死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

"オルタナティブ・ドラマ"はあったのか?  


ギズモード・ジャパンが作った"FUZE"というサイトで組まれた、ロックを中心としたアメリカ及びイギリスの1990年代の所謂"オルタナティブ"カルチャーの特集で、いくつかTVドラマの名前も挙がっていたのでそこらへんについて少し考えてみたいと思います。

具体的にはこの3本のシリーズ記事。

 「オルタナの生誕」は何を終わらせたのか? 1990-1992
 オルタナティブは幻想だったのか? 1993-1995
 オルタナの終焉で見えたモノ:1996〜1999

全て沢田太陽というライターによる文章で、そういう意味では一人の人の意見でしかないと言えばそうなので、あくまで参考程度ではありますが。ただかなり網羅的な内容ではあるようですし、僕自身特にここらへんについて特に見解を持っているわけでもないので、大いに興味深く読ませてはいただきました。

で。
まず、とにかく羅列してみます(笑)、そこで挙げられている実例を。
具体的には音楽・映画・TVドラマの3ジャンル。
ていうかまあ、それをやってみたいというのが、一番の目的かも。(笑)

1990年

音楽
ア・トライブ・コールド・クエスト『People’s Instinctive Travels And The Paths Of Rhythm』
アイス・キューブ『AmeriKKKa”s Most Wanted』
ソニック・ユース『Goo』
フェイス・ノー・モア「Epic」(シングル)
ブラー『Leisure』
映画
『シザーハンズ』
TVドラマ
『ツイン・ピークス』


1991年

音楽
ダイナソーJr.『グリーン・マインド』
The KLF『The KLF』
808ステイト『Ex:el』
R.E.M.『Out Of Time』
フリッパーズ・ギター『DOCTOR HEAD'S WORLD TOWER -ヘッド博士の世界塔-』
EMF「Unbelievable」(シングル)
メタリカ『メタリカ』
パール・ジャム『Ten』
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ『Blood Sugar Sex Magik』
ニルヴァーナ『Never mind』
プライマル・スクリーム『スクリーマデリカ』
マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン『Loveless』
映画
『ボーイズ'ン・ザ・フッド』


1992年

音楽
テンプル・オブ・ザ・ドッグ『テンプル・オブ・ザ・ドッグ』
レディオヘッド「Creep」(シングル)
ハッピー・マンデーズ『Yes Please!』
ナイン・インチ・ネールズ『Broken』
映画
『ジュース』
『レザボワ・ドッグス』
『シングルス』
『マルコムX』
TVドラマ
『ビバリーヒルズ高校白書』シーズン2最終回




1993年

音楽
ドクター・ドレー『The Chronic』
レニー・クラヴィッツ『Are You Gonna Go My Way』
スエード『Suede』
PJハーヴィー『Rid Of Me』
ブラー『Modern Life Is Rubbish』
ジャミロクワイ『Emergency On Planet Earth』
ビヨーク『Debut』
ニルヴァーナ『In Utero』
パール・ジャム『Vs.』
映画
『妹の恋人』
『トゥルー・ロマンス』
『バッド・チューニング』
『ギルバート・グレープ』
TVドラマ
『ビーヴィス&バットヘッド』(アニメ)


1994年

音楽
グリーン・デイ『Dookie』
サウンドガーデン『Superunknown』
ナイン・インチ・ネールズ『The Downward Spiral』
NAS『Illmatic』
ジェフ・バックリー『Grace』
ブラー『Parklife』
ベック「Loser」(シングル)
ウィーザー『Weezer(ブルー・アルバム)』
ビースティ・ボーイズ『Ill Communication』
オアシス『Definitely Maybe』
ノトーリアスB.I.G.『Ready To Die』
パール・ジャム『バイタロジー(生命学)』
映画
『リアリティ・バイツ』
『パルプ・フィクション』
『Ed Wood』
『エースにおまかせ』『MASK』『ジム・キャリーはMRダマー』
TVドラマ
『My So-Called Life』(アンジェラ15歳の青春)
『フレンズ』


1995年

音楽
ザ・カーディガンズ『Life』
レディオヘッド『The Bends』
2パック『Me Against The World』
ジョン・スペンサー・ブルース・エクスプロージョン『Orange』
フー・ファイターズ『Foo Fighters』
TLC『Waterfall』
オアシス『(What’s The Story)Morning Glory?』
パルプ『Different Class』
映画
『クルーレス』
『セヴン』



1996年

音楽
プロディジー「Firestarter」(シングル)
レイジ・アゲインスト・ザ・マシーン『Evil Empire』
フージーズ『The Score』
フィオナ・アップル『Tidal』
ケミカル・ブラザーズ「Setting Sun」(シングル)
映画
『トレインスポッティング』
『ロミオ+ジュリエット』


1997年

音楽
ブラー『ブラー』
ケミカル・ブラザーズ『Dig Your Own Hole』
フー・ファイターズ『The Colour And The Shape』
レディオヘッド『OKコンピューター』
プロディジー『The Fat Of The Land』
ザ・ヴァーヴ『Urban Hymns』
映画
『ブギーナイツ』
『グッドウィル・ハンティング』


1998年

音楽
スマッシング・パンプキンズ『Adore』
ビースティ・ボーイズ『Hello Nasty』
Korn『Follow The Leader』
ローリン・ヒル『The Miseducation Of Lauren Hill』
マリリン・マンソン『Mechanical Animals』
ジェイZ『Vol2 Hard Knock Life』
アウトキャスト『Aquemini』
映画
『ビッグ・リボウスキ』
『バッファロー66』
『天才マックスの世界』
TVドラマ
『セックス&ザ・シティ』


1999年

音楽
ブリトニー・スピアーズ「Baby One More Time」(シングル)
エミネム『Slim Shady LP』
レッド・ホット・チリ・ペッパーズ『Californication』
リンプ・ビズキット『Significant Other』
デスティニーズ・チャイルド「Bills Bills Bills」(シングル)
映画
『ファイト・クラブ』
『マルコビッチの穴』
『マグノリア』
ドラマ
『ザ・ソプラノズ』
『フリークス学園』


・・・うーん書き出すだけで凄まじい数になってしまいましたね。当然いちいち解説とかはしません。というか出来ません!僕自身、半分以上が聴いたことや観たことのないものですから。
皆さんも自分の心当たりを点で繋げながら、だいたいで感じを掴めばそれでいいと思います。
一つだけ注としては、"1999年"のブリトニー・スピアーズは、オルタナティブの「終わり」としての例示です。"商業主義の復権"の象徴というか。他は全て、"オルタナティブ"としての例示。


"オルタナティブ・ドラマ"はあったのか?

そもそもこれが本題でしたが。
とりあえず沢田氏が挙げている(音楽や映画に比べると数少ない)TVドラマ群を、チェックしてみましょうか。
 『ツイン・ピークス』(1990)
 『ビバリーヒルズ高校白書』シーズン2(1992)
 『ビーヴィス&バットヘッド』(アニメ)(1993)
 『My So-Called Life』(アンジェラ15歳の青春)『フレンズ』(1994)
 『セックス&ザ・シティ』(1998)
 『ザ・ソプラノズ』『フリークス学園』(1999)

『ツイン・ピークス』はカルトドラマの・・・というか、カルトドラマが日本でブームになるはしりでしょうかね。
ビバヒルを今"古典"とか"名作"という人は余りいないでしょうけど、あれほど完全に"子供""高校生"の視点(大人から見たのではなく)で作られたドラマは多分初めてに近くて、僕もなんだかんだ見てましたね、妙なセクシュアリティを感じながら(笑)。むずむずするんですよね、あれ。(笑)
『ビーヴィス&バットヘッド』は見たことがありません。『アンジェラ 15歳の日々』は見たことがあるような気がするんですが、はっきりしません。青春ドラマは区別が(笑)。『フレンズ』をここに入れるのには沢田氏も葛藤があるようですが(笑)、ともかく独特の"振り切った"ところのあるコメディだったのは確か。中身の通俗性はちょっとあれですが。
『セックス&ザ・シティ』は"オルタナティブ"ドラマ局HBOの出世作で、言ってみれば『フレンズ』がやりかけた真に"過激"に本質を突く「大人」「男と女」の(コメディ)ドラマを、きちんとやり切った作品という感じですかね。
『ザ・ソプラノズ』はそのHBOの名声を不動のものにした大傑作で、"裏"だと思っていたものがそのまんま"表"の世界のど真ん中に来てしまったような、そういう認められ方をした作品。『フリークス学園』は見ていません。

さて結論として、"あった"のか"無かった"のか。
"オルタナティブ"音楽や映画を生み出したような時代の空気を共有する、影響を受けたドラマ、という意味でなら、少なくとも単発にはあったろうと思います。ただあくまで"単発"であって、"シーン"と呼べるほどのものを形成したことは無かったのではないか、それがとりあえずの僕の結論ですが。
そもそもTVドラマが、"シーン"を形成するということ自体が基本的には無いと思います。音楽のように、一人のミュージシャンのアイデアやインスピレーションをそのまんま作品にして発表出来るほど小回りの利くジャンルではないですし、劇場映画のように必ずしも歓迎はされないまでも、しかし"芸術"として作られることを当たり前のように認められているわけでもない。あくまで基本的には、純商業的なジャンルですからね。(その"中"でのあれこれが僕は楽しいんですけど)
"9.11と愛国者法"くらいのインパクトがあれば、それによってドラマ内の社会の描写が截然とその前後で変わるみたいなことは起きますが、あれは例外中の例外だと思います。基本的には、"単発"で作られるのがTVドラマの世界。

または。
『ザ・ソプラノズ』が音楽や映画における"オルタナティブ"期"終わり"に登場しているように、そしてその後HBOがヒット作受賞作を連発してすっかり"本流"に近い地位を確保したように、またNETFLIXなども登場したように、ようやく、遅れて、"オルタナティブ"ドラマシーンらしきものが成立しているのが現在である、という言い方も不可能ではないと思います。
ただその場合、「1990年代の同時性」という要素はどこかへ行ってしまうわけで、もっと包括的な"オルタナティブ"概念を提示するか、もしくはもう、ドラマはドラマで別に論じるかした方が、すっきりとはする気がします。

というのがまあ、沢田氏の例示に従った上での、今出来る僕のまとめですが。
まあテレビドラマを語るまともな「歴史」概念自体ほとんど存在していないので、一つの可能性として、刺激は受けました。いずれそれが何か実を結んだら、またご報告します。(笑)


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Posted on 2017/12/21 Thu. 20:02 [edit]

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