死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

『ロイヤル・ペインズ』(2009)  





『ロイヤルペインズ 〜救命医ハンク〜』(TV東京)
『ロイヤル・ペインズ ~セレブ専門救命医』(FOXスポーツ&エンターテイメント)

内容

ニューヨークの大病院で将来を約束された指折りのER医師として働いていた主人公ハンク。ある日、緊急手術で青年の命を救った際に、看病を任されていた病院の理事長が亡くなってしまい、彼の人生は一変。ハンクは病院をクビになり医師会からも追放され、自堕落な生活の末に婚約者も失ってしまう。
そんな中、ハンクの弟で会計士のエヴァンが、彼をニューヨーク郊外の超高級住宅街ハンプトンズで開かれるパーティーに連れ出す。そこで急患を助けたハンクは、屋敷のオーナーである大富豪ボリスの目に留まり、セレブ御用達のプライベート医師“コンシェルジュ・ドクター”として、仕事をオファーされる。
翌日、ハンクは電話1本で急患セレブの元へ駆けつける有名医師と化し、ハンプトンズの上流社会で特有のカルチャーに巻き込まれることに。そして、エヴァンと共に“ハンク・メド”(ハンク救命室)を立ち上げ、セレブ社会でワガママ患者(=顧客)の往診に当たる慌ただしい毎日が始まる!(FOX公式より)


感想
・WOWOWを始め色んな局で放送されて色んな副題がついていますが(Wiki)、僕は上で書いたように前半を地上波で、後半をFOXで見たパターン。
・ただどうも"テレ東の昼"じゃなくて、"TBSの午前中"に見た記憶があるんだけどなあ、どこにも書いてない。
・"BS-TBS"ではやっていたらしいんですけどね。
・アメリカではシーズン8で終了。日本ではWOWOWで7まで、FOXで6まで放送済み。いつかは見られそうですがいつ最後まで見られるのかは分からない感じなので、もう書いてしまいます。

・一言で言うと、浅いような深いような変なドラマでした。
“コンシェルジュ・ドクター”というコンセプトは目新しかったし興味深かったですし、その意味ではれっきとした「医療ドラマ」ではある。
・ただ全体としてはとても軽量級というか軽薄・淡白な印象の作品でもあって、allcinemaだと"コメディ"という分類になっています。(笑)
・その"コメディ"要素をほとんど一手に引き受けているのは、主人公ハンクの弟"エヴァン"
ロイヤル・ペインズエヴァン
ですが、これがどうにも僕には好感・感情移入し難いキャラで。
・"トリックスター"ならではの逆説的な深みとか哀しみみたいなものを、ドラマ的には出そうとしていなくは無かったんでしょうが。
・結局はただのお調子者で、実(じつ)も芯も無い人物にしか感じられなくて、彼の虫の良い試みや金儲けが失敗すると、純粋にざまあみろと思えてしまうそういうキャラでした。(笑)
・逆に上手く立ち回って"同情"を引くことに成功していたりすると、不愉快で。(笑)
・要は小物の詐欺師の手際でしかないというか。
・一方でではそれと対照される、明らかに"二人一組"の片割れの彼の真面目な兄、主人公ハンクの方に思い入れ出来たかというと、それも無くて。
・こちらもまあ、"真面目"という以外に特に性格的な奥行きは感じられないキャラで、「医者」としての職能が無ければ、その職業的適性で正当化されなければ、およそ存在価値が感じられないというか、余り積極的に付き合いたい気にはならない人物で。
・逆に彼の"真面目さ"が極端に鼻につく時にだけ、エヴァンの"不真面目"に若干の応援の気持ちを送りたくなることもあるという、非常に低レベルの争い、人気争奪戦。(笑)
・安倍自民と野党かよという。(時事ネタ笑)
・結局だから、見え見えの「コントラスト」と「狂言回し」という以外に、余り価値や機能性を見出せない"主人公"たちで、その点である程度以上このドラマに、のめり込むことは無かった出来なかったです。

・一方ででもその割に、脇には結構魅力的なキャラが揃っていたと思います。
・ハンクメドの常任医療助手、インド系の"ディヴィヤ"("リディア"かと思ってた(笑))
ロイヤル・ペインズディヴィヤ
は真面目で潔癖なタイプではあるんですが、エヴァンへの突っ込み駄目だしの切れ味面白味はハンクの数倍で(笑)、こちらは十分に楽しめました。
・もう一人は何と言っても、ハンクメド立ち上げのきっかけにもなった重要人物、裏社会の大物ボリス
ロイヤル・ペインズボリス

、ロシア系かと思ったらドイツらしいんですけど、これもなかなか興味深い人物でした。
・ある種の"ファミリービジネス"を否応なく受け継ぎつつも、本人それほど積極的に"裏"ではないようなんですけど、ただ彼の"巻き込まれる"「裏」社会の人間関係や風景が妙にリアルで迫力があって。
ロベルト・バッジョ
...こっちはイタリア・サッカー界の"大物"ロベルト・バッジョ。ちょっと似てますよね。(笑)
・話戻してとにかくそういうのを見てると"主人公"二人のやや薄っぺらな描写は、意図的計画的なものなんだろうなということは、想像出来ます。
・厚く描こうとすれば描けるけれど、描かない。ドラマの"経済"の都合で。
・ただちょっと、やり過ぎたかなあと思います。抑制し過ぎたというか。
・毎回主に"患者"として登場するセレブたちもそれぞれ癖のある面白い人物揃いで、その誰を主人公にしてももっと面白くなった気がするんですけど(笑)、ハンクとエヴァンはあかんかったです。(笑)
・狙いだというのは分かるんですけどね、繰り返しになりますが。
・ある種触媒、"空虚な中心"としての主人公たちの周りに、色々と渦を巻かせようという。
・ただなあ、やっぱり主人公は主人公だからなあ。
「群像劇」とかならともかく、そういうわけでもないですし。

・ただ一つ、見落としというか"欠落"している要素として考えられるのは、上のDVDのジャケ写の撮り方などを見ても分かるように。
・アメリカ人的には、"ハンク"というのは「セクシー」な男性像、キャラクターなんですよね。
・そこが僕には全くピンと来ないので、そこから派生するものその"セクシー"さで許されるはずのハンクの退屈さが、許せなくなっている、そういう一面はあるかと。
・あんな男がいいんですか?(笑)。そりゃ娘の婿には安心かも知れないですけど。
・加えて言うならば、多分「空虚な主人公」だけだったら、そこまで気にならなかったんだろうと思います。
・ままありますからね、そういうのは。"主人公"というのは特別な存在で、必ずしも"能"で評価されるわけではない、脇とは違って。汎用の受け役を要求される傾向は確かにある。
・ただ問題は、そこに弟も出して来たこと、あからさまなカップリングで。
・それによって"性格"が二重に形式化されて、主人公としての精彩、主導力を必要以上に減じてしまった、そういう面はあるかなと。
"透明な主人公""二人一組の性格"も、テクニックとしては普通にあるわけなんですけど、それを「二重」に使ってしまったのが少しやり過ぎだったかなと。
・...まあ「透明」になってしまったのは結果論な気もするので、そういう意味では「二人一組」の人工性の方が、本源かなと思いますが。
・素朴な疑問ですけど、書いて(作って)いる人はエヴァンが好きなんですかね。好きじゃないエヴァンを悪平等的に"救って"しまったことで、性格描写が空転してしまったのかなとか、少し思いますが。

・まとめて非常にテクニカルな作品だと思います。職人的というか。
・あらゆるタイプの人あらゆる出来事を、そのどれにも過剰に肩入れせずに平等に描き、しかし「客観」の堅苦しさは感じさせずにあくまで軽い口当たりでさらっと提供する。
・さらっとし過ぎて若干流れて行ってしまうところもありましたが(笑)、しかし本来的には「コンシェルジュ医療」の世界を描くというしっかりした目的のある作品なんだろうと思います。
・そう思うのは上で言った"裏社会"に限らず「セレブ」の世界の描き方に非常に精彩があって、単なる"取材"とも勿論"ゴシップ"とも違う、「内部」的な視線が感じられるからですね。
・彼らなりの「日常」や「普通」を、"生きている"セレブたちの姿が見えるというか。
・相当深く、この素材に食い込んでいる人が描いている感じ。
・でも出来上がっているのは、非常に純度の高い「娯楽」作品、職人的な。それをよしとするかどうかで、好き嫌いが分かれるかなという。
・いい作品だと思うんですけどね、あんまり印象は強くないかな。(笑)


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Posted on 2017/08/30 Wed. 20:55 [edit]

category: 1900年代-2009年のドラマ(アメリカ)

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