死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

『CRISIS ~完全犯罪のシナリオ』(2014)  

無沙汰しておりました。
細々(こまごま)と忙しかったのと、その"忙しい"用事で慢性的に腕が疲れていて、本館の方の更新だけでいっぱいいっぱいになっていました。

これ以上放置するとモチベーションが腐りそうなので、頑張って腰(または腕)を上げてみます。(笑)


crisis
『CRISIS ~完全犯罪のシナリオ』(第一話「拉致」)

・・・個人的にかなり好きだった作品なんですが、amazonで売ってるのはビデオ配信だけのようですね。


『CRISIS ~完全犯罪のシナリオ』 (FOXスポーツ&エンターテイメントch) (allcinema)

内容

シークレット・サービスが護衛するワシントンDCの名門校“バラード高校”のスクールバスが、突如バスジャックに遭う!そのバスには大統領の息子を始め、産業のトップCEOや外交官、政界の権力者など国を代表するV.I.P.の令息や令嬢ばかり数十名が乗っていた!ひとりの復讐心に燃えた首謀者が引き起こした 前代未聞の“集団誘拐事件”。それはやがて国家の安全を脅かす史上最悪の大事件へと発展する。犯人グループとの危険な駆け引きの先には、誰もが予想だにしない驚愕のシナリオが待っている…!? (チャンネル公式より)


レビュー

・"9.11"以後大量に作られ続け、また仕掛けの複雑化高度化が図られ続けている、ポリティカル・サスペンス系作品のこれも一つ。
・個人的には、"最高"の一つかなと。
・自国民による、自国のエリート子弟の大量誘拐という、仕掛けの斬新さ。
・その一見、「子供」を対象とする"残虐""無慈悲"にも見える犯行の、モチベーションの必然性と説得力。
・その"残虐"性にギリギリのところで抑制をかけ、また子供たちの親たるスーパーエリートたちの圧力を背景に、本気で"総力"で向かって来る政府機関の上手(うわて)を行き続ける、またそのことを不自然に感じさせない、犯人の高度な知性の魅力。
・あるいはこのテの"仕掛け"ものは往々にして最初の仕掛けの提示の瞬間が"ピーク"で、後は犯人グループなどの内紛やら葛藤やら恋愛沙汰やらでドロドロする普通の"ドラマ"になって失速して行くことがよくあるんですが。
・この作品はそれぞれの人質親子ごとのエピソードを、犯行計画の一部としてきっちり構造化して順番に見せて行く"一話完結"性を併せ待っているので、そういうダレがほぼ無い。
・勿論一つ一つのエピソードも魅力的。
・一言で言うと、シナリオのクオリティが半端じゃないということになるでしょうが。

・その"クオリティ"について更に言うと。
・この作品が他の同種の作品と比べて異彩を放っているのは。
・単に仕掛け・犯行とそれに"伴う"人間ドラマを充実させるという、意図にとどまらず。
・その"人間ドラマ"部分の本気度が高い、"犯行"と同等な迫力を持っている、むしろそちらがメインなのではないか。
・つまり最初から"ジャンル"ものとしての"サスペンスドラマ"を作ろうとしたのではなく、大文字「ドラマ」を作ろうとした、そういう製作側の"志"の高さを感じるところ。
・モチベーションというか。描きたいものというか。
・そういう何というか、「品格」を感じるという。
・"ジャンル"ものの卑しさを感じないというか。その為のアリバイ的な「人間ドラマ」ではないというか。
・しかし「機能」性としてはあくまで"サスペンス"のそれで、切れ味やスピート感や意外性など、いずれも"ジャンル"ものとして最高クラス。
・こうしたことを可能にしているのは、上でも書いたように「親子」または「親の子を思う気持ち」という"ドラマ"面のテーマを、サスペンスとしての犯行計画・手段に緊密に組み込んで、二つを協働させるように仕向けたシナリオの優秀さがあるわけですが。
・それにしても、鮮やかなアクロバットだと思います。
・知性と感情をこれほど同時多発的に(笑)刺激&満足させてくれるサスペンスドラマは、ちょっと他になかなか記憶が無い。
・逆にそれが一般受けしなかった(1stシーズンで打ち切り)理由でもあるのかも知れないなと、思わなくはないですが。

・キャスト、キャラクターもいいですね。
・ヒロインのFBI捜査官の、優秀だけどスーパーヒーロー的ではないいい具合の能力は、ドラマの進行役としていいリアリティを醸し出していたし、相棒たる"人情派"の黒人シークレットサービスの、少しお人好しな感じから徐々に優秀さを認めさせて行くプロセスにも説得力があった。
・最近の他の出演作、『ステラ・ギブソン』『ハンニバル』では、多少情緒過剰で意味不明なところもあるジリアン・アンダーソンも、この作品では「母親」「姉」「超大物多国籍企業のCEO」受け皿たっぷり用意されて(笑)、思うさまその表現力を発揮して正にジリアン・アンダーソンにしか出来なさそうな演技をしている。
・ある意味では、作品自体が持っている「知」と「情」の高度のバランスが、ジリアン・アンダーソンという知と情の怪物を使いこなすことを可能にしているというか、ジリアン・アンダーソンの演技がそれを象徴しているというか。
・最近始まった『ハンニバル』の2ndシーズンも、作品はますます面白いんだけど、ジリアンにはどうも違和感があるんですよね僕は。
・"脇役"に甘んじる、ハンニバルに要は"操られる"だけのジリアン・アンダーソンというのはどうも落ち着きが悪くて、もっと普通の「知的」な女優さんを使えばいいのにと思ってしまう。
・この作品ではでも、非常に気持ち良く"脇役"をやっていると思います。"役不足"が発生してないというか。
・それくらい、だから、この作品自体の"クラス"が高いんだと思うんですけど。内圧が高いというか。

・唯一の不満は・・・ラストですかね。
・明らかに最後にバタバタと仕込んだ"クリフハンガー"(次シーズンに興味を引っ張る為の未解決の謎)は要らなかった。
・結局使われなかったですし(笑)。打ち切りで。悲しいことに。
・ただ打ち切りが悲しいというよりも、きっちり終わってくれなかったことの方が、主な"悲しみ"かな。
・明らかにきっちり終わらせる予定の、緩みの無いシナリオなわけですし、どんな情報や圧力があって"継続"方向に曲がってしまったのか、そしてそれが不発に終わってしまったのか。(笑)
・残念でなりません。
・最後だけちょっと、品格落ちちゃったなあ。


他の人の感想

『CRISIS ~完全犯罪のシナリオを観た感想・レビュー※ネタバレあり』(ゲムハカ! さん)
『CRISIS~完全犯罪のシナリオ』(Saphiraの海外ドラマ中毒 さん)
『(最終回)CRISIS ~完全犯罪のシナリオ』(海外ドラマDiary さん)

どうにもどなたの感想もピンと来ないので、Google上位から機械的に並べただけです。(笑)
人の意見はそれぞれですが、どなたも何というか、ある距離から"眺めた"だけという、印象。
もっと近寄ると違うと思うんだけど。
まあアニメでもそうなんですけど、僕が「中身」がいい、「シナリオ」がいいとほんとに思うものというのは、たいていそこまでは見てもらえなくてさらっと流されることが多いですねえ。賛否問わず。
悲しいわ。僕がおかしいのかしら。
まあおかしいと思ってるわけではないんですけど、一度自己分析してみる必要はあるかなと。こうなる理由を。
悲しいわ。(笑)


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Posted on 2016/02/20 Sat. 19:20 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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