。

・こういう内容なので、見ようと思えば「民主主義」「法」「正義」「平等」の話だと見て見られないことはないわけなんですが。
・どうでしょう。
・実際に見ている時の感触としては、むしろ"黒ひげとトム・ロウ"を筆頭とする、トムをめぐる様々な対立や誤解や、あるいは実際に誤解ではない(笑)トムが任務として抱いている島への脅威が。
・一つ一つ解きほぐされ、解決され、昇華されて行く、その様に目を見張らされる唸らされる、そういうドラマという感じ。
・その根底にあるのが、トムのどんな汚れ仕事や立場の困難にも挫かれない、ある種由来不明の道徳的"パッション"と、残虐でエゴイスティックではありつつもしかし同時に(民主的)理想を追求し、かつ"スパイ"トム・ロウを信じているわけではないのだけれど是々非々で利用しながら最終的に友情を築いた知的な忍耐力、このどちらが欠けてもこの話は成り立たなかったと思います。
・ただの権力闘争のメロドラマや露悪のピカレスクロマンに、いかにも落ちそうで落ちなかった、その"渡る"と期待してもいなかった"綱"を渡り切ったドラマとしての筋力の強さやバランス感覚の名人芸に、びっくりさせられた作品でした。

・原作は小説

なので、その設定や人物描写の複雑さもさもあらんという感じではありますが。
・ただではこの二人の人物が、例外的"英雄"として描かれていたのか、それとも来たる新時代の民主主義的理想を先触れ的に体現する人物として象徴的に描かれていたのか、そこらへんはちょっとよく分からないんですよね。
・原作はもっと理念的で、ドラマ化に際して"描写"重視にしたのか、それとも原作の小説的複雑さをそのままではドラマ化出来ないので、もっと分かり易く"理想社会"の話にしたのか。
・どちらかかなあと思うんですが。
・僕としてはともかく、とても密度の濃い、知的な緊張感に溢れた"人間ドラマ"として、楽しんだ感じですが。
・"理想社会"云々は、一種の舞台装置で。

・トムの駆使する"最新医療"のあれこれや、あるいはストーリーの発端&鍵として出て来る最新型羅針盤(のようなもの)や最新型爆雷といった、技術的ディテールも面白かったです。
・ここら辺を見ると、基本的には結構"知的"というか、"新時代"自体をテーマとした作品なんだろうな元々というのは、窺える感じはしますが。
・全9話。一応最後に若干無理やり"クリフハンガー"的シーンも挿入されてはいましたが、どうやらシーズン1で終わりのよう。
・それでいいよもう。ほんと余計だああいうシーン。
・日本の漫画の毎週"引き"で終わる週刊連載方式だって、"シーズン"そのものはちゃんと終わらせて、次の展開はその時改めて考えてますからね。
・ほんと直して欲しい、そこは。アメドラ。

一応"黒ひげ"Wiki。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%BB%92%E9%AB%AD
まあ史実かどうかは、全くどうでもいいですけどね。(笑)


Posted on 2017/07/20 Thu. 21:32 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

今一つどっちを向いているのかよく分からない力作 ~『ザ・パシフィック』(2010)  

『エクソシスト』FOXでやるみたいですね。
僕の怒りが正当かどうか、良かったら確かめてみて下さい。(笑)





『ザ・パシフィック』(スターチャンネル) (Wiki)

内容

スティーヴン・スピルバーグとトム・ハンクスら『バンド・オブ・ブラザース』の製作陣が再集結し、製作費200億円をかけて空前のスケールで描く戦争ドラマ。実際の兵士たちの著書などを基に、第二次世界大戦の太平洋戦線に送られたアメリカ海兵隊員たちが見た戦争の“真実”を描き、エミー賞で作品賞など8部門を受賞した渾身の超大作。(公式より)


ロバート・レッキーユージーン・スレッジジョン・バジロン

左からロバート・レッキーユージーン・スレッジジョン・バジロン、三人の実在の海兵隊員たちのエピソードを中心に作られたドラマ。全10話。


感想

欧州戦線を描いた『バンド・オブ・ブラザーズ』のスタッフによる、太平洋戦争版。(ワーナー公式)
・構成が独特ですが、分かり易くて良かったです。
・具体的にはこう。

第1章〜ガダルカナル 前編〜
第2章〜ガダルカナル 後編〜
第3章〜メルボルン〜
第4章〜グロスター岬/パヴヴ〜
第5章〜ペリリュー 前編〜
第6章〜ペリリュー 中編〜
第7章〜ペリリュー 後編〜
第8章〜硫黄島〜
第9章〜沖縄〜
最終章〜帰還〜

・ずーっと戦っているわけではなくて戦闘日常戦闘日常を繰り返すような感じなんですが、"地域"によってエピソードが区切られているので、登場人物が多い&複数主人公でも、混乱せずに見ることが出来ました。
・実際問題、僕ら日本人でも太平洋戦史を熟知している人なんてほとんどいないわけで、そういう意味でも「今どこで戦っているのか」を常に意識させてくれる構成はありがたかったと思います。
・いわゆる(業界の慣用句で言えば)「ミニシリーズ」「テレビムービー」で、全体の感触としてはとても「映画」的なんですが、それを「テレビ」「連続もの」として見せる為の配慮が十分になされているという感じ。
・ここらへんの慎重さを、最近の"映画感垂れ流し"のHBOドラマ群などにも求めたいところ。
・源泉かけ流しなら歓迎ですが。(無関係)
・NETFLIXとかもどういう感じになってるんですかねえ、"業界"の未来を憂うる立場としては気になります。(笑)
・日本の「漫画」とアメリカの「ドラマ」は、特殊な業界バランスにより半ば偶発的に成立した、しかし人類文化の宝だと思っているので、是非ともその良い所を残してもらいたいもの。
・それはともかく。

・"ガダルカナル"で始まる作品は当初、戦闘シーンのリアルな・ヒロイズムの容易に入り込む余地のない"無意味"な苛酷さの表現で、幕を開けます。
・ここらへんはまあ何というか、"作法"というかある時期以降の戦争ものが、必ず通らなければならない大道というか。
・このままこんな感じで行くのかなと思いましたが、それ自体は何というか、割りとすぐ、惰性とは言いませんがルーティンな感じになって行きます。
・そうしたというよりも、そうなっちゃったという感じですが。
・まあもうみんな見慣れてますしね、そういうのは。
・後は時たま日本軍の兵士一人一人と"個人"的なレベルで接近してしまった時に、緊迫感が走るくらい。

・その代わりに印象に残るのは、3章、5章以下で展開される、寄港先や本国での、兵士たちの「日常」の風景、特に男女関係ですね。
・レッキーと一時両親公認の仲になるギリシャ移民の娘や、戦地に旅立つバジロンと短い結婚生活になることを予感しながらあえて結婚する病院勤務の女性軍人や、その他もろもろ。
・共通しているのは結構女性がみんな強いな、意志的だなというのと、それとも関係しますが性的にオープンというか、婚前交渉への躊躇いとかか意外と無いんだなという。それを社会も追認しているようですし。
・特にそのギリシャ移民の人が、両親と一緒に住んでいる家に平気で男を呼んでベッドを共にし、あまつさえ住まわせたりするのを見てえっとなりました。
・一応"敬虔なギリシャ正教徒"というような話だった気がしますが。(笑)
・決してだらしなかったり受け身なタイプではないだけにね。へええ、そういうもんなんだと。(笑)
・前にも言った気がしますが"男女平等"が完全に制度化される以前の欧米女性の独特の「強さ」というのは、実は古い映画を見ているとしばしば感じることではあるんですが。
・制度の援護を受け切らないからこそ出て来る、一本根性の据わった「自立」感というか。
・まあ多少理想化というか、願望も入ってるんでしょうけどね、ただこれは"実話"ものですし。
・性的な積極性と、加えて一種の"常識"として社会がそれを認めている感じは、余り見たことのないものだったかも。
・まあ"戦時"という特殊性はあるのかも知れませんが。一人一人が、明日をも知れない。

・それ以外だとユージーンの、前の大戦の従軍経験を持つ医師のお父さんの息子を思う様子は、かなりしみましたね。
・"戦死すること"ではなく、"息子の純真さが失われていくだろうこと"を悲しむ、それゆえに当初は頑強に志願に反対していた。
・それがお父さんが考える、戦争の真の惨(むご)さ。反発していた息子も、やがてそれを理解する。

・と、色々ありますが、結局何を描きたかったのかなという疑問は、少し残るところのある作品でした。
・戦争のリアリズムの描写、クリア!そこで生きる人々の人間性の描写、クリア!"敵"である日本人の人間性も、最終的に認めること、クリア!
模範解答ではあるんですけど、それ以上の、「新味」とまでは言いませんが、"この作品で"言いたいことのようなものは、僕には特に感じられませんでした。
・むしろ手応えがあったのは、「それでも日本軍が憎い」的な断片的描写の方だったかも。
・後は似てるような逆のような話ですが、武勲を挙げて本国に戻って新兵訓練所の教官をやっていたバジロンが、「早く日本兵を殺しまくりたいぜうずうずするぜ」と調子こいていた訓練生に向かって、「奴らはとんでもなくタフな本物の兵士だ。お前ごときには殺せない」と憎悪とも敬意ともつかない、屈折した感情を爆発させる場面。
・あれは凄かった。新兵ドン引き。(笑)
・日本人としては、少し嬉しかったですけど。
・まあだから何というか、八方顔を立てたような作品ではあるわけですよね。悪く言えば。
・一つ一つのクオリティは高いけれど。

・多分"答え"としては、結局これは「『バンド・オブ・ブラザーズ』の太平洋戦争版」であり、また実話を基にした、あの戦争のなるべく"実相"に近いものを保存することを目的に作られた作品であって。
・一種の「記念碑」であると、"芸術作品"というより。
・そういうことかなと。
・つまりこれといった芸術的な固有の衝動は、背後に無い。作り方としても、『バンド・オブ・ブラザーズ』をなぞってる部分が大きいようですし。
・実際本当に誠実に作られていて、そういう意味での"迫力"はありますが。
・ただちょっとすぐ慣れて先が見えて、飽きてしまうところはありました。見なくても分かるというか。(笑)
・"ドラマ"としてはね。
・まあ見る価値はあると思いますけど。その内AXNあたりでやるかなと思いますが。


Posted on 2017/12/14 Thu. 11:50 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

映画版『ファーゴ』(1996) & ドラマ版『FARGO/ファーゴ』(2014)  

映画版も見てみたのでまとめて。
読み手としては、ドラマ版(のみ)を見た人を主に想定しています。



『ファーゴ』(映画.com) (Wiki)

内容

コーエン兄弟が贈る、ブラックユーモアをちりばめた異色のクライム・サスペンス。
厚い雪に覆われるミネソタ州ファーゴ。多額の借金を抱える自動車ディーラーのジェリーは、妻ジーンを偽装誘拐して彼女の裕福な父親から身代金をだまし取ろうと企てる。ところが誘拐を請け負った2人の男が警官と目撃者を射殺してしまい、事件は思わぬ方向へ発展していく……。


感想

・ストーリー的には、ドラマ版シーズン1から"殺し屋マルヴォ"の部分をごっそり抜いたくらいの内容。
・ただドラマ版の中心人物で印象的な"妊婦の女警察署長"も、マルヴォに殺しを依頼する(形になった)"嫁に頭の上がらない気弱な営業マン"も、名前等細部は違いますが役柄としてはちゃんと出て来るので。
・うっかりこれをこのままドラマ化したのがシーズン1かなと思うくらい、違和感は無いです。
・ドラマでは"ファーゴ"は「謎の犯罪組織の符牒」みたいな出方をしていましたが、映画では特に。
・上の"紹介文"を読んで、町の名前だったっけ、そうだったっけか?みたいな感じ。(笑)
・ドラマの方はとにかく"マルヴォ"の印象が強烈で、やたらめったらかつ簡単に人が死ぬ、一種の"バイオレンス"作品みたいな風情もありましたが。
・映画版は"気弱な営業マン"の方が中心で、彼のやるせない日常とそこでも主導権を取れない気弱で(笑)粗忽な犯罪計画の、あれよあれよの成り行きの"結果"、気が付くと人が沢山死んでいるという感じ。
・マルヴォの「意志」が無い分、より"成り行き"感が強いというか。
・ただ全体として表現されていることは、特に違いが無い感じで。
・人生は基本ク〇だということと、同じことですがこの世で起きること(例えば殺人)は、何か理由があって起きるのではなくてただ起きるのだという、一種の無常観。
・ドラマ版ではマルヴォの殺しの一つ一つの動機や葛藤の"薄さ"という形で、それが表現されていたんですが。
・映画版では言ったようにより成り行き感が強く、かつ一つ一つの"成り行き"は結構不可抗力的で犯人に同情しないでもない感じで、結果殺してしまう人殺されてしまう人、双方に"哀れみ"をより感じられる構造になっています。
・一応最後に女署長が、逮捕した犯人に向かって「そんな簡単に人を殺しちゃって。人生はもっと価値のあるものよ」的な説教をかます場面はあるんですが、どこまで本気なんだかという感じ。
・女署長の「生活感」自体は、確かに一つの"良識"として、機能していないことはないんですけどね。

・長さ的には100分弱で、ドラマ版を先に見てしまうと割りとあっさり終わるんだなという印象。
・それもあって全体が一編の詩というか短歌というか(笑)、"もののあはれ"的なそういう風情でまとめられている映画。



続いてドラマ版。主にシーズン1と2。
3も途中まで見ましたが、なんか飽きちゃって離脱。




『FARGO/ファーゴ』(スターチャンネル) (Wiki)

内容

コーエン兄弟がアカデミー脚本賞を受賞した映画「ファーゴ」(1996年)がベースのクライムドラマ。
コーエン兄弟自身が製作総指揮として加わり、脚本ノア・ホーリーが映画で絶大な人気を得たアメリカ極寒の地の“ミネソタ・ナイス”と呼ばれる独特な田舎の純朴さとダークなユーモアをそのまま生かし、キャラクターとストーリーは本作のため新たに書き下ろした海外ドラマ。(公式)


感想

・そうなんだろうなというのはドラマ版を見ながら感じてはいましたが、実際に映画版を見てみると、改めてその世界観の完璧な"移植"ぶりに驚きます。
・クレジットを見る限り、製作総指揮・脚本のノア・ホーリーは、映画版の方には無関係らしんですけどね。
・ある程度客観化が可能な「ストーリー」ではなくて、言ってみれば監督の個人的生理そのものである「世界観」や「演出」自体が主役の元映画を、よくもここまで"再現"して見せたものだという。
・一方でストーリーの変奏の仕方も絶妙で、上で言ったように映画とシーズン1でストーリーが違うのを、一瞬忘れてしまったくらい、この世界観で"ありそうな"ストーリーになっている。
・ほんとに何というか、映画『ファーゴ』及び監督ジョエル・コーエンと、同じ"ソース"にアクセスしているような感じで、超能力者か何かですかという。
・結構本気で"ノア・ホーリー、ジョエル・コーエンの変名説"も考えてしまったんですが、Wikiを見る限り他にも立派な仕事をしている実在の人物らしいので、ぐぬぬという。(笑)
・でもまだ疑いが、完全に消えたわけではありません。(笑)
・映画版ドラマ版双方の冒頭で語られる「これは実話である云々」も、実際フェイクのようですしね。
・まさかそこも含めて騙し・・・(ドツボ)
・ちなみに直接演出を担当しているのは、製作総指揮にも名を連ねているアダム・バーンスタインを筆頭とする複数の監督ですが。
・アダム・バーンスタインの過去作を見てもシーズントータルを監督するようなタイプではないようなので、やはりメインとなっているのは実作上も、ノア・ホーリーの影響力の方なんだろうと思います。

・作品の内容としてはだから、基本的には映画版そのままと考えていいんだと思います。
・ただシュールで残酷な事件(と無能な警察)の中で、一人だけ正気を保っている女署長(最初副署長)モリー
モリー

が凄く魅力的なので。
・映画版の方ではやや"付け足し"的に感じられた「無常の世界の中で日常を保ち続けること」価値みたいなものが、より強調されている感じにはなっていますかね。
パパとの関係
モリー父

も、なんかいいですし。
・...まあ単純に、"尺"の問題という、可能性もありますけどね。
・映画では描き切れなかったモリーの「日常」を、連続ドラマという形態の中でならよりじっくり描けたという。
・それにしてもモリーと、それから事件の捜査を通して結ばれるガスとの控え目な"恋愛"の描写は魅力的でした。
・ひょっとしたらここらへんが、(ジョエル・コーエンには無い)ノア・ホーリーの"個性"なのかも知れませんね。


・とまあ、"比較論"としては、こんな感じになるかと思いますが。
・そもそも何が面白いのか、なぜ評価されたのかということになると・・・
「演出」、としか言いようがないところがあって困るんですが。演出力というか。
・シュールな世界に観客をがっちり引き込んで、しかし決して"入り込ませ"ない、一定の距離感・冷静さを保たせ続ける完璧なコントロール
・でありながら飽きさせない、"サスペンス""アクション"としてグイグイ引っ張る部分もしっかりあって、何か本当に、見てて「いいようにやられている」感じが愉快でした。(笑)
・これは確かに、尋常の腕ではない。
・一方で個人的に評価したいのは。
・このように"高級"感のある、映画を基にした"映画"的な演出であっても。
・しかし単に映画的演出の引き写しや、テレビドラマを"下"に見ての"映画"感の塗りたくりにはなっていないというところ。
・テレビドラマのコンパクト感や"連続"もののリズム感もしっかり生きている、(「映画」から)自立した作品になっているところ。
近年のHBOドラマ(('12)『GIRLS/ガールズ』以降)などとは違って
・...最近こればっかり言っててすいません。(笑)
・まあ多分これは、「映画」か「テレビ」かというような大層な問題ではなくて、フォーマットに合わせたより有効な作品作りという、クリエーターとしての基本的な心掛けが踏まえられているかいないかという、それだけの問題だと思うんですけどね。
・ファーゴが偉いというよりも、HBO作品が狂ってるというか思い上がってるというか。
・ドラマ界を盛り上げているようで壊しているというか。
・コーエン兄弟だってスピルバーグだってやっている配慮を、なぜ君たちはやらないでいいと思えるのかという。
・ほんとに。一時の流行であることを望みますが。好きな製作局だっただけに悲しいです。

・以上、専らシーズン1についての感想になってしまいましたが、シーズン2も基本的に同じです。いい意味で。
・ただ"同じ"なのでシーズン3では、いい加減少し飽きてしまったと、そういう話。(笑)
・気分が変わったら、また続きを見るかも知れません。(笑)


Posted on 2018/01/17 Wed. 20:03 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

"犯人"は誰だ? ~『新・第一容疑者』(2011)  

スカパー"プレミアム15"で数合わせ的に契約した、「シネフィルWOWOW」でやっていたドラマ。
僕的にはかなり良かったんですけど例によって(笑)世評は全然そうじゃなかったみたいで、かわいそうなので1シーズン全部は見てないけどレビュー。(笑)





『新・第一容疑者』(シネフィルWOWOW) (allcinema)

内容

英国の傑作刑事ドラマ『第一容疑者』を、舞台をアメリカにリメイク。
男社会の警察で豪腕を振るうタフな女性刑事の活躍を描く。(公式)


感想

・ああ、主演のマリア・ベロさんが、ちょうどNCISの新シーズンでメンバー入り(まだ見てない)してるのね、ならば実はタイムリーな紹介になりますね。(笑)
ジェーン・ティモニージャック・スローン
・左が『新・第一容疑者』の"ジェーン・ティモニー"、右が『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』(S15)の"ジャック・スローン"
・上、凄くあっさりした内容紹介ですが、ある意味妥当。
"男勝りの女性刑事の活躍する警察もの"という以上の特別な内容は、特に無いです。
・ただ"ヒーロー(ヒロイン)もの"というよりは"リアリティ"もので、そこから想像出来るように所謂群像劇であって、女性刑事が特に活躍するというよりも、女性刑事"も"活躍するという感じ。主人公は主人公ですけどね。
・更に言うと"豪腕"というよりはあくまで"男勝り"であって、つまり男社会をねじ伏せるというよりはその仲間として"溶け込"んで行くというが方が、より近いと思います。
・そこらへんはだから、ちらっとしか見たことがありませんが正に「男社会」に"挑戦"するタイプのストーリーらしいオリジナル英国版『第一容疑者』

とは、違うタイプの作品なんだろうと思います。
・まあ『NCIS』とは、逆に多分相性は良さそう。(笑)

・というわけで何というか、特に"新味"は無さそうな作品ではあるんですが。
・ただその代わり、クオリティは凄い、"職人芸"の極みというか。
・というと『リゾーリ&アイルズ』的な王道娯楽作品をイメージするかも知れませんが、もっと工芸的ですね。より本格的に"リアル"というか。
・『LAW & ORDER』も更に飛び越えて、オリジナル"リアリティ"警察ドラマ、スティーブン・ボチコ(参考)の『ヒルストリート・ブルース』('81)、『NYPDブルー』('93)あたりを直接思い出させるような、"本格"感。
・ただそれを「芸術」でもあえての「ノスタルジー」でもなく、より気楽にというか中立的にというか、"芸達者たちのセッション"みたいな感じでさらっと単品で仕上げている感じが、特徴というか趣味がいいというか。
・実際クレジットを見ると、13話しかないのに監督が8人もいて、その中には『シカゴ・ホープ』ピーター・バーグ『ER』ローラ・イネスといった見知った名前もちらほらしています。
マリア・ベロさんも『ER』出身ですし、何かここら辺はほんと同窓会的というか、気の合った仲間で商売っ気抜きで作ったみたいな感じの雰囲気。
・それでどういうものが出来上がったかというと・・・
・一見するとほんとに往年のボチコ作品的な、ただし特に時代的な("革命"の)切迫感が無い分リラックスした作品という感じですが。
・更に見ていて面白いなと思ったのは、そういう"リアリズム"系の作品が、概して俳優の演技から距離を取って演出の"気配"を消す傾向があるのに対して。
・この作品は前提として俳優の"自然体"の演技を主体としながらも、それに寄り添うように、ある意味積極的に呼吸を合わせて、その演技を引き出すように準備するように、演出の方も"気配"を現すみたいなところがあるところ。
・そういう意味では、"ボチコ"云々というより、上でちらっと言った「セッション感」の方が、形容としては相応しいのかも知れません。
演技と演出の。
・それが可能なのは、多分ボチコドラマのような共通の記憶があって、それを土台に出来るからではないかとは思いますけどね。
・いや、ほんと、なんかリズム感が素晴らしいんですよ。
・"自然体"の演技というのは、往々にしてドラマ的なスムーズさというか端的な快楽からは、逸脱することが多いわけですけど。
・"ドラマ"じゃない"ドラマ"なので。
・でもこの作品の場合はそれを俳優に委ね過ぎない、頼り過ぎない、演出も積極的に関わることで、"自然体なのに調子もいい"という、不思議なバランスを実現している。
・凄く見易い聴き易い。
・"聴き易い"というのは、セリフの発声一つ一つが、スパッとハマるということですけどね。
・その瞬間に凄く、演出の貢献を感じたりするわけですが。
・これら全てを「目指した」のかどうかは、微妙な感じがするんですけど。
・双方"勝手知ったる"中で、自然と出て来たスムーズな協力関係という感じ。
・いやほんと、何か「達人の技」というか良く出来た音楽みたいな感じの作品です。
・めっちゃ楽しかった。(笑)

・...そうそうボチコと言えば、ちょうど今やっているボチコ製作の『MURDER IN THE FIRST/第1級殺人』が、似てる言えば少し似てますかね。
・主役の女刑事さんの、"強い"感含めて。
・それにしても、未だにボチコの日本語Wikiが無いって、どういうことなんだろうなという。作ろうかなという。

・で、表題ですが。
・こんな芸達者の楽しい作品が、1stで打ち切られる低視聴率にあえぐとはどういうことやねん、悪いのは作る方なのか見る方なのかみたいな、そういう意味で「犯人」とか書いたんですけど。
・どうも何というか、ハナからあんまり"ヒット"とか期待しないで、作りたいから作ったみたいな作品に、こうして書いてて思えて来たので、まあもういいかなと。(笑)
・とりあえずうっかりして序盤を見逃したので、今のところ予定は無いみたいだけどまた放送してねシネフィルWOWOWさんと、それだけお願いして終わりにしたいと思います。(笑)
・Huluとか絶対流れないよなあ、こんな地味なの。


(参考)

記事リンクを復活してみることにしました。今回はなるべく簡略に。

新・第一容疑者 (私の趣味の部屋 さん)
「新・第一容疑者」 (独断映画評あらため北米が好き さん)
新・第一容疑者 #1「幼い目撃者」 (ささくれた日々 さん)

最後の記事の「知った顔(俳優)ばかり」というのは、言われてみれば確かに。(笑)
それも含めて"同窓会"とも言えるし、ハナからありあわせの材料で作ったB級作品だったとも、言えるは言えると思います。(笑)


Posted on 2018/01/26 Fri. 18:22 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 2

リンク

最新記事

カテゴリ

カレンダー

検索フォーム

amazon.co.jp

最新コメント

ブログ村

RSSリンクの表示