死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

『コペンハーゲン/首相の決断』[デンマーク](2010)  




『コペンハーゲン/首相の決断』(スーパードラマTV) (Wiki)

内容

デンマーク初の女性首相を主人公にしたヒューマンドラマで、首相として厳しい決断を強いられながら、家庭生活との両立にも葛藤していく姿が描かれている。
デンマークのテレビアワードでは主演女優賞、作品賞を2年連続で受賞。また英国アカデミー賞(BAFTA)作品賞、放送界のピューリッツァー賞と呼ばれるピーボディ賞も受賞している。 (公式より)


レビュー

・シーズン3までありますが、内容は大きく主人公の首相時代を描いたシーズン1,2と、いったん引退後新党を立ち上げたシーズン3とに分かれています。
・"首相の決断"という決断も、1,2に対して付けられたもの。
・で、僕はシーズン1,2はあんまり乗れなくて、でも期待せずに見たシーズン3はかなり面白くて興奮しました。

・まずシーズン1,2に関してですが、ストーリーはともかくとして、はっきり言って主人公(ヒロイン)が好きになれませんでした。
・それも"嫌い"とか"反発を感じる"とかいうよりも、しっくり来ない、性格がはっきりしなくて関心が持てないという、そういうタイプ。
・"愛情の反対としての無関心"というか。(笑)
・何でしょうね、母性的なんだかこわもてなのか、はっきりしないルックスのせいですかね。
・どっちにしても、"突き抜ける""振り切る"瞬間が無いんですよね。
・そういう「ハッ」とさせる瞬間があって、初めて架空の人物に興味が持てるというか、感情移入出来るというか。
・政策的にはまあ所謂リベラルというか、「理想主義」方向なんでしょうけど、それ自体にどうもリアリティが無いというか、とりあえず言ってるだけというか。
・「嘘」とか「腹黒い」とかではないんですけどね、そもそも「腹」が無いか、あるいは「腹」と対照すべき「顔」のインパクトが弱いというか。
・だからストーリー上の一つのハイライトであるはずの、「理想家」ビアギッテが苦渋の決断で「現実」的妥協をする、あるいは政敵相手に策謀をめぐらす、ある意味"悪に染まる"瞬間も。
・どうも心を動かされないというか、ことここに至ってもまだ上っ面に見えるというか、"本心""本性"が見えないというか。
・もしビアギッテ・ニュボーが実在の人物なら、自分の"本心"を感知出来ない頭でっかちの性格が"本性"だと、心理学的には(笑)分析するところですが。
・あくまでこれはフィクションであって、かつ脚本も別にそういうつもりで性格描写をしているようではないので。
・僕から見ると、その面では単なる失敗作に思えました。
・ただデンマーク政界内外の行き届いた丁寧な描写は普通に面白かったので、ドラマ全体としてはまあ、さほど退屈せずに見られました。
・熱中はしなかったですけど。(笑)

・からの、シーズン3。
面白かった
・一番の要因は、"新党を一から立ち上げる"というストーリー自体が珍しいもので、かつその描写が克明を極めていて圧倒的に興味を引かれたということだと思います。
"始める"のは楽しいですよね、RPGでも、SLGでも。(笑)
・そういう楽しさもあった。一人一人旅の仲間が集まり、装備や施設が充実して行く。(笑)
・ただそれだけでなく、あるいはそれゆえに、僕がシーズン1,2で感じていた"弱点"も、大きく改善されていた。
・いったん権力を手放し"昔の名前"になって、当てにしていた元の党や昔のつての助けも思うように得られなくなって。
・最早持っているものはプライドと大義名分だけになったビアギッテが、逆にその状況で生き生きとし出したというか、"上っ面"なりに振り切れたというか。(笑)
・急に人間らしく(笑)見えて来て、好きになって行きました。
・...逆に"病気"ネタは要らなかった気がしますけどね、ひたすら「闘士」としての、前向きな"人間味"だけで行って欲しかったというか。
・ひょっとしたら僕が1,2に感じていたような不満を感じている人がスタッフの中にもいて、それで"人間味"を出す為に「病気」という弱みをセットしたのかも知れませんが。
・あにはからんや"強さ"の方で、既に「人間味」が出ていたという。(笑)
・まあそれはどうか分かりませんけど、とにかく不利な戦いを果敢に繰り広げるビアギッテ・ニュボーは十分に魅力的で、逆に"妥協"にも重みを感じました。
・「政治ドラマ」としても、要は政権内外のメロドラマではあった1,2よりも、格段に「構造」そのものが厳しく問われていて、面白かったです。


・・・せっかく1,2と3で「評価」が分かれてるので、久しぶりに"☆"でもつけてみますか。(笑)

シーズン1,2

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆☆☆★
ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆☆★★
人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆★★★
演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆★★

上から、寸評。
・「政治ドラマ」「女性首相」という、骨太・シリアス設定の正攻法ぶりには、敬意を表する。
・様々な側面を満遍なく取り上げてはいるけれど、それ以上でもないという感じ。
・上に書いた通り、主人公に魅力が無い。
・破綻なく描写されてはいますが、"ストーリー"同様それ以上のものではないというか、"北欧ドラマの定型"感も。

シーズン3

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆☆☆★
ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆☆☆☆
人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆☆☆★
演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆★★

寸評。
・多分シーズン2で一区切りついての新展開だったと思いますが、いやあヒットでしたねえ。
・企画がはまったことによってやりながら次々と"宝の山"を掘り出して行った感じで、面白いエピソードてんこ盛り。
・基本的に1,2とやってることは同じだと思うんですけど、主人公の(僕への)見栄えの差で。(笑)
・基本1,2とおんなじ。(笑)


他の人の感想

えーと・・・。
沢山感想はありました。基本的に、全部褒めてありました。
ただこう言ってはなんですが、"全部"ということに表されているように、どうも僕には、通り一遍の感想ばかりに思えました。
「女性主人公/政治家だからかっこいい、応援する」「政治的駆け引きが興味深い」「北欧ドラマ」
大別すると、この三つですかね。
再びこう言ってはなんですが(笑)、宣伝文句通りというか"企画書"に書いてありそうというか、一つの「作品」として、各々に"個人"的に鑑賞されている様子が感じられなかったです。
何というか、"あるレベル"でのみ見られているというか、その"レベル"を僕は物足りなく白々しく感じて、それを象徴しているあるいは"元凶"なのが(1,2における)ビアギッテの人物像なのではないかと、僕の観点からはそうなります。

喧嘩売ってますかね(笑)。まあとにかく、とりあえずシーズン3は、ほんとに面白いです。(笑)


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Posted on 2016/10/21 Fri. 19:29 [edit]

category: その他の国のドラマ(及び合作)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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『ハウス・オブ・カード 野望の階段』[米](2013) & 『野望の階段(I~III)』[英](1990)  

"「一作一本」の基本に戻"ると言ったばかりですが、まあこれはいいでしょう。(笑)



先頃ネットフリックス製作・配信による、アメリカのリメイク版(シーズン1)がフジテレビ深夜で連続放送されましたが、基本的な印象はほとんど、意外なほどオリジナルのイギリス版と変わらなかったので、まとめてレビューしちゃいます。


内容

[米]
『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(フジテレビ) (Wiki)

ホワイトハウスの裏切りを決して許さない。復讐に燃え、政界の頂点を目指す下院議員フランクの飽くなき闘いを描き、エミー賞などで数々の賞を受賞した政治ドラマ。 (フジ公式)

[英]
『野望の階段(I~III)』(AXNミステリー) (allcinema)

英国政界の暗部をえぐる、エミー賞脚本賞受賞の傑作サスペンス3部作 (映画.com)


レビュー

・英国版を見たのは結構前なので、細かいことは忘れましたが。
・大きく違うのはただ一つ主人公のセックス・アピール&イケメン度です。(笑)
・アメリカ版の、ケヴィン・スペイシー。
ケヴィン・スペイシー2.jpgケヴィン・スペイシー2.png

・別に僕が"セクシー"だと感じているわけではないので、画像の選択が合ってるか自信無いですが。(笑)
・ともかくもイギリス版のイアン・リチャードソン
イアン・リチャードソン1.jpgイアン・リチャードソン2.jpg
の、好感度ゼロひひ爺ぶり(笑)と比べれば、配役のニュアンスの差は歴然。
・まあケヴィン・スペイシーは「配役」されたというよりは自らノリノリで製作に関わっているみたいなので、それほど"違い"を強調しようとしているわけでもないのかも知れませんが。
・そう言えば「肥満気味なので妻にワークアウトを強制される」という場面もありましたね。あるいは若い愛人の記者に、年齢の違いを皮肉られるという場面も。
・だからひょっとしたらもっと"醜い"設定でやってるのかも知れませんが、もしそうだとしたら残念ながらその意味では失敗だろうと思います。
・十分に、"かっこいい"範疇ですよね。

・内容的に言うと。
・基本は同じ。「権力闘争」「政局」極端に特化した、政治ドラマ。
"政治家"ドラマというか。
・政治を行う上で"伴う"というのではなくて、それ自体がorそれしか主人公の目的が無いように見える、ハードというかピカレスクな振り切りぶりが特徴。
・容易に「感情移入」されることを拒む主人公というか。
・勝つこと、出世すること、それが全て。野望の"階段"を、ただひたすら登り詰める究極の"政治屋"主人公。
・そこらへんの"振り切り"ぶりにチャレンジングなものを感じて、ケヴィン・スペイシーも製作・主演で張り切ってるんだと思いますが。
・ただあえて比較すると、それでもアメリカ版には、何らか「国」「国政」「政治」の全体像的な風景が、見えなくはないんですよね。
・別に見せているわけではないと思います、アメドラ特有の律儀で客観的な演出・場面作りが、自然と醸し出すものかと思いますが。
・"客観的"にやろうとすると、どうしても"全部"、様々な雑情報も含めた現実の諸要素が、ある程度機械的に入って来てしまう。
・対してイギリス版は、もっと"演劇"的というかそうしたある意味無駄な遠近感というか全体感がほとんど無くて、もっと純粋に「議会」や「政府」という空中舞台上の駆け引き、パワーゲーム、それだけを延々見せられている印象。
・その分ストーリーの本質はピンポイントに実現されているというか、本当に自分の事しか考えていない主人公の"人非人"性(笑)というか政治屋ぶりが、逃げ場の無い感じで伝わって来る。
・もうほんとに、感情移入が至難。(笑)
・しかもあのルックスですし。(笑)
・...まあどうなんでしょうね、やはり「配役」の時点で、ある程度イギリス版の身も蓋も無い感じを和らげる意図は入って入るんですかね。"二枚目"なら二枚目でもいいとは思うんですけど、もっと嫌な感じの二枚目だって、配役出来ないことはなかったろうと思いますし。

・ただそこらへんを除けば、今まで色々見て来た"アメリカリメイク版"の中でも、最も忠実な類というか基本的にイギリス版と全く同じ方向で作られた、ほとんど舞台を移し替えただけの「アメリカ版」だと思います。
・実は元々のイギリス版にも原作があるらしいので、"リメイク"というよりは同じ原作を基にした"双子"なのかも知れませんが。
・ただ昨今、イギリスはもとより北欧ドラマ("THE KILLING""THE BRIDGE")やイスラエルドラマ("HOMELAND""HOSTAGES")すらも、アメリカはばんばんリメイク版を作りまくっているわけで、やはり基本的な性格としては「リメイク」版であると、好感は持てないけど(笑)特異な魅力を持ったイギリスドラマに惚れ込んだケヴィン・スペイシー以下の関係者が、100%のリスペクトを込めて忠実なリメイク版を作ったと、そう理解しておく方が当たっている可能性は高いと思います。
・...ちなみに「主人公が要所で観客に話しかける」あのスタイルも、イギリス版と全く同じです。
・イギリス版だと(演劇的なので)自然ですけど、初見の人はどう感じるのかなと、多少の疑問もありましたが。

・まあどちらも面白かったと思います。
・国を移し替えても味がほとんど変わらない、完成度の高いシナリオ、または原作ストーリーを基にした秀作ドラマ群というか。
・試しに日本でも作ってみたらどうでしょうか。厳しいかな?風土的に。甘くなるか、ただの"悪い"人の話になりそう。
・"異様"という意味での(笑)面白み、または内容の純粋性ではイギリス版の方が上かと思いますが、いかんせんこの自ら結構人非人の僕ですら(笑)感情移入に困難を覚える主人公だったもので。
・好き/嫌い、楽しめる/楽しめないという基準だと、アメリカ版の方をやや点数高く取りました。
・まあある意味「普通」のドラマにはなっちゃってるわけてすけどね。
・興味のある方は、イギリス版の方もどうぞ。
・...何でAXNミステリーは、タイアップキャンペーン張らないんですかね。やりましたっけ?
・フジが突然に放送したのか、それとも人気が無かったのでもう権利を手放したとか。(笑)
・人気ありそうじゃなかったもんなあ。(笑)
・まあいいです。


他の人の感想

まずイギリス版。

イギリスドラマ「野望の階段」 (Melody Diary さん)

「面白い~~というよりも、ちょっと怖かった~~っていうのが本音。」
はい。僕もそうでした(笑)。なかなか"楽しみ"切りませんでした。(笑)

『野望の階段』(イギリスドラマ) (終わりのない旅 さん)

「こんなすご~いドラマは後にも先にも観たことがない。」
ある意味ではそうだと思います。テレビドラマでここまでやるか?やれるか?という。

「野望の階段」Ⅰ前編 (三代目徒然なるままボヤッキーニッキー さん)

「原作も読んだがドラマはその数倍も面白い。そのキモは、アーカート(名前からしてスコットランド系だな)が時々TVの前の視聴者に向かってカメラ目線で、己の心情を吐露し、現況を解説する演出にあると思う。」
ほお、あれはドラマ独自の演出なのか。じゃあ"リメイク"決定ですね。やった当たった!(笑)


続いてアメリカ版。

町山智浩 海外ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』を語る (miyearnZZ Labo さん)

「スポンサーがないから、とにかくなんでもできるわけですよ。っていうのと、テレビの決まりってありますよね。放送倫理コードみたいなものがね。それも、ないですから。」
と、"ネット配信ドラマ"というフォーマットの一般論として町山さんは語るわけですが、正直アメリカ版のこのドラマに、"過激"というようなニュアンスは僕はほとんど感じませんでした。イギリス版との比較を抜きにしてもね。
こんなんで騒いでたら、『OZ/オズ』等のHBOのような("独立"系の)先達に失礼だろうと、ドラマオタクらしい突っ込みは入れておきたいです。ネットフリックスなんぞまだまだ小僧というか。(笑)

「シェイクスピアのですね、『リチャード三世』っていうお芝居がそういうお芝居なんですね。」
例の"観客に話しかける"演出の元ネタだそう。なるほどそれは勉強になりました。
まあ"演劇的"とは、僕も言ってはいましたけどね。(笑)

NOTTV「ハウス・オブ・カード 野望の階段」レビュー (なかざわひでゆき さん)

「あくまでも羊の皮をかぶった野心的政治家が卑劣な手段を駆使して権力を手中に収めるまでをショッキングに描いたオリジナルと違い、本作はなりふり構わず権力闘争に明け暮れる政界そのものの怖さや愚かしさをより広い視点から深く突き詰めている。」
そうかなあ。そんな"まとも"なドラマかなあ。ていうかそれじゃあ、『野望の階段』である意味が無い気がする。
逆に「政界」そのものを正面から描いたというなら、その面で例えば『ザ・ホワイトハウス』に勝てるのかというと、到底勝てないと思いますけどね。ま、一応参考意見として、置いておきます。


・・・"ネットフリックスでいち早く見た一般視聴者の意見"的なものを見たかったんですが、まだ時代が追い付いていないらしく(笑)、宣伝的な記事ばかりでがっかりしました。
まあシーズン2以降もやっていたら、見たいとは思います、アメリカ版も。


Posted on 2016/10/05 Wed. 20:12 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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『マスケティアーズ パリの四銃士』(2014)[英]  




前回、前々回と"まとめ書き"更新を試してみましたが、やっぱりちょっと、微妙に雑な気がするので、「一作一本」の基本に戻ります。
・・・実際には今回の『マスケティアーズ』なんかは、むしろ「思い入れの薄い良作」代表みたいなもんなんですけどね(笑)。いかにも"まとめ書き"を誘う。


『マスケティアーズ パリの四銃士』(NHK総合) (Wiki)

内容

BBCが不朽の名作「三銃士」をまったく新しい解釈で映像化し、2014年1月の初回放送では過去2年間の最高の視聴者数を記録したアクションドラマ。映画さながらの臨場感溢れるアクションシーンに注目! (映画.com)


レビュー

・アレクサンドル・デュマの原作小説

は、掛け値無しの傑作です。
・子供の頃と大人になってからと二回読みましたが、むしろ大人になって読んだ時に、余りの面白さ読み易さに、驚いたというかうなったというか。
19世紀の作品ですが、それまでに読んだ数多の現代のエンタメ系小説と比べても、全く遜色無いというか素で夢中になって読めるというか、「古典」を読むというような距離感を、全く感じないのが驚きでした。
・勿論時代性はあるんですがそれはプラスの意味であって、むしろ現代の小説よりもアクティブというか映像的というか、ほとんど日本の漫画を読むようなところも無くはなかったです。
・恐らくそれは、「映像」系エンタメがまだ発達しておらず、それを筆頭に現代の小説が無意識に受け入れている"ジャンル"分け、"制約"を、まだ受けていない時代、言わば「小説」に課される期待がほとんど無限だった時代ならではの、万能性というか総合性なのではないかと思いますけどね。
・現代だと金庸などの中国の小説なんかにも、一部そういう部分が僕の経験ではありました。
・恐らく中国の文明開化(笑)に伴って、そうした古き良き"総合"性は失われて行くだろうと思いますが。

・それはともかくだから、僕にとって原作小説の"アクティヴ"性が既に最高級なので、上の紹介文が言う「映画さながらの臨場感溢れるアクションシーン」なんてのは、いやいや比べる相手が違うだろう、そこに勝ってもしょうがないだろうと、そういう感じです。(笑)
・勝ちたいなら、原作に勝ってみろという。
・勿論、ハナから勝てはしませんけどね。それはこのドラマがというよりは、あらゆる映像版『三銃士』が原作に勝つことは無理だし、そもそも「映像化作品」が「原作」に勝つこと自体が、基本的には無理な話なわけで。
・だからそれ自体は別に責めはしませんが(笑)、ただ一方で、いちいち覚えてませんが過去に多分2,3本の『三銃士』映画or映像作品を僕は見たと思いますが、それらと比べてもどこらへんに"現代"性があるのかは、ちょっと僕には分からなかったです。
・『三銃士』("四"ですが)ってだいたいこんなもんなんじゃないの?ほっといてもかっこいいし、ほっといてもカジュアルだし、ほっといても"現代"的だし。
・例えば同じBBCの"翻案"シリーズでも、『魔術師マーリン』

なんかは、思い切り"萌え"に寄った、確かに新鮮な作りだったと思います。
・あるいは『チューダーズ 背徳の王冠』

なんかも、余り好きにはなれませんでしたが、古典的なストーリーに"大胆"なアレンジを施した作品なのは確か。
・そういうのに比べるとこの作品は、どうもこう、「三銃士だね」という以上の感想は湧き難かった。
・それだけに"三銃士の"良さも素直に活きていて、普通に楽しめたということも言えるとは思いますが。

・まあ演出的にはそんな感じなんですが、ストーリー的には多分結構工夫している、具体的には「女性」向けに作ってはあって。
ボナシュー夫人ミレディも、それぞれにかなり魅力的で、"食った"というのとは少し違うと思いますが、主役級に近い活躍をしていましたね。
ボナシュー夫人.pngミレディ.jpg

・ただ"女子"問題として僕がより興味がある(笑)のは、シーズン2以降の敵役であるロシュフォールが、男にはただただウザいだけのキャラにも見えるんですが、女の目から見ると「陰のある美男」として魅力的に見えたりするのかどうかということ。(笑)
ロシュフォール1.jpgロシュフォール2.jpg

・僕的には彼はかなりがっかりキャラで、"権力"も"復讐"もいいけど、原動力が王妃への横恋慕って何だよ気持ち悪いとただただそういう感じで(笑)、リシュリュー枢機卿の国への基本的な忠誠と個人的野望との、その都度揺れる葛藤の"大人の味わい"が懐かしく思えてなりませんでした。(笑)
リシュリュー.jpg

・まあちょっとストーリー的にも、あっさり死に過ぎたというところがありましたしね、枢機卿は。
・ぽかーんとしている内に敵役交代で、どうも乗り切れませんでした。
・ただし原作のリシュリュー枢機卿はもうちょっとストレートに嫌な奴だった気がするので、そういう意味ではむしろロシュフォールが出て来てバランスが取れたのかもという気もします。
・ドラマ的にもひょっとしたら、リシュリューが複雑過ぎて人気が出切らなくて、それで"交代"だったのかなあとか。

・まあ全体としては、"新機軸"よりも伝統「時代劇」の楽しさが上回った作品だったかなと思いますが、映像も綺麗でしたし、標準以上の作品だったと思います。
・不満としては、ダルタニヤンを美男にしたのはまあいいんですけど、原作のもっとわけの分からない勢いがあって面白かった部分は余り出ていなくて、単なる「二枚目の正論」みたいに見えていたのは、味を薄くしていたかなと。
・でもまあ多分、誰が主人公というわけでもないんでしょう、このドラマは。その割に「群像劇」の重厚さみたいなものも、無かった気がしますが。
・結局"女子"的な人気で引っ張った・・・のかなあ、それについては"他の人の感想"を見て、確認したいと思います。


他の人の感想

・・・無い。(笑)
いや、無くは無いんですけど、薄く見てる人ばっかりですねえ、僕同様
"女子"的に熱く萌えてる人も、見当たらない
地上波放送という恵まれた条件でこれというのは、要は人気無かったと判断しても良さそうな感じ。(笑)
ロシュフォールはともかくミレディの悲恋」くらいは、一応十分な萌えポイントかなと思ったんですが。
駄目ですか、そうですか。駄目なようです。(笑)

シーズン3はやるんでしょうか。ボナシュー夫人だけには、また会いたいと思ってるんですが。


Posted on 2016/10/02 Sun. 11:50 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(イギリス)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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