死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

’18.1月の海外ドラマ  

(1/11)

終わりましたね『MURDER IN THE FIRST』
なんだかんだ意外と面白かったので、これならちゃちゃっと書けるかなと思ったんですが、何とシーズン2が早速あるようで。
全然そんな予感無かったですけどね。(警察側の)キャラ立ちも地味だし。(笑)
"ミニシリーズ"に近い、単発の企画かなと。
評判が良かったということですかねえ。


それはそれとして最終回のからくりは、どういうことだったんでしょう。
NSAが盗聴に協力してくれたということでしょうか。
それほどの事件かな?誰かそんなコネが?
あと盗聴(というか遠隔操作による録音)に使ったのは、誰の携帯なんでしょう。"囮"役の人は裸にされてたし。
そこらへんがちょっと分からなかったです。
急に"技術"の話になったのも少し違和感ありましたし。

2ndシーズンはどうなるんでしょうか。
力入った結果、全然別ものになっちゃったりして。(笑)
あるある。(笑)



SUITS/スーツ S5#5『許されざる男』

色々と問題行動はあるハーヴィですが、いつもながら(自分の間違いや敗北を突き付けられた後の)"引き下がり"方が男らしくていいですね。
この浮き世でそうそう"いい人"でもいられないかも知れませんが(笑)、でも"最後の一線"があるかどうかは、大きな違いですよね。
そこを手掛かりに、その人とは付き合うことが出来るというか。



(1/28)

『MURDER IN THE FIRST/第1級殺人』S2 #1 & #2

いきなり前・後編で始まったシーズン2でしたが。
かなり面白かったと思います。
地味なフォーマットに派手な事件で、どうだろうというところもありましたが、特に押し流されることも無く。
「テロ」にしろ「精神障害」にしろ、凄く"社会"性テーマ性のあるトピックを題材にはしていたんですが、それら自体についてどうというよりも、あくまで"ドラマ"を"ドラマ"として見せたいという、地に足着いた姿勢が凄く感じられました。
・・・だから逆に、「何」が言いたかったということは、特に無かったんだと思います。
答えが欲しくはなりますが。(笑)
そう考えるとシーズン1もそうですね。結構大きな事件でしたけど、"何"が言いたいのかは最後までよく分からないと言えばそうだった。

あんまり褒めてるように聞こえないかも知れませんが(笑)、結構評価高まっています、期待しています。


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Posted on 2018/01/28 Sun. 15:15 [edit]

category: 最近見た海外ドラマ

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"犯人"は誰だ? ~『新・第一容疑者』(2011)  

スカパー"プレミアム15"で数合わせ的に契約した、「シネフィルWOWOW」でやっていたドラマ。
僕的にはかなり良かったんですけど例によって(笑)世評は全然そうじゃなかったみたいで、かわいそうなので1シーズン全部は見てないけどレビュー。(笑)





『新・第一容疑者』(シネフィルWOWOW) (allcinema)

内容

英国の傑作刑事ドラマ『第一容疑者』を、舞台をアメリカにリメイク。
男社会の警察で豪腕を振るうタフな女性刑事の活躍を描く。(公式)


感想

・ああ、主演のマリア・ベロさんが、ちょうどNCISの新シーズンでメンバー入り(まだ見てない)してるのね、ならば実はタイムリーな紹介になりますね。(笑)
ジェーン・ティモニージャック・スローン
・左が『新・第一容疑者』の"ジェーン・ティモニー"、右が『NCIS ~ネイビー犯罪捜査班』(S15)の"ジャック・スローン"
・上、凄くあっさりした内容紹介ですが、ある意味妥当。
"男勝りの女性刑事の活躍する警察もの"という以上の特別な内容は、特に無いです。
・ただ"ヒーロー(ヒロイン)もの"というよりは"リアリティ"もので、そこから想像出来るように所謂群像劇であって、女性刑事が特に活躍するというよりも、女性刑事"も"活躍するという感じ。主人公は主人公ですけどね。
・更に言うと"豪腕"というよりはあくまで"男勝り"であって、つまり男社会をねじ伏せるというよりはその仲間として"溶け込"んで行くというが方が、より近いと思います。
・そこらへんはだから、ちらっとしか見たことがありませんが正に「男社会」に"挑戦"するタイプのストーリーらしいオリジナル英国版『第一容疑者』

とは、違うタイプの作品なんだろうと思います。
・まあ『NCIS』とは、逆に多分相性は良さそう。(笑)

・というわけで何というか、特に"新味"は無さそうな作品ではあるんですが。
・ただその代わり、クオリティは凄い、"職人芸"の極みというか。
・というと『リゾーリ&アイルズ』的な王道娯楽作品をイメージするかも知れませんが、もっと工芸的ですね。より本格的に"リアル"というか。
・『LAW & ORDER』も更に飛び越えて、オリジナル"リアリティ"警察ドラマ、スティーブン・ボチコ(参考)の『ヒルストリート・ブルース』('81)、『NYPDブルー』('93)あたりを直接思い出させるような、"本格"感。
・ただそれを「芸術」でもあえての「ノスタルジー」でもなく、より気楽にというか中立的にというか、"芸達者たちのセッション"みたいな感じでさらっと単品で仕上げている感じが、特徴というか趣味がいいというか。
・実際クレジットを見ると、13話しかないのに監督が8人もいて、その中には『シカゴ・ホープ』ピーター・バーグ『ER』ローラ・イネスといった見知った名前もちらほらしています。
マリア・ベロさんも『ER』出身ですし、何かここら辺はほんと同窓会的というか、気の合った仲間で商売っ気抜きで作ったみたいな感じの雰囲気。
・それでどういうものが出来上がったかというと・・・
・一見するとほんとに往年のボチコ作品的な、ただし特に時代的な("革命"の)切迫感が無い分リラックスした作品という感じですが。
・更に見ていて面白いなと思ったのは、そういう"リアリズム"系の作品が、概して俳優の演技から距離を取って演出の"気配"を消す傾向があるのに対して。
・この作品は前提として俳優の"自然体"の演技を主体としながらも、それに寄り添うように、ある意味積極的に呼吸を合わせて、その演技を引き出すように準備するように、演出の方も"気配"を現すみたいなところがあるところ。
・そういう意味では、"ボチコ"云々というより、上でちらっと言った「セッション感」の方が、形容としては相応しいのかも知れません。
演技と演出の。
・それが可能なのは、多分ボチコドラマのような共通の記憶があって、それを土台に出来るからではないかとは思いますけどね。
・いや、ほんと、なんかリズム感が素晴らしいんですよ。
・"自然体"の演技というのは、往々にしてドラマ的なスムーズさというか端的な快楽からは、逸脱することが多いわけですけど。
・"ドラマ"じゃない"ドラマ"なので。
・でもこの作品の場合はそれを俳優に委ね過ぎない、頼り過ぎない、演出も積極的に関わることで、"自然体なのに調子もいい"という、不思議なバランスを実現している。
・凄く見易い聴き易い。
・"聴き易い"というのは、セリフの発声一つ一つが、スパッとハマるということですけどね。
・その瞬間に凄く、演出の貢献を感じたりするわけですが。
・これら全てを「目指した」のかどうかは、微妙な感じがするんですけど。
・双方"勝手知ったる"中で、自然と出て来たスムーズな協力関係という感じ。
・いやほんと、何か「達人の技」というか良く出来た音楽みたいな感じの作品です。
・めっちゃ楽しかった。(笑)

・...そうそうボチコと言えば、ちょうど今やっているボチコ製作の『MURDER IN THE FIRST/第1級殺人』が、似てる言えば少し似てますかね。
・主役の女刑事さんの、"強い"感含めて。
・それにしても、未だにボチコの日本語Wikiが無いって、どういうことなんだろうなという。作ろうかなという。

・で、表題ですが。
・こんな芸達者の楽しい作品が、1stで打ち切られる低視聴率にあえぐとはどういうことやねん、悪いのは作る方なのか見る方なのかみたいな、そういう意味で「犯人」とか書いたんですけど。
・どうも何というか、ハナからあんまり"ヒット"とか期待しないで、作りたいから作ったみたいな作品に、こうして書いてて思えて来たので、まあもういいかなと。(笑)
・とりあえずうっかりして序盤を見逃したので、今のところ予定は無いみたいだけどまた放送してねシネフィルWOWOWさんと、それだけお願いして終わりにしたいと思います。(笑)
・Huluとか絶対流れないよなあ、こんな地味なの。


(参考)

記事リンクを復活してみることにしました。今回はなるべく簡略に。

新・第一容疑者 (私の趣味の部屋 さん)
「新・第一容疑者」 (独断映画評あらため北米が好き さん)
新・第一容疑者 #1「幼い目撃者」 (ささくれた日々 さん)

最後の記事の「知った顔(俳優)ばかり」というのは、言われてみれば確かに。(笑)
それも含めて"同窓会"とも言えるし、ハナからありあわせの材料で作ったB級作品だったとも、言えるは言えると思います。(笑)


Posted on 2018/01/26 Fri. 18:22 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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スタッフ自身が"ブラインド"? ~『ブラインドスポット』(2015)  

『MURDER IN THE FIRST/第1級殺人』のシーズン2、やたら面白そうな始まりでした。
ひょっとしてやっぱり傑作なんですかねこのシリーズ、今更ですが。(笑)

よく考えるとブログの紹介文にある「ドラマセット」内の作品をしばらくやってなかったので、思い出したように。
あんまり面白くなかったのでスルーしようかなとも思ってたんですが、一応は1シーズン最後まで見ました。




『ブラインドスポット』(AXN) (Wiki)

内容

NYのタイムズスクエアで発見された持ち主不明のバッグ。中から出てきたのは、全身をタトゥーで覆われた全裸の女性。しかも彼女は記憶を失っていた。
タトゥーの一つにFBI特別捜査官カート・ウェラーの名前が彫られていたことから、ウェラー率いるチームが事件を担当することに。そして個々のタトゥーが、これから起きる凶悪犯罪を解く暗号であることに気付いた時、事件は驚愕の展開を見せる! (公式)


感想

・衆人環視の公道上に放置されたバックから出て来るのが、何と生身の人間であるという衝撃性・意外性、そしてそれが全身タトゥーに覆われた全裸の美女であるという、キャッチーさ、
・オープニングは、多少のあざとさは感じられつつも、誠にワクワクさせるものでした。
・続くタトゥーの読み解き、それが予言する事件の意味と関連性の謎も、知的な期待感は十分でした。
・でもが悪かった、"続"かなかった。

・一言で言えば、地味なんですよね。
・人物も地味、展開も地味、これだけの大ネタを初めに持って来ておいて、作り方は"良心的な佳作"みたいなそんなショボショボ感。
・別に良心的は良心的でいいんですけど、出しどころがあるだろうという、"良心"の。
・ケレンで始めたならばケレンで行け、少なくともカマして期待させた責任は取れ。
・必要なのはそれこそ『ブラックリスト』のようなスピード感ハッタリで、日常だの個人的苦悩だのは、あくまで間間に挟む程度にとどめるべき。
・キャラとしては好きでしたけどパターソンの彼氏とか、何であんなにフィーチャーしなければならないのか。
・結局別に事件に関係があるわけでもないらしい、局お抱えのカウンセラーとか、登場させる意味自体分からない。
・挙句シーズン1丸々使って、ほとんど謎解きは進まないし。なんか陰謀の仲間内で揉めてるだけで。(笑)
・一つ一つはそんなに悪くないんだけど、全体のバランスが凄く悪いというか散漫というか、そういう作品だったと思います。
・日本のアニメだったら、"シリーズ構成"出て来い!という感じでしょうか。(笑)

・何でこうなったかは多分はっきりしていて、要は"企画"と"スタッフ"が合ってないんだと思います。
・"痛快サスペンスで一発当てる"のではなくて、"リアリティ刑事ドラマで刑事たちの日常や苦悩を描きたい"というタイプのスタッフを、起用してしまったんだろうという、そういう感じです。
・実は最初からそういう"気配"はあって、それは何かというと正に掴みの第一話での、ジェーンの"裸"の見せ方。
・別に乳首見せろとは言いませんけど(笑)、いかにも品が良いというか慎ましいというか、実際のところ裸なのかどうかも少し分かり難いところがあって、(見せ方に)色気無えなあ商売っ気無えなあとは、思ってたんですよね。(笑)
・そこはバーンと行くところだろう。
・嫌いなんでしょうね、バーン!が。(笑)
・でもこのドラマは、バーン!のドラマでしょう。そうすべきだったというか。
・ひょっとすると決して肉感的とも一般受けするとも思えない主演女優の選択
ブラインドスポット・ジェーン

の時点で、そういう変な"良心"(笑)が働いていたのかも知れない。
・いや、この人自身は割りと好きで、だから曲がりなりにも最後まで見たんだと思いますが。
・でもほんと「女」を感じなくてね。ドラマ内で。
・だからウェラーや"記憶喪失前"の彼氏との恋愛沙汰も、なんか妹か友達のそれを見ているようでどうも居たたまれなかったです。(笑)

・好きなキャラは放送中何度も言ったように、分析官パターソン
パターソン
・こちらも別に"色気たっぷり"というわけではないですけど、頭の良さと内気だけど変に熱い性格が、チャーミングでした。
・好きなシーンは・・・あれかな。
・初めて捜査に同行したジェーンが暴漢に襲われて、記憶の無いまま体が反応するままに戦って、実は格闘技の達人だと分かって周囲も本人もびっくり!というシーン。
・あの"種明かし"は、ワクワク感ありました。でもあれがピークだったかも。(笑)
・段々ジェーンの"人間性"ばかりがフィーチャーされるようになって・・・
要らね。いっそアンドロイドで良かった。まずハッタリ、その後で「実は・・・」でしょう。
・そこらへん、『ブラックリスト』はほんとに良く出来ている。

・せめてシーズン1で一応ジェーンたちの「計画」は明らかになって、その上で「更なる謎」ならばシーズン2にも興味が持てるかもしれないですけどね。
・勿論その「計画」そのものが魅力的である前提ですが。
・ただうやむやで終わられても、腹が立つばかりで。
・例えば僕が脚本家なら、もう中盤でそこまでは進めてしまいますね。それくらいの構成が、最初に煽った視聴者の期待への、礼儀だと思います。
・ちょっと自分たちの好みを優先し過ぎかなと、ガツガツ盛り上げにかかるような下品なことをしたくないのは、分かりますが。
・でも企画が企画だから。
・というわけで、シーズン2はやっても見ません。


Posted on 2018/01/22 Mon. 20:54 [edit]

category: 2015-2019年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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映画版『ファーゴ』(1996) & ドラマ版『FARGO/ファーゴ』(2014)  

映画版も見てみたのでまとめて。
読み手としては、ドラマ版(のみ)を見た人を主に想定しています。



『ファーゴ』(映画.com) (Wiki)

内容

コーエン兄弟が贈る、ブラックユーモアをちりばめた異色のクライム・サスペンス。
厚い雪に覆われるミネソタ州ファーゴ。多額の借金を抱える自動車ディーラーのジェリーは、妻ジーンを偽装誘拐して彼女の裕福な父親から身代金をだまし取ろうと企てる。ところが誘拐を請け負った2人の男が警官と目撃者を射殺してしまい、事件は思わぬ方向へ発展していく……。


感想

・ストーリー的には、ドラマ版シーズン1から"殺し屋マルヴォ"の部分をごっそり抜いたくらいの内容。
・ただドラマ版の中心人物で印象的な"妊婦の女警察署長"も、マルヴォに殺しを依頼する(形になった)"嫁に頭の上がらない気弱な営業マン"も、名前等細部は違いますが役柄としてはちゃんと出て来るので。
・うっかりこれをこのままドラマ化したのがシーズン1かなと思うくらい、違和感は無いです。
・ドラマでは"ファーゴ"は「謎の犯罪組織の符牒」みたいな出方をしていましたが、映画では特に。
・上の"紹介文"を読んで、町の名前だったっけ、そうだったっけか?みたいな感じ。(笑)
・ドラマの方はとにかく"マルヴォ"の印象が強烈で、やたらめったらかつ簡単に人が死ぬ、一種の"バイオレンス"作品みたいな風情もありましたが。
・映画版は"気弱な営業マン"の方が中心で、彼のやるせない日常とそこでも主導権を取れない気弱で(笑)粗忽な犯罪計画の、あれよあれよの成り行きの"結果"、気が付くと人が沢山死んでいるという感じ。
・マルヴォの「意志」が無い分、より"成り行き"感が強いというか。
・ただ全体として表現されていることは、特に違いが無い感じで。
・人生は基本ク〇だということと、同じことですがこの世で起きること(例えば殺人)は、何か理由があって起きるのではなくてただ起きるのだという、一種の無常観。
・ドラマ版ではマルヴォの殺しの一つ一つの動機や葛藤の"薄さ"という形で、それが表現されていたんですが。
・映画版では言ったようにより成り行き感が強く、かつ一つ一つの"成り行き"は結構不可抗力的で犯人に同情しないでもない感じで、結果殺してしまう人殺されてしまう人、双方に"哀れみ"をより感じられる構造になっています。
・一応最後に女署長が、逮捕した犯人に向かって「そんな簡単に人を殺しちゃって。人生はもっと価値のあるものよ」的な説教をかます場面はあるんですが、どこまで本気なんだかという感じ。
・女署長の「生活感」自体は、確かに一つの"良識"として、機能していないことはないんですけどね。

・長さ的には100分弱で、ドラマ版を先に見てしまうと割りとあっさり終わるんだなという印象。
・それもあって全体が一編の詩というか短歌というか(笑)、"もののあはれ"的なそういう風情でまとめられている映画。



続いてドラマ版。主にシーズン1と2。
3も途中まで見ましたが、なんか飽きちゃって離脱。




『FARGO/ファーゴ』(スターチャンネル) (Wiki)

内容

コーエン兄弟がアカデミー脚本賞を受賞した映画「ファーゴ」(1996年)がベースのクライムドラマ。
コーエン兄弟自身が製作総指揮として加わり、脚本ノア・ホーリーが映画で絶大な人気を得たアメリカ極寒の地の“ミネソタ・ナイス”と呼ばれる独特な田舎の純朴さとダークなユーモアをそのまま生かし、キャラクターとストーリーは本作のため新たに書き下ろした海外ドラマ。(公式)


感想

・そうなんだろうなというのはドラマ版を見ながら感じてはいましたが、実際に映画版を見てみると、改めてその世界観の完璧な"移植"ぶりに驚きます。
・クレジットを見る限り、製作総指揮・脚本のノア・ホーリーは、映画版の方には無関係らしんですけどね。
・ある程度客観化が可能な「ストーリー」ではなくて、言ってみれば監督の個人的生理そのものである「世界観」や「演出」自体が主役の元映画を、よくもここまで"再現"して見せたものだという。
・一方でストーリーの変奏の仕方も絶妙で、上で言ったように映画とシーズン1でストーリーが違うのを、一瞬忘れてしまったくらい、この世界観で"ありそうな"ストーリーになっている。
・ほんとに何というか、映画『ファーゴ』及び監督ジョエル・コーエンと、同じ"ソース"にアクセスしているような感じで、超能力者か何かですかという。
・結構本気で"ノア・ホーリー、ジョエル・コーエンの変名説"も考えてしまったんですが、Wikiを見る限り他にも立派な仕事をしている実在の人物らしいので、ぐぬぬという。(笑)
・でもまだ疑いが、完全に消えたわけではありません。(笑)
・映画版ドラマ版双方の冒頭で語られる「これは実話である云々」も、実際フェイクのようですしね。
・まさかそこも含めて騙し・・・(ドツボ)
・ちなみに直接演出を担当しているのは、製作総指揮にも名を連ねているアダム・バーンスタインを筆頭とする複数の監督ですが。
・アダム・バーンスタインの過去作を見てもシーズントータルを監督するようなタイプではないようなので、やはりメインとなっているのは実作上も、ノア・ホーリーの影響力の方なんだろうと思います。

・作品の内容としてはだから、基本的には映画版そのままと考えていいんだと思います。
・ただシュールで残酷な事件(と無能な警察)の中で、一人だけ正気を保っている女署長(最初副署長)モリー
モリー

が凄く魅力的なので。
・映画版の方ではやや"付け足し"的に感じられた「無常の世界の中で日常を保ち続けること」価値みたいなものが、より強調されている感じにはなっていますかね。
パパとの関係
モリー父

も、なんかいいですし。
・...まあ単純に、"尺"の問題という、可能性もありますけどね。
・映画では描き切れなかったモリーの「日常」を、連続ドラマという形態の中でならよりじっくり描けたという。
・それにしてもモリーと、それから事件の捜査を通して結ばれるガスとの控え目な"恋愛"の描写は魅力的でした。
・ひょっとしたらここらへんが、(ジョエル・コーエンには無い)ノア・ホーリーの"個性"なのかも知れませんね。


・とまあ、"比較論"としては、こんな感じになるかと思いますが。
・そもそも何が面白いのか、なぜ評価されたのかということになると・・・
「演出」、としか言いようがないところがあって困るんですが。演出力というか。
・シュールな世界に観客をがっちり引き込んで、しかし決して"入り込ませ"ない、一定の距離感・冷静さを保たせ続ける完璧なコントロール
・でありながら飽きさせない、"サスペンス""アクション"としてグイグイ引っ張る部分もしっかりあって、何か本当に、見てて「いいようにやられている」感じが愉快でした。(笑)
・これは確かに、尋常の腕ではない。
・一方で個人的に評価したいのは。
・このように"高級"感のある、映画を基にした"映画"的な演出であっても。
・しかし単に映画的演出の引き写しや、テレビドラマを"下"に見ての"映画"感の塗りたくりにはなっていないというところ。
・テレビドラマのコンパクト感や"連続"もののリズム感もしっかり生きている、(「映画」から)自立した作品になっているところ。
近年のHBOドラマ(('12)『GIRLS/ガールズ』以降)などとは違って
・...最近こればっかり言っててすいません。(笑)
・まあ多分これは、「映画」か「テレビ」かというような大層な問題ではなくて、フォーマットに合わせたより有効な作品作りという、クリエーターとしての基本的な心掛けが踏まえられているかいないかという、それだけの問題だと思うんですけどね。
・ファーゴが偉いというよりも、HBO作品が狂ってるというか思い上がってるというか。
・ドラマ界を盛り上げているようで壊しているというか。
・コーエン兄弟だってスピルバーグだってやっている配慮を、なぜ君たちはやらないでいいと思えるのかという。
・ほんとに。一時の流行であることを望みますが。好きな製作局だっただけに悲しいです。

・以上、専らシーズン1についての感想になってしまいましたが、シーズン2も基本的に同じです。いい意味で。
・ただ"同じ"なのでシーズン3では、いい加減少し飽きてしまったと、そういう話。(笑)
・気分が変わったら、また続きを見るかも知れません。(笑)


Posted on 2018/01/17 Wed. 20:03 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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