死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

FOXの不得意分野? ~『運命の銃弾』(2017)  

突っ込み過ぎもあれなので、『大草原』はちょっと一週休み。


運命の銃弾


『運命の銃弾』(FOX) (allcinema)

内容

アメリカ南部ノースカロライナ州の小さなコミュニティーで起こった、黒人の保安官が白人の少年に発砲し、死に至らしめたというアクシデント。
事件の精査のため送り込まれた捜査官アッシュと検察官プレストンは事実の追求を行う中で、その裏にもう一つの重大な事件が隠されていることを知る…! (公式)


感想

英語版のWikiにも特に表記は無いんですが、1974年に同じ邦題のミニシリーズがあったらしいので、それをベースにしているのではないかと推測しています。
・それなら全10話という、FOXにしては半端な長さ(でも内容は完結している)もうなずけますし、作品自体に感じる"時代感"の謎の理由にもなるだろうなということで。
・もし違ったら教えて下さい。(笑)

・なかなか込み入った&深刻な人種差別事件を扱った作品ですが、今一つ迫って来る感じが無かったのは、時代背景や舞台設定が、何か"中空"に浮いているような印象があったからかなと。
・本質的にはいつの時代のどこの地域でも起こりそうな事件という印象と、(地域の有力者による)"補助警官"という独特な非常に具体的なシステムの設定が、最後までかみ合わなかったという感想です。
・「普遍」のスケール感なのか、「具体」の迫真性なのか。
・ある地域の事件の解決の為に「司法省から」検察官と捜査官が派遣されて来るという設定は個人的には他に見たことが無い珍しい設定なので、基本的には「個別」の「現代」の事件として描いた方が良かった、またはそのつもりだったのではないかと思うんですが。
・なぜかそういう焦点が絞れた感じが無かったのは、つまり40年前の"下敷き"があったからではないかという、そういう推測なわけです。
・他に理由が思い当たらないというか。
・繰り返しますが「地域の有力者による補助警官」という制度は相当にキナ臭く見える(作中で判明した時は実際びっくりした)ので、それが実際にあることなのかあるいはいち地域の異常なor架空の例なのかは。
・作中で分かるようにすべきだったというかそれによって作品の意味合いも変わって来たはずと、そういう風に思います。

・人物描写なんかも、少しもやもやする感じでした。
・基本的に10話完結の"ミニシリーズ"スタイルで、かつシリアスで社会派的な題材からも、"群像劇"方式で作るのが自然かと思いますが。
・実際には「アッシュ」と「プレストン」の"タプル主人公"スタイル。
・二人ともそれぞれに魅力が無かったわけでもないですが、かといって「主人公」として連続ドラマとしてのドライブ感を与えられる程のキャラクターではなく。
・逆に中途半端な"描き込み"が、展開をダルくしてしまったような印象も。
・いや、別にそこまでこの人たちに関心無いから。
・特にアッシュの"親権"騒動は、要らなかったかなと。
・あとプレストンの妙にお気楽なラブアフェアも。(笑)
・結局は「群像劇」の生地の方が勝ってしまったような印象で、でもそのようには作られていないから逆に描写の足りないところも出て来て。
・保安局のボスの抱える闇とか、結構深そうでしたし、そのボスに口封じで殺されてしまう保安官とかも、なんか"気が付くと"重要人物になってた感じではてこいつ誰だったけかなという。(笑)
・こういうことも元々の「群像劇スタイルのミニシリーズ」を、「リメイクでアレンジした時に少し失敗した」ということなら、僕的には理解出来る感じなんですが。
・まあ一つの言い方ですけど、"スーパードラマTVとかならもっと上手く作品か出来た"のではないかなとか。(笑)
・FOXは「ヒーロー」専門ですからね。そのフォーマットには、ちょっと合わなかった感じ。
結果的に興味深い内容でしたし、一つ一つのセリフのクオリティとかも決して低い方ではなかったように思うので。
・不完全燃焼感が残念な作品。
・"駄作"とは思わないですけどね。
"地味"ではありますが、どっちみち。(笑)
・やはりスーパードラマTVに・・・。(笑)
・または劇場映画なら、分量的にもちょうどいいのではないかとか。
・要は「FOXの連続ドラマ」にだけは、すべきではなかった素材?(笑)

"サラ・エリス"役の人
コナー・レスリー

は可愛かったですね。
"コナー・レスリー"という人。
・『リゾーリ&アイルズ』(S4)や『ブラックリスト』(S3)に出てるらしいですけど、記憶に無いな。
"白人"という感じですよね。このドラマの中で見ると特に
・ちょっと薄っぺらいけど、分かり易い綺麗さ、可愛さ。
・あんまり主役やる感じでもないですけど、ドラマの中に出て来るとちょっと"得した"感じになるというか、デザート的な可愛さ。(笑)
・だから今回の(知事の)"アシスタント"役とかは、凄くぴったりではありました。
・何でいきなりプレストンとやっちゃうのかは、納得行かなかったですが。(笑)


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Posted on 2017/10/31 Tue. 12:01 [edit]

category: 2015-2019年のドラマ(アメリカ)

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今週の海外ドラマ(’17.10.21~10.27)  


多分来月もスターチャンネルを契約するので、今までスルーして来ましたがこれから始まる作品くらいは、書いて行こうかなと。
需要は謎。(笑)


10/23(月) ブラインドスポット S1#20『シリアから来た少女』 (AXN)

"少女がテロリスト"というパターンじゃなくて良かったです。フィクションでも気分が悪い。
・「仲間」なんて本当にいるのか?と、そんな疑問も涌いて来なくはない今日この頃。実質あのつなぎ役の男だけでは?疑惑。
・その男に「愛」で翻弄されるジェーン。見たくないわあ。というか、ますます魅力が無い。

10/24(火) ザ・ラストシップ S2#11『ワルキューレ』 (AXN)

・ええ?イスラエル人のねえさん死んじゃったの?カッコ良かったのに。
・まああの気弱な黒人では釣り合わない感じがしていたので、そういう意味では"未遂"に終わって良かったかも。(笑)
・代わりにレギュラー扱いになるのだろう、"ワルキューレ"の女の人も、結構かっこいいのでまあいいかという。
・大統領も頑張ってますね。"プロパガンダ放送"の敵にとっても意外な"波及効果"も皮肉で面白かったですし、色々と布石が無駄になってないなという感じ。
・なんかますます、"原作"の存在感の方が僕の中で増してるんですが。オリジナル脚本で書けるようなタイプのストーリーではないなと、改めて。

10/24(火) BONES S12#7『迫りくる過去』 (FOX)

・またブースがイキってる回。もう飽きたよそれ。
・所長と"愛人"もまた喧嘩。それも飽きた。結局ただの、"職場恋愛"の醜さという感じ。
・パパあっさり死す。というかその前に、"病気"と"手術"のダブルの隠し事が判明。
「病気じゃないのか」という話は前にしてましたけど、また随分一気に話が。2ステップ飛ばし。
あっさり死んだなあ。がっかり。
・ドラマ的にもがっかり。すっかり不信感。

10/24(火) FARGO/ファーゴ S3#1『空き地の法則』(新) (スターチャンネル)

・つい最近までシーズン2までのキャッチアップを見ていたはずなのに、誰が誰やらさっぱり分からない(笑)。というか余り気にならない。
・「人物」も「事件」も一つ一つはそれなりに印象的ではあるんですが、やはりそれよりも何よりも、圧倒的な演出力そのものを見せる作品でしょうね。
・ここらへんはもう、さすがに"映画"由来の力という感じ。それもただ横滑りさせているだけではなくて、ちゃんと「テレビ」サイズにアレンジしてありますしね。
・見逃してもそんなに悔しくはないんですが、見始めるとやっぱりのめり込む作品ですね。


10/25(水) ウィッチャーの事件簿 S1#1『ロード・ヒル・ハウス殺人事件』(新) (AXNミステリー)

・新作ではないようなんですが、全く覚えが無いので"新作"的に評します。
・AXNミステリー(の再放送)には珍しく、「1話ごと」の放送ですし。
・少し変わった作りですね。てっきり"ウィッチャー"ので押すのかと思ったら、妙に地道な捜査プロセスの描写が面白い作品。"失敗"も含めて。
・「実話」だということが影響しているんでしょうか。
・結構唐突な展開を見せるストーリーですが、それも逆に、「実話」であることが説得材料になっている感じ。
・割りと面白い気がします。

10/26(木) ナイト・オブ・キリング 失われた記憶 S1#1『ビーチ』(新) (スターチャンネル)

・アラブ人/イスラム教徒が主人公の冤罪(?)ものなので、またぞろ人種差別バリバリなのかと思ったら、ちょっと違いました。
・それ以前に客観証拠見事に揃っているので、より本格的に「サスペンス」、謎解きを見せようとしている作品なんでしょうね。
・"急遽"担当になった刑事がなかなか味があって、この人のパーソナリティを中心として展開していくんだろうなという。とりあえずは尋問の巧みさが怖かったですが。
・"被害者"の女の子もかなり魅力的でしたし、色々とディテールに力のありそうな作品。

10/27(金) EYEWITNESS/目撃者 S1#2『男の正体』 (スーパードラマTV)

ジュリアン・ニコルソンさんは、可愛いだけじゃなくて、演技も好きですね。
・...ということを、思い出しました。(笑)
・でも今週も、下着姿ごちそうさました。
・なんでしょうね、飛び切り美人でもスタイル抜群でもないですけど、なんか"リアリティ"のあるセックスアピールなんですよね。
・同時に"動物"的な可愛らしさもある。
・...ああ、ドラマも悪くないです。(笑)
・保安官事務所の変なリアリティがいいですね、「田舎」ものではよくある感じではありますが。


Posted on 2017/10/29 Sun. 11:35 [edit]

category: "今週の海外ドラマ"

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『大草原の小さな家』振り返り(その2) キャラクターたち  

その1はこちら


『新・大草原の小さな家』は、隠れた傑作?!



『新・大草原の小さな家』、または『大草原の小さな家』のシーズン9。(ラストシーズン)

前シリーズの象徴的存在であった父さんと母さんがほんの数回しか登場しないことや、大人になったローラにキャラクターとしての魅力が以前ほど無かったことなどから、視聴率は低迷し、わずか1シーズンで打ち切られた。


などとWikiにあったので、何なら見ないでいいかくらいに思ったりもしたんですが、いやいや、そんなことも。

確かにパパが去ってママが去って(ほぼ消えてる)"中心"不在感はありますし、一方で若干"今更"感のある(アイゼア)エドワーズおじさんがフル出場してたりしますし、"残党"が肩寄せ合って負け戦を懸命に戦ってるような侘しさも無くはないんですけど。
でも僕は上では悪く言われている"大人"になったローラ

大人ローラ

はあれはあれでかなり好きですし、シーズンの最後の最後になって飛びっきりの変わり者の大作家"モンタギュー"なんていう、シリーズの中でも屈指と言える印象的なキャラクターを投入してくるあたり、製作陣はむしろやる気満々だったのではないかと思います。大傑作だなどと言う気はないですが、普通に全然続きが見たかったですね僕は。

それはそれとして、"大人のローラ"が好きだ、ということについてもう少し言うと、逆に"子供のローラ"がそんなに好きじゃなかったということでもそれはあります。
お姉ちゃんの方が好きだった、という話はともかくとして(笑)、いくら何でも考え無しで突っ込み過ぎな場面が多くて、正直いらいらすることもありました。獣か!という。対オルソン母娘戦術兵器としてピンポイント投入する分にはまあいいんですけど、日常使用には不安定過ぎて。(笑)
ぶっちゃけ嘘つきですしね。(笑)

ただ知る限り、"大人"になる前のアメリカの"子供"(特に女の子?)というのは、現代でもそういう傾向があって、本当に底抜けに悪たれ(笑)。ところがそういう文化なんでしょう、逆にある日突然「獣」から「大人」に変身するんで、騙されたような気になることも多いんですよね。
日本の場合はそこらへんが曖昧で、まあまあいいコの「大人っぽい子供」が「子供っぽい大人」にスライドするみたいな、そういう傾向がありますけどね。
ローラの場合は単に利かん気というよりはそもそも人格の幹が太いですし、高等教育もちゃんと受けているので、"じゃじゃ馬ならし"の結果の「獣の活力を秘めたレディ」(笑)ぶりは、僕には十分に魅力的に見えました。

そして"じゃじゃ馬ならし"と言えばもう一人、オルソン家のネリーがいます。

ネリー

ネリーが(夫に)"ならされた"

ネリー夫婦

のはもっと前のシーズンですが、この第9シーズンには、今は離れて住む、すっかり道理の分かる大人の女性に成長したネリーが、ウォルナットグローブに帰郷してローラと再会するエピソードがあります。それがもう、最高で。
元町の子供たちの女ボスでいじめっ子のネリーと、正義感半分単純な負けん気半分で常にネリーと遣り合っていたローラが、お互いのそういう過去を完全に、物の見事に完全に総括して乗り越えて、ライバルとして喧嘩友達として、その"喧嘩"の拮抗関係すら純粋にいい思い出として爽やかに語り合う姿は、何ともたまりません。"中の人"たち個人の心情も加わっているんでしょう、二人の心底からの「幸福感」が伝わって来ます。
もうこのエピソードだけで、過去何シーズンかの低調なシーズン全体よりも、価値がある気がしますね。
この『新・大草原の小さな家』を、作った意味があるというか。


オルソン家の人たち

インガルス家の人たちが表現している善意や理想が、このドラマの核であることは言うまでもないですが、キャラクター表現、人物描写の妙味としては、むしろそれとしばしば敵対関係ないし悩みの種になった、オルソン家の人たちの方にあるように思います。
町一番(唯一?)の金持ち一家で、資本主義と上流主義と、インガルス家とは対照的な理念を体現していて、ありていに言えば町の平和を一人で乱している存在。
創作上必要な要素だと分かりつつも、「死ねばいいのに!」と何度思ったか。(笑)

ただ長く見ていればそれでも色々と気付くもので、名悪役(?)ハリエットおばさんも勿論なんですけど、特にその娘の上記意地悪ネリー役を演じている子役の女優さん(アリソン・アーングリン)は、これ多分えらい上手いんじゃないかなと、たまーに垣間見える知的な顔を見るにつけ、それを押し隠して延々ワンパターンの"バカ娘"役を演じ続ける苦労をしのんだりしていましたが。
"ネリー・オルソン"自体がどのように設定されていたのかは今一つよく分からないところがあって、金持ちの馬鹿娘だったのがしっかりした夫に出会って世間並みの常識を身に付けただけなのか、それとももっと複雑なキャラクターで、元々独自の美質も持っていた(と設定されている)のか。目に見えるネリーの行動そのものに弁護すべき点は特に無かったように記憶していますが(笑)、ただ(後の)夫に"教育"される過程で、それまで与えられなかった骨身に染みる忠言・説教を与えられた時に示した「感動」の素直さを見ると、ある程度は"サリバン先生に会う前のヘレン・ケラー"的な見方をしてあげてもいいのかな?という気もしますが。(笑)
"病根"が母親ハリエットにあって彼女はその被害者である面があること自体は誰の目にも明らかだったと思いますが、それだけでなくその"意地悪"の「勢い」にこめられたある種の明朗さというか、ローラと反対側の位置での"人格の幹の太さ"みたいなもの、それがあったから後にあれほど楽しく過去を振り返ることの出来る間柄になれた・・・とまで言ってしまうと、後知恵過ぎますか。(笑)
でもまあ、「欲望」自体は誰にでもあるものですし、たまたまそれを叶えられる位置にいた彼女がそれを叶えようとする"素直"な行動や、「こうした方が得だから」と他人を利用して毛ほども恥じない言動などに表れている子供ながらに突き抜けた「合理主義」には、ある種感動的なものがあった・・・ような気が・・・しないでもないような・・・あるような。(笑)
ともかく彼女の"変身"というのは、「人間」の可能性の表現として、かなり感動的なものであったのは確かだと思います。"大人"になった彼女に垣間見える"意地悪娘"の片鱗は、「茶目っ気」としてそれはもう、楽しいものですし。


そのネリーの弟のウィリーは、怖い姉に追随しているだけで根は結構善良なんじゃないかなというところは子供の時からあったと思いますが、それがある種予想通り期待通り、特に姉が家を出てからはめきめき"本来"の性格に目覚めてすこぶるいいやつになって

子供ウィリーウィリー


行ったのは、見てて嬉しかったですね。出来ればもう少し母親を押さえ込んで欲しかったような気はしますが、少なくとも"ネリー二世"義妹ナンシーの防波堤、視聴者のストレスの代弁役には、立派になってくれたと思います。
で、そのナンシーですが・・・。どうなんでしょうね(笑)。登場エピソードでの破天荒ぶりは面白かったですが、結果引き取られたオルソン家での振舞いを見ていると、ネリーには無かった性根の曲がり具合があって、どうも好きになれるところが無かったんですが彼女もネリーのように時間を与えられたら、変わってくれるんでしょうか。(笑)

とはいえオルソン家の最大の問題は、女主人ハリエット母さん

ハリエット

にあるのは明らかで。
誰よりもタチが悪いのに誰よりも自分を善良で素晴らしいと思っている、こういう人は実際いるし、"実際いる"ということを表現したくて作られたキャラではあるんだと思います。ある種「世間」代表ですしね、避けては通れない。「資本の論理」の体現者としても、時々鋭いことを言いますし。
だから憎まれても憎まれても、その役をやり続けなくてはならない、それは分かるんですけど。ただね、9シーズン10年の間に相当洒落にならない間違いも犯して、その都度一応反省して、"許され"て。にも関わらず結局最後まで何も変わらない、他の人が色々と変わる中で同じ振る舞いをし続けたのは、さすがにフィクションとはいえ違和感があって、段々一人だけキャラクターとしてのリアリティが失せて行ってしまった気はしますね。と同時に、"許されて"終わりという、ドラマの構造の基本的な甘さというか、"時代遅れ"感を表現してしまう羽目にも。
まあネリーが"変わった"ことを表現する為にも、ハリエットは"変わらない"必要はあったのかも知れないですけどね。ただもう、最後の方は、出て来ると時計の針が巻き戻されるというか、ドラマとしての緊張感が失われるから出て来ないで欲しいという感じに、僕はなってました。そもそも好感度が高いわけもありませんし。(笑)

どうしたら良かったんでしょうね。基本的には優れたキャラ・優れた演技だったとは思うんですけど。
やはり旦那の方がもう少し奮起して、そこで少なくとも「関係」を"変えて"行けば良かったのかな?、たまに嫌味を言うだけじゃなくて。(笑)
本人は変わらなくても。
・・・後はあれですね、アイゼアおじさんとの"野良犬(orチャボ)の喧嘩"シーンをもっと増やすとか(笑)。思えば彼女もネリー同様、"抑えて"くれる人がいない不幸は、背負っていた人なのかも知れません。


こんなところですかね。
アルバート(インガルス家に引き取られて来た元浮浪児の男の子)も好きだったんですけどね、ただ容姿端麗頭脳明晰のスペックの割には、今一つ気弱というか変な曲折もあったりして、輝き切れなかった感じ。
そもそも町で出会って"悪戯っ子"としてローラと意気投合した時は、てっきり"恋に落ちる"のかと思ってましたが(笑)。お似合いだったと思いますけど。(笑)
その点はその後に来たジェニー

ジェニー

の方が、素直に"美少女"ぶりを輝かせていて良かったと思います。本当に可愛らしくて賢くて、根性もあって、理想の娘or孫娘という感じ。
気の毒だったのは長女メアリーと次女ローラより下の、インガルス家の血の繋がった子供たちで。いた?という。(笑)
原作ではどうだったんでしょうね。ちょっとあり得ない、"消え"っぷりでしたが。(笑)

後は・・・そう、アルマンゾ(ローラの夫)が好きじゃなかったなあ。前世代のインガルスパパよりも脳筋で、融通が利かないというのはどうも。顔で選ぶなよローラ!というか。(笑)


次回最終回、「経済ドラマとしての『大草原の小さな家』」(仮)。



Posted on 2017/10/27 Fri. 19:23 [edit]

category: 1900年代-2009年のドラマ(アメリカ)

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今週の海外ドラマ(’17.10.14-10.20)   

『スーパーガール』S2が始まってますが、字幕で見たいので当面スルーです。


10/16(月) ブラインドスポット S1#19『キャンパスの悲劇』 (AXN)

・今回も割りと面白かった気がします。ぎりぎりまでいったいどういう事件なのか分からなくて。
・だいたい僕は、「謎解き」より「謎」(の提示)の方が、好きというか興味があるんですよね。
・ただしいかに"大規模な隠蔽"とは言っても、やっぱりタトゥーで示す程の事件なのかという、疑問は残りましたが。
・捜査官"それぞれ"の「人生」も、正直あんまり興味ないなあ。(勿論パターソンは別です(笑))
・カーターおじさんは、最後パッチリ目を覚ますのかと思ったんですが、やっぱり死んでるのかな?(笑)

10/17(火) ザ・ラストシップ S2#10『正義の行方』 (AXN)

・いやあ、ほんとに"ちゃんとした"作品ですね。
・分からない分からない言ってますが、今回のウィルスの散布法の話も凄く面白かったし。
・"殺す"理由の種明かし含めて。
・魚雷の迎撃シーンも、"アプリによる通信"の話も、やたらかっこいい。
・一方で博士の殺人の倫理的な「処理」も、逃げずにやってるし。
ディテールの"プロフェッショナル"な確かさと、しかしいたずらに"マニアック"という印象は与えない、メジャー感のある作り方と。
・間違いなく傑作ですね。そう見えづらいけど傑作。(笑)

10/17(火) BONES S12#6『血塗られたチェーンソー』 (FOX)

・うーん、どうも"NCIS"化が止まらないですね。
・さらっと見られるけど、ホームページでも見直さないと、何の話だったか思い出せない。
・"木こり"がスポーツ化してるのを知ったのが、一番の収穫かな?(笑)
・研修生が入れ替わってばっかり(でも新キャラではない)というのも、目先を変えるよりも緊張感を無くしている理由な気がします。
・今季限りが決まってる監督のチームが、補強代をケチって本気を出さないで、シーズンをやり過ごそうとしているような。(笑)
・この前まであんなに面白かったのになあ。

10/20(金) EYEWITNESS/目撃者 S1#1『心の重荷』(新) (スーパードラマTV)

・うーん、どうでしょうね。
・特に悪いところもないですけど、目立っていいところも見当たらない。
北欧ドラマのリメイクですけど、元の方を知らないのと風景や撮影が凄く"北欧"っぽいので、違和感は無いですけど"ならでは"のものも見つけ難い。
「北欧ドラマファン」の作品ですか?というか。(笑)
・とりあえずジュリアンヌ・ニコルソンさんのファンなので、よっぽど飽きない限り見るとは思いますが。
・『アリーmyラブ』も『霊能者アザーズ』も好きでした。
童顔が特徴の人だったので年取ってどうかなとも思いましたが、全然いけそうです。
・下着シーン、普通に嬉しかったです。(笑)
・やっぱりなんか可愛い。地味ですけど。


Posted on 2017/10/21 Sat. 12:34 [edit]

category: "今週の海外ドラマ"

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『大草原の小さな家』(1974) 振り返り  

大草原


『大草原の小さな家』(FOXクラシック) (Wiki)

内容

19世紀末の西部開拓時代のアメリカ・ミネソタに住む、インガルス一家の日々を描いたファミリードラマ。
頼もしい父親チャールズを中心に、心優しい母親、大人びた長女メアリー、お転婆な次女ローラに、ふたりのライバルであるお嬢様のネリーや、学校の先生、町の人々などがからみ、心温まるエピソードが綴られていく。
シーズン9が終了した1983年に2時間スペシャルが1回、翌年1984年にも2回放送された。(公式)


・パイロット版が1話、本編が8シーズン182話、"新"として放映されたシーズン9が22話、"本物の"最終回を含むスペシャル版が3話の、合計208話です。
・沢山商品が出ていますが、上の"DVDコンプリートBOX"は、きちんとコンプリートしてあるようです。
・やっと全部見た・・・
・とりあえず掲げた画像はインガルス家の血縁関係者全員ですが、他に計3人の養子を取っています。
・のち結婚独立した次女ローラの"ワイルダー"家には、実子が一人と養子が一人。
・後はインガルス家と長女メアリーの世帯に、乳児の時に死んだ男の子が一人ずつ。

感想

・何から書こうかという感じですが。
・ある世代までの日本人ならほぼ全員知ってはいるでしょうけど、ちゃんと見た記憶のある人はどれくらいいるのか。
・迷いましたが結論として、「説明」はそこそこに書きたいことだけ書くことにします。(笑)

マイケル・ランドン("チャールズ・インガルス"こと)の功罪

・初期シリーズは本当に素晴らしかったです。
シーズン1第7話『オルガの靴』を録画してあったので見返してみましたが、やっぱり大泣きしてしまいました。(笑)
・ローラのクラスメートに生まれつき片足の悪いオルガという女の子がいるんですが、諦めている父親の反対を押し切って、インガルスパパチャールズが矯正靴を作ってあげる話。
・歩けるようになったオルガがチャールズパパに抱きつくシーンはたまらないです。
・人はこうあるべきだなと、素直に思います。
・僕らが信じた憧れた愛した"アメリカ"が、確かにここにはある。
・またオルガが健気なんですよね、物事を悪いようには取らないし、自立を妨げている父親のことも、ちゃんと愛している。
・実際には製作は1974年ですから、アメリカ文明の"残照"といったところかも知れませんが。
・最後の、そして最高の輝き。
・ベトナム戦争は終結前のどん詰まりで、アメリカ映画界には"ニューシネマ"の嵐が吹き荒れていたはずですが、まあリアルタイムの日本人は、ほとんどそんなことは気にしていなかったろうと思います。(笑)
・まだ「アメリカ」は、「アメリカ」だったはず。

・その"素晴らしきアメリカ"のイメージを一身に体現していた、我らがチャールズパパですが。

チャールズ

・ただそれを演じた、そして製作総指揮としてシリーズ全体を引っ張ったマイケル・ランドンという人は、なかなかクセの強い人で。
・まずユダヤ人なんですよね、イメージ全然無いでしょうけど。
・そのことが直接作品に影響している感じはとりあえず無いですが、ただ少ないですが"ユダヤ人差別"を扱った回ではさすがに"本気"度が高くて、それでおやっと思って調べて、彼がユダヤ人であることを知ったわけです。
・本当の意味での"影響"というなら、ユダヤ人という距離感があるから、逆に濁りの無い「理想のアメリカ」(白人的な)を演じられた、描き出そうとした、そういう可能性はあるかと思いますが。
・基本的にはローラ・インガルスの実話を基にした原作の良さを、素直に映像化しようとした、そういう性格がやはり一番強い作品と、そう感じます。そこまでクリティックに考える必要は無いかなと。

・それはそれとして僕が気になっていたのは。
・むしろ"映画人"としてのマイケル・ランドンの"意識の高さ"で。
無駄な、とは言いませんが。言いたくなる時もある。(笑)
・かなり初期からそれが出ているのは、マイケル・ランドンの「監督」回。
・もうね、開始数秒で分かるんですよ。あ、やべえ、今日"あれ"の回だと。(笑)
・撮り方が他の監督と全然違う。映画的。無駄に。(笑)
・"景色"ならともかく、「無生物」から入らないでくれよな。物言わぬものに何かを語らせようとかしないでくれ。
・いいんだよ電気紙芝居で。セリフで全部説明してくれ。"芸術"とか要らないから。
・エピソードもだいたい暗いんですよね。本人脚本による。アル中の黒人ボクサーの話とか。それを無理やり、『大草原』にぶっこんで来る。(笑)
・ほんとそういうのは参りました。
・そりゃ同時代のニューシネマとかを、意識するなというのも無理な話かも知れないですけど。
・それを『大草原の小さな家』でやらないで欲しい、作品の価値の証明の方向は、そっちには求めないで欲しい。
・プロテストソングを歌えばかっこいいと思っている、頭の悪いロックミュージシャンじゃないんだからさあ。
・ある時期以降はほとんどの回をマイケル・ランドン自身が監督するようになるので、さすがに功名心も鎮まったのか、演出自体は普通になって行くんですけどね。
・それでもたまに別の監督の回があると、マイケル・ランドン回とはやはり違うリラックス感があって。
・こっちが本来だよなあと、今更のように思ってしまうんですが。

・ともかく結局のところこれは"マイケル・ランドンの"作品ではあって。
・爆弾娘ローラの人気の支えは、欠かせないとしても。
・みんなの太陽チャールズパパを演じる俳優として支え、製作総指揮として恐らくはシリーズの存続そのものも支え。
・上では演出のことを言いましたが、実際には脚本も、途中からほとんどをマイケル・ランドンが担うようになります。
・そのせいと、それから長期シリーズ化による不可抗力的な自己対象化と、どっちの理由が大きいのかは微妙ですが。
・作品の質・ニュアンスも、徐々に変化して行きます。
・"あらすじ"だけ見ていても、そんなに違いは分からないかも知れませんけどね。
・同じく「あるべき人間の姿」や「理想のアメリカ」(人)を描いていても、初期にあった"天然"の輝きは失われていきます。
・おおむね貧しいアメリカ庶民の苦難に満ちた生活を描いている作品ではあるんですが。
苦しいなりにあった"安心"感や"祝福"感が失われ、一つ一つの社会的道徳的"問題"やその中での選択と、まともに直面する感じになっていきます。
「おとぎ話」だったものが「社会派」作品になったというか。
・原作自体が途中でそのように変化しているのか、それとも『童話』と分類されている原作の味わいの映像化のアプローチが、(知らず)変わって行ったのか。
・読んでないので確かなことは言えませんが、どちらかというと後者の理由が大きいのではないかと、そういう印象は受けますが。
・マイケル・ランドンへの"不信感"もあって。(笑)
・ストーリー的には、メアリー姉さんが失明するという残酷な出来事(シーズン4)は、やはり大きかったですかねえ。
「子供」時代の終わりというか。
・その限りではそれで性格が変わるのは、仕方の無いことだと思いますが。誰が作っても。
・その後のシーズン5からオリジナル・エピソードの割合が増えているらしいのは、変化の結果なのか原因なのか。
・まあ公平に言って、ぎりぎりシーズン4までが「原作」ベース、シーズン5以降は「マイケル・ランドン」と、そう区分けしておいてもいいかもしれませんけどね。
・僕自身はもっと前から、"マイケル・ランドン"濃度が高まると作品が変化することを気にしてはいましたが。
・...それにしても、"少女が通りすがりの変質者にレイプされる"エピソード(S7「ある少女」(前・後編))が飛び出した時は驚きました。その"リアル"要る?と思いました。
・最終的に感動的な話には、一応なってるんですけどね。勘弁して欲しかった。(笑)

・結論的に言うと、この作品の本当の価値は、初期シリーズの"ナイーブ"な美しさの中にあると思います。
・マイケル・ランドンが「大活躍」し出す前というか。
・その後はよく出来てはいても、よくある「家族愛」ドラマであり、「社会問題」を扱ったドラマであり。
・十分いい作品ではあるけれど、代わりはいくらでもある。
・勿論「大河」ストーリーとしてよく知る登場人物たちの"行く末"を見守る、長期シリーズ視聴者の楽しみは楽しみとしてあり続けたわけですけど。
・仮にマイケル・ランドンがいち俳優の分を守っていたら、どうだったんでしょうね。
・もっと味は保たれたのが、それとも逆にさっさと終わったのか。
・分かりませんが。
・とにかく僕はこの人には、複雑な感情を持っているということです。(笑)
・勿論「チャールズ・インガルス」は大好きですけどね。(笑)

長くなったので今日はここまで。
予定では全三回です。(笑)
次は各(名物)キャラクターについて、それぞれに書く予定。


Posted on 2017/10/19 Thu. 19:52 [edit]

category: 1900年代-2009年のドラマ(アメリカ)

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今週の海外ドラマ(’17.10.7-10.13)  

10/9(月) ブラインドスポット S1#18『脱獄計画』 (AXN)

・パターソンめっちゃ怒ってましたね(笑)。爆笑しました。(笑)
・なんか特別エピソードというか、いつもと違う人が書いてるのかなと思うような、いつにないキレキレのぶっ飛んだ回でした。
"怪盗なんちゃら"的な。(笑)
・何回かただのスパイアクションみたいになってると不満を言ったことがありますが、むしろそっちの方が得意なスタッフなんでしょうか、真面目なポリティカルサスペンスとかよりも。

10/10(火) ザ・ラストシップ S2#9『暗雲』 (AXN)

・ウィルスの話は相変わらず専門的過ぎてちんぷんかんぷんですが、多分原作(あるらしい)だともっと"医療サスペンス"的に読めるストーリーなんじゃないかなと。
・"子供"のエピソードはともかく、"大統領"の自覚の問題と、レイチェルの"人体実験"(?)の問題と、それぞれ独立した興味深い問題が惜しみなく同時多発的に発生していますが、まあこのスタッフなら上手く処理するんだろうなと。
・しかし駆逐艦が艦の武器を使うたびに、金銭的にも備蓄の心配的にも、「もったいない・・・」という気持ちが先に立ってしまいます。(笑)

10/10(火) BONES S12#5『家庭教師の真実』 (FOX)

・でも聞く限り実際かなり"大衆的"な小説に思えますし、ブレナンにそんなの書けるのかなという疑問は、以前よりありました。(笑)
・ハイブローなSFとか、パズラー的な本格ミステリならともかく。"人間"を描く必要が無い。
"家庭教師に裏切られた怒り"というのは、なんか分かります。
・ある時期の子供にとって、親や学校から心理的に距離を取らせてくれる、大切な存在にはなり得るんですよね、家庭教師というのは。

10/11(水) 運命の銃弾 S1#10『裁きの時』(終) (FOX)

・あの(謝りに行った)警官が殺されたのは、結局口封じだったのね。あ、そう。割りとストレート。
・"暴発"で殺される方が、「問題」としては根深く感じさせられたでしょうが。"正直"が事態を良くしないという。
・不起訴になったコックスですが、逆に"誤射"だということを証言してくれるはずの警官が死んでしまったわけで、状況だけ見れば"殺人"でかどうかはともかく起訴するだけの理由は十分にあるように見えますけどね。
・審問自体が「殺人」かどうかを問う形で行われたということかな?
・どうもこの作品は元になった映画があったようですね。また後で書きますが。


Posted on 2017/10/13 Fri. 13:43 [edit]

category: "今週の海外ドラマ"

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アメドラの奥深さの再確認 ~『STAR 夢の代償』(2016)  

シーズン2以降もあるのかもしれないですけど・・・

どうも打ち切りの臭いが濃いめに漂って来るので、もうレビューしちゃいます。
「12話で終わり」というのが、単なる視聴率不振なのかそれとも「大事に作っている」ということなのかという、問題ですね。(笑)

STAR 夢の代償


『STAR 夢の代償』(FOX) (allcinema)

内容

絶対の歌唱力と自信を武器に、メジャーデビューを夢見る若き少女スター。不遇な生い立ちを経て離れ離れになった最愛の妹シモーネと、インスタグラムで互いを励まし合う刺激的なライバル、アレクサンドラと共にユニット活動を始めることとなった彼女たちが、華やかな音楽業界のスターダムを駆け抜けるべく、底辺のスタートから成長していく姿を描く。(公式より)



感想
・一瞬ぴんと来ませんが、"スター"というのは一般名詞ではなくて人の名前で、タイトルに入ってる"STAR"もどちらかというとそっちの意味の方が強いだろうと思います。ダブルミーニング気味ではあるんでしょうが。
・そう思っておかないと、ドラマ中の"スター"の強烈な性格を受け止め難い(笑)かなと。「主人公」なんですね、彼女は、3人の内の1人ではなくて。
・...一応言っておくと、真ん中の金髪がスターで、向かって左の少しラテンぽい(でも)黒人がシモーネ、右の純正(?)黒人がアレクサンドラです。


『STAR』というドラマ

・驚きましたね、こんな作り方があったか、まだこんな新しいタイプの"傑作"が出て来る余地があったかと。
・もう何十回目かですが、アメドラという"枠"の奥深さ面白さを、再確認しました記事タイトルにある通り。
・なかなかこの多様性多面性は、イギリスも含めた他の国のドラマでは見られない。
・さすが移民の国というのと、もう一つは苛烈なコマーシャリズムによる流動性・ダイナミズムが、その原動力なんでしょうが。
・どのアプローチも、走り出したらとにかく行きつくところまで行く、それによるスタイルのクリアさと、もう一つは"走る"過程で出て来るある種の「無意識」の力というか。
・強烈な意識性と強烈な無意識性。
・他の国ではまず作り出せない、"場"の力。
・ちなみに"多様性"だけだったら実はそれに次ぐのは日本なのかも知れませんが、いかんせん基本学芸会ですから、比較対象外。

・具体的にこの作品がどのように出来上がっているかというと大きく二つ。
・一つは公式にも謳われている、「全米地上波No.1ドラマ『Empire』のリー・ダニエルズが手掛ける、新たな本格派音楽ドラマ!」の部分。
・もう一つは、これは僕が言っているだけですが、それを構成している演技・演出の、どういったらいいんでしょう、アメリカン・ニューシネマ的というか「アクターズ・スタジオ」的というか、独特のリアルで内向的でザラついた感触の部分。
・この二つがどういう関係にあるかというと実はほとんど真逆で。
・前者は"ザ・ショービズ"というか、しばしばミュージカル的な、ドラマの"一部"という以上に独立したけれんみたっぷりの歌唱&ダンスシーンがばんばん放り込まれる構成といい、「白・茶・黒」というあからさまと言えばあからさまな"色"分けの女の子のキャラ設定といい。
・コマーシャリズムでない"ふり"は、全くしていない。(笑)
・それは同じ製作者によるヒット作『Empire 成功の代償』の、コッテコテのメロドラマスタイル(僕は1話でギブアップしました(笑))を見ても明らかで、基本的には二匹目のどじょうを、「青春ドラマ」という枠に移して狙った作品なんだろうと思います。
・対して『STAR』の演技・演出のスタイルはむしろ反コマーシャリズムで、細かいことは分かりませんまさか今更ニューシネマでもないでしょうが、しかし何らかそんなような志や素養を持った演出家("監督"クレジットが沢山あるのでよく分からない)が、"売れ線"作品の看板に隠れて(笑)ひっそり自由に、余りアメドラでも見たことのないタイプのアプローチを完遂している、そういう印象でした。
・恐らくは余り描かれない「黒人社会の内側を黒人の視点で描く」という、(『Empire』とも共通した)そういう意味での大枠の"リアリズム"には合致しているので、許されているのかなという感じ。
・"リー・ダニエルズ"は「監督」クレジットには入っていますがあくまでプロデューサーで、芸術的な細かいことにはタッチしない、良くも悪くも大雑把な人なのかなというのが、"2作"を並べてみての感想。(参考・"Empire"の監督陣。"STAR"と違うのだけは分かります)

・というわけで「傑作」とは言いましたが、余り統一的な意図が完璧に達成された、そういうタイプの作品ではないのではないかと。
・むしろミスマッチが変に機能した、偶然的作品というか。
・ただしその前提には、"それぞれ"の部分の突き抜けたハイクオリティ、手腕の確かさというものがあって。
・まずほとんどがオリジナルらしい、がいい。彼女たち自身が歌ってるらしい、がいい。
・ジャンルとしては要するにコマーシャルなR&Bで、本来全く僕の趣味ではないんですけど、ドラマ自体への思い入れもあって、毎度聴き惚れます。"ミュージカル"的な挿入のされ方のわざとらしさも、実際には全く気になりません。
・そしてドラマ部門の、演技の吸引力も、後述する"スター"というキャラクターの力もあって、申し分ありません。
・大人が本気で見られる青春ドラマというか。
・この二つに込められているのは基本的に別の技能だとは思うんですが・・・どうなんですかね。
・上では「偶然」と言いましたが、やはり何らか"統一的な意図"は、働いているのか。
・具体的に言うと、"プロデュース"と狭義の"演出"との間に、誰かのもう一つ別のレベルのまとめる"意図"が入っているのかなと、そういう感じもします。
・「社長orオーナー」と「監督」との間に、もう一人「GM」がいるみたいな、プロスポーツで言えば。(笑)
・分かりませんけど、何か不思議に、ミスマッチなまま妙にストレスなく共存しているんですよね。

・と、僕には見えましたが、一般視聴者にはどうだったのか。
・もしこの作品が"視聴率不振のために"12話で打ち切りになったのだとしたら、やはりそこらへんのミスマッチが、受容を難しくしたのかなと。
・特に"ショービス"方面から見ようとした人、あるいは『Empire』の姉妹編を期待した視聴者に。
・なんか違うぞと。見てると変なところをもぞもぞいじられて気持ちが悪いぞと。
・そりゃあね、水戸黄門を見ようとしてドキュメンタリータッチな演出を見せられたりしたら、そりゃ気持ちは悪いでしょうからね。(笑)
・印籠は出るけど、なんか違うぞと。(笑)
・とにかくまあ、若干混沌としつつも、それぞれの要素の力強さと、それらに"衝突"の機会を仮に偶然にでも提供する、アメドラという場の"生きている"力を、非常に感じさせる作品でした僕には。
・まだまだこれからも、驚かしてくれそうだなと。


"スター"というキャラクター

star

・彼女の特別な存在感無くして、この作品は成立しない、していなかったろうと思います。
・まあとにかく、"強烈"なキャラクターですよね。(笑)
・アメリカじゃなければ、つまり「自己主張が大正義」、基本全員が血で血を洗う自己主張をぶつけ合うことを前提として成り立っている社会でないと、まず描けないキャラだろうと思いますが。
・自己主張の強いキャラ自体は描けても、国柄によって多少の差はあれど、やはりそこには「エキセントリック」とか「破壊的」みたいなニュアンスがどうしてもつきまとうので。
・この作品でスターが醸し出しているような、「無茶苦茶なようで"王道"」「ど真ん中」を行っている感じはまず出せない。
・"ど真ん中"だからこそ、どんなにスターが強情でもエゴイスティックでも後先考えずでも、彼女の行動言動に"卑しさ"は感じられないんですよね。
・それが文化を味方につけている強さというか。無茶苦茶だけど"自然"体。
・我は通すけど、ずるはしていないというか。
・最終話でしたっけ、妹(シモーヌ)に改めて「お姉ちゃんはエゴイスティックだ!」と指摘された時の、憤然としつつでも飲み込む感じは面白かったですね。(笑)
・分かってる、認める、でも譲る気は無い。(笑)
・見事な描写、見事な演技だと思いました。
・まあ後は賢いですからね、彼女は。強情だけど、全く馬鹿ではないので。
・逆にその"馬鹿"でない彼女が損得度外視でバッと衝動的に行動する時の、そこで通す"我"は、何とも切ないというか可愛いというか。
・僕はファンです、彼女の(笑)。付き合ったらいいコですよ、多分。
・演じている女優さん(ジュード・デモレスト)も、逸材だと思います。しっかりし過ぎて、たまに妙に老けて見える時もありましたが。(笑)
・個人的好みとしては、妹の方かな。
・もう一人の"アレクサンドラ"がキャラが薄かったのが、難点と言えば難点でしたかね。声はいいと思いますけど、歌ってる姿もどうももっさりしてて、あんまり魅力は感じなかった。
・まとめていうとだから、スターの本心を隠さない"リアリティ"と、メインカルチャーにがっつり乗っかっている「王道」感とルックス含めた「華やかさ」、それがまあ、上で言ったこのドラマの"2つ"の顔を繋いでいた、横断的な存在となっていたと、あえて言えばそうです。
・基本的には単に、"スターが好きだから見てた"ということですけど。(笑)

シーズン2あるんですかねえ、無いような気がするなあ。


Posted on 2017/10/11 Wed. 21:15 [edit]

category: 2015-2019年のドラマ(アメリカ)

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今週の海外ドラマ(’17.9.30-10.6)  

10/1(日) THIS IS US 36歳、これから #1『誕生日』 (NHK)

"映画"的TVドラマの、悪い例かなと。
・演技や演出一つ一つが大げさで、無駄に間があってTVドラマならではのコンパクトさや小気味良さに欠けている。単位時間当たりの情報量が少なくて、冗長に感じる。(僕は)
・まあ単純に出来が悪いとも思いますけどね。さんざんやりつくされたタイプの表現をもったいぶってやっているだけで、仮に「映画」でも今更これが機能するとは思えないですけど、それをここまでのうのうとやれているのは「TVドラマ」という枠に対する上から目線、「映画」的であることの気取り(驕り)があるからだと思います。
・僕の言う"最近の「映画」的HBOドラマ"がこれと同類というわけでは必ずしもないですけど、でも無関係でもない。似た性格はやっぱりある。
・「テレビドラマ」というジャンル自体はこれから商業的に拡張傾向にあるのかもしれませんが、注目が集まるにつれて逆に「映画」的なものも増えて行くとも予想出来るので、そこは少し憂鬱でもあります。
・別に嫌なら見なければいいんですけど、そういうものがなまじ「話題作」になったりすると(たいてい金はかかってますから)、テレビドラマ全体の傾向に影響しそうで、それがどうも。
・...ということを書く為に今回はわざわざ取り上げたので、次回から僕は見ませんから安心して下さい(笑)。わざわざ悪口書く為にだけ取り上げたりはしません。(笑)

10/2(月) ブラインドスポット S1#17『星の導き』 (AXN)

・いいですねえ、パターソン分析官。突出していいですねえ、大好きだなあ。
・多分女優さんが上手いんですね、それがシナリオを越えた魅力をキャラに与えている、そういうことかと思います。
・もしくはライターの"得意"なタイプのキャラか。それもありそうだな。
・あ、でも一番堅物のFBI捜査官、黒人のリードも結構好き。まとめて地味で真面目なタイプが得意だとか?
・ウェラーとボスがあかんですねえ、僕は。ジェーンもあんまり。嫌いじゃないけど単調。
・まだ17話か。頑張ろう!(笑)
・ここまで来たら見ますよ最後まで。(笑)

10/3(火) ザ・ラストシップ S2#8『安全地帯』 (AXN)

"大統領"の描き方が、凄く面白かったです。
・一見ザコキャラ風で実際さして"大物"ではないわけですけど、そのザコ(笑)の内面や事情をきっちり描いて、かつきっちり観客に興味を持たせるよう誘導する手腕は見事だなと。
・そうする理由は勿論、彼がザコなりに「大統領」であるからですけど、そこらへんの「こんな奴に手間をかけるの?・・・んーー、そうか必要か」と、こちらの"揺れ"をコントロールして、最後には納得させる感じも。
・まあ「副長」がある意味視聴者代表なんでしょうね。
・とにかく「洗脳」の理由も「脱洗脳」のプロセスも、どっちも納得行きました。お見事!

10/3(火) BONES S12#4『復讐の始まり』 (FOX)

・えっと・・・今回何がありましたっけ。
・特にクオリティが落ちているわけではないと思うんですけど、どうも熱を込めて見られない、ラストシーズンです。
・やっぱり"ジェファソニアン離脱""復帰"の二大イベントで、なんか燃え尽きてる感じ。
・復帰しただけで何も新展開はないですしね。
・ブレナンの"成熟"を描きたいなら、所長にするなり何か地位の変化でも必要だったかなと。
・ブースのキャラが固定し過ぎてるのもなあ、他の人たちに比べても。
・ここらへんは、"自ら製作にかかわる"ことの弊害かもしれません。「理想の自分」でとどまってしまう。
・ま、見ますけど。

10/4(水) 運命の銃弾 S1#9『進むべき道』 (FOX)

・うわ、なんか色々ありましたね。
・司法取引にあえて好条件を提示して、強引にでも状況をフィックスしようというのは、"リリーフ"投入された立場からすれば分かるは分かります。
・でもまあ、それを出し抜いたのは気持ち良かったですけど。
・その"出し抜いた"結果としてのあの"有力者"おじさんの告白ですが、あれはあれでちょっとおじさんに有利過ぎてええ?というところもありました。
・あの警官に全部押し付けるところまで、アキノたちは了解していたのかまたは提案していたのか。
・"押し付けられた"警官がそんなに悪い人には見えなかっただけにね。アキノの"犯罪"を迷った挙句タレこまなかった描写は、結構引き込まれましたが。自殺するのかと思ったくらいでしたけど。
・挙句殺されたのは・・・暴発?それとも口封じ?
・答えは最終回で。


Posted on 2017/10/06 Fri. 15:13 [edit]

category: "今週の海外ドラマ"

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これはちょっとまた違う"北欧ドラマ" ~『ブラック・ウィドウ 黒衣の人妻たち』(2014)[フィンランド]  

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『ブラック・ウィドウ 黒衣の人妻たち』(AXNミステリー) (allcinema)

内容

フィンランドのTV局(Nelonen)史上で最高視聴率を獲得したドラマシリーズ!
ヴェーラ、キルシ、ヨハンナの仲良し主婦3人は、夫に対して不満を抱えていた。彼女たちは第2の人生を謳歌するため、共謀して夫たちを事故に見せかけて殺害する計画を立て、旅行先でボートを爆破させる、という大胆な行動を実行することに。事故後の事情聴取も想定し、用意周到に仕組んだ殺害計画。夫を事故で失った不憫な未亡人として一度は捜査線上からはずれたかに見えた彼女たちだったが…。(公式より)


感想

・全10話。
・いや、なかなか面白かったです。
・割りと"エロティック・サスペンス"風な宣伝のされ方をしていて、実際冒頭シーンはなんか女3人のこってりまったりした感じの雰囲気で、どっか南米のドラマかしらと思ったくらいでしたが。
・最終的には特にそんなことはなく、むしろ冴え冴えとした印象の方が強い、"北欧"フィンランドドラマでした。
・まあ分からないですね、言葉だけ聴いていても、どこか知らない国の言葉だと思うだけで。
・フィンランド人(フィン人)は北欧の中では唯一アジア系だという予備知識はありましたが、ドラマでも割りと黒髪の多い印象はありましたがだからといってアジア人にはやっぱり見えない。(笑)
・となると"黒髪の白人"で、"南米"という冒頭の印象になってしまうんでしょうが。
・まあ"エキゾチック"というよりは"国籍不明""民族混淆"という感じで、そういう意味では「北欧ドラマ」感は薄い。
・そもそも多分、ドラマとして、スウェーデンものとかと比べてもそんなに"北欧"売りする意図は無い感じ。"フィンランドで最高視聴率!"という触れ込みですが、基本、国内向けに作った作品かも知れませんね。
・その中でこれはひょっとしたら"海外"視聴者向けなのかしらんと思えるのは、フィンランドの数少ない文化的"特産品"(笑)、「ハノイ・ロックス」のヘヴィ・ローテーション。(笑)
・そりゃ確かにそれしか知らないけど、ほんとに今でもフィンランド人聴くのかいなという。(笑)
・ちなみに向かって左側の、一番怖そうなおばさんのお気にです。(笑)
・しかもマリブビーチナイトメアとはまたベタな。



・製作者は特にファンではないと見ました。(笑)
・ちなみに日本だったらこういうところで、YMOとかがかかるんですかねやっぱり。(笑)

・内容的には・・・どう言ったらいいのかな?
・上で言ったように、そんなに"海外"とか"普遍"とかを意識した作り方には見えません。
・でも一方で、僕のお気に入りのオーストリア『お葬式~』のように、開き直ってローカルな作りでもない。(いや、あれはあれで戦略の部分もあるんでしょうが)
・あくまで真っ当とというか、ニュートラルというか、一つの作品を一つの作品として、取り組んで掘り下げて、その中に土地柄も時代背景に自然に入って来たりもするという、そういう感じ。
・実に堂々たる作り方で、殊更"フィンランド"を売りにせずとも、米英のドラマと互角にやれそうなそういう迫力。
・逆にどこが特にユニークということもないんですけど、"自分"を掘り下げれば人はみんなユニークみたいな、そういう意味でのユニークさというか、自立した個性が感じられます。"個体"性と言った方がいいかな?
・「独自のスタイル」があるわけではないけれど、僕が批判的に取り上げた"東欧ドラマ"群のような「英米のなぞり」感は全く無いですね。
・...想像ですけど、フィンランドの(国内)ドラマ界は、他の北欧諸国や東欧諸国と比べて、より充実しているというか完結性が高いのではないかなと。
・"海外"を意識しなくても、十分に成立しているというか。
・後は・・・"アジア系"なんて話もあるように、「北欧」の中でも比較的孤立した文化を持っている、保っているとか。そういうことは、ありそう。
・とにかく予想外にしっかりしたドラマで、楽しめました。
・「安心して」というか。(笑)
・自分も"フィンランド人"になって?
・"ミステリー"としては、「事件」の解明自体は、比較的あっさりというか、淡々と進みます。
・むしろそれはそれとしての「事態」の収め方が、あちらこちらの人間関係の変化もあって、収まりそうで収まらない、どうしたら幸福の最大化が出来るんだろうというそういう「謎」、バランスのふらつきが、ドラマの進行をリードしている感じ。
・何か賞を取ったらしいですが、なるほどなかなか高度なシナリオだと思います。
・結末はちょっとあっさりしているというか、振出しに戻っちゃったなあという感じで少し拍子抜けでしたけどね。
・主人公たちが「殺人犯」であるという、途中でほぼ忘れてしまいますが(笑)動かせない前提を、特に倫理的に処理する為に、ああいう示唆的な感じになったのかなあとは思いますが。
・"幸せ"にはしづらい、でも露骨に"罰する"モードにも今更なれない、それで・・・という。
・もうちょっと、何とかして欲しかったなあ。バラすならもっと早くバラして、そこから"和解"を進める方向が良かったかな?
・ネタバレになるので、これ以上は言えませんが。

キルシが終始お馬鹿過ぎるのもちょっとね。そもそも友達にならんだろというか。(他の二人と)
・そういえば警察の"汚職"の処理も、うやむやのままだな。
もう2,3回あっても良かったんじゃないですかね、視聴率良かったのなら尚更。
・まあそこらへんの事情は分かりませんが、良いドラマだったのは間違いないです。
・そういえばなんか、合気道道場のシーンが何回かあります。割りと本格的にやっている(流行っている)感じ。ふーんという。
・"柔道"じゃないところに"本気"感というか。(笑)


Posted on 2017/10/04 Wed. 19:07 [edit]

category: その他の国のドラマ(及び合作)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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