死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

"東欧ドラマ"はあり得るのか ~『ラビリンス』(2015)[チェコ]  

labyrinth


『ラビリンス』(AXNミステリー) (allcinema)

内容

チェコとスロバキアの刑事がタッグを組んで、歴史に彩られた謎多き事件を解決していく!
謎多きオランダの天才画家ヒエロニムス・ボスの作品【最後の審判】からインスパイアーされ、2015年にチェコで制作。オープニングでは【最後の審判】がモチーフとして使われている。(公式より)


感想

・チェコ側の上司のおじさんが味がありました。(笑)
・特に無能な人でも嫌われている人でもないようなんですが、警察の管理側との折衝にストレスを溜めて、しばしば爆発するんですが部下の刑事たちにはしらーっという感じで無視されていて、少しかわいそうでした。(笑)
「"上司"というのは馬鹿ばっかりなのか!」という極めつけのぼやきの後に、部下たちの視線に気が付いて「(え?俺も?)」みたいな顔をするところは最高でした。
・いやいやそんなに悪い上司じゃないから、おじさん、安心して。(笑)
・そこくらいですかねえ、面白かったのは。
・後は東欧女性たちの緊張感のある美しさ。
・結構入り組んだ事件で確かに『ラビリンス』(迷宮)ではありましたが、だからどうしたというか含めてよくあるパターンというか。
・チェコとスロバキアの「合同捜査」も、特にいう程のものでもなかったですし。
・つまらなくはないですけどごくごく平均的な作品という印象。
・序盤の"串刺し"死体とかは、結構ムードがあったというかエキゾチックで期待感は掻き立てられたんですが。
・結局はよくある刑事ドラマの筋立てを、チェコを舞台に作ってみただけという、そういう感じ。

・というわけで表題の"東欧"ドラマ。
「アメリカ」ドラマと「イギリス」ドラマは、勿論押しも押されぬ独自ジャンルとして確立していますし、「フランス」ドラマもそんなに盛んな印象は無いですが、それなりに歴史はあるし"フランス語"という絶対の個性もある。
・一見中途半端なようですが「カナダ」ドラマが極めて優秀かつ独自性もあるということは、海外ドラマをよく見ている人は知っていると思いますし、最近では「北欧」ドラマが、中身というより風土を活かした演出の個性で、認知されることに成功しています。
・ここからこぼれ落ちているような形になっているのが「ドイツ」ドラマで、歴史自体はそれなりにあるようなんですが、中身がイギリスの真似だったりアメリカに寄せていたり、なぜか時々フランスものを連想させたりと、ふらふらと定まらない印象。
・逆にそういう西欧を見たものではなくて中・東欧の方のバックグラウンドに目を向けた、内省的で暗い作品の方が、メジャー感は無いですが見られる作品はあるかなと。
・恐らく"東欧"ドラマというものがあるとすれば、そこらへんにくっつく形になるだろうと思います。
・1989年のポーランド作品『デカローグ』


などは、歴史的には孤立した印象ですが、そういう方向性での、非常に優れた作品でした。
・ただそこから時代を経て、最近見られるようになった(中&)"東欧ドラマ"、具体的にはスイスの『納棺師の捜査ファイル』やこのチェコの『ラビリンス』などを見ると、まあなんというかだいぶ汚染されているというか"西欧"化しているというか(笑)、余り独自性が期待される感じではないですね。
・ウクライナの『スニファー』も、俳優の生理的存在感には独特のものがありましたが、ドラマとしてはまあ西欧をなぞっている感じが強い。
・唯一オーストリアの『お葬式から事件は始まる』には、絶対アメリカやイギリスからは出て来ないだろうなこんなのという良い意味でのローカルさがあって楽しかったですが、多分あれは作っている人の個人的な偏屈に(笑)、多くを負っている作品なのではないかと。
・というわけで今のところは、余り英米寡占の海外ドラマ界に、大した新味を加える期待感は薄い、中・東欧ドラマではあります。
"スペインドラマ"もそういう意味ではてんで期待外れでしたし、まあ何というか、「グローバリズムは強し」という、印象です。(笑)

・このドラマ自体はどうなんですかねえ、"輸出"を前提とした、外向けの作品なんでしょうか。
・北欧ドラマあたりから、最近は各国その傾向はどんどん強くなっている感じですが。
「チェコとスロバキアの合同捜査」というのは、お国柄的にはある種"切り札"的設定で、逆にいつもいつも使うわけにはいかないでしょうから、まあそうなんだろうなと思いますが。
・それがあの程度の規模で更に言えばその理由でもあるかも知れませんが、これが"合作"ドラマではないのは、まだ両国の関係がそこまでスムーズではない、そういう表れなのかなとか。
・チェコとスロバキアは民族的にはそれなりに違うらしいんですけど、正直このドラマを見ていてもそこらへんは全然分かりませんね。(笑)


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Posted on 2017/09/12 Tue. 12:48 [edit]

category: その他の国のドラマ(及び合作)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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コメント

おはようございます

ラビリンス、主演二人の顔が好みで、ほぼそこに集中して見ていました〜。
北欧ドラマの魅力って、どんよりとした空と荒涼とした大地?陰湿さと悲壮感のある犯罪ドラマが好きなので、あの空気感は肌に合うんです。
アメリカドラマとヨーロッパドラマの一番の違いって、俳優の自然体でしょうか。作られてない感じ、ヘアメイクやドーランを感じない作られ方が好きです。

URL | びー #-
2017/09/17 08:47 | edit

北欧ドラマは何というか、そういう風土を改めて意識して、ある意味あざとく(笑)売り込んで成功したジャンルだと思います。誰か頭のいい奴が後ろにいるというか。そういう意味では、唯我独尊のイギリスものは、"自然体"ですね。
たまにアメリカを意識した構造のかっちりした作品をイギリスが作る時もあるんですが、そこから"漏れる"ように(笑)結局俳優の演技は"自然体"の方に流れてしまうんで、血は争えないなという感じです。(笑)
世界的にはむしろアメリカの作り込み方の方が例外的には見えるんですが、それでも"アメリカ"はアメリカなので支配的でもあると、これは映画でも同じ事情でしょうね。

URL | アト #/HoiMy2E
2017/09/18 07:57 | edit

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