死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

『バーナビー警部』(1997) & 『もう一人のバーナビー警部』(2011)  




始まった年に14年の開きがありながら、ほとんど区別がつかないほど持ち味が変わらない潔さに敬意を表して(笑)、まとめてレビューします。(笑)
・・・勿論区別がつかないことはないんですけど、『もう一人の』を見始めた時の、「警戒心」から「安心・信頼感」へとモードが切り替わるタイミングが、自分でもびっくりするほど早かった。(笑)
何なら新しい分上書きされて、元のバーナビーを思い出すのに今や少し困難を覚えるくらい、新しい方は新しい方なりに、"バーナビー"でしたね。

原題はどちらも、"Midsomer Murders"です。"新"とか"もう一人の"とか、何もつきません。
ここらへんの潔さなのか横着さなのか、よく分かりませんが、多分イギリスらしさなんでしょう(笑)。『タガート』シリーズとかもそうですね。主人公2回変わってるのに、何の断りも無し。(あれはスコットランドですけど)


内容

『バーナビー警部』(AXNミステリー) (Wiki)

主人公のジョン・ネトルズ演じるトム・バーナビー警部が緑豊かな架空の田舎町ミッドサマー(Midsomer)で起こる事件を解決してゆく様子を描いたもの。
大都会で起こる事件とは対照的に、キャンプ場やバザー会場など、生活に身近な場所で事件は発生する。どこまでも続く緑の豊かさを誇る田舎町で起こる事件は、そこで暮らす人々の確執や軋轢、嫉妬などが浮き彫りにされ、残忍性や悲壮感が際立つ事件が多いが、バーナビーを中心とした家族、相棒とのやり取りは温かく描かれ、ストーリーを彩っている。 (Wiki&公式)

『もう一人のバーナビー警部』(AXNミステリー) (allcinema)

1997年~2011年まで約14年に亘り、コーストン署で事件解決に奔走し続けたトム・バーナビー警部が引退を決意。彼の後任として、トム・バーナビーの従弟ジョン・バーナビー警部主演のストーリーとして展開する。 第75話「ギヨームの剣」、第81話「安らぎのスパ殺人」にも出演していたジョン・バーナビーは、トム・バーナビーの部下であったベン・ジョーンズと共に、美しいミッドサマーで起こる難事件解決に挑んでいく! (公式)


レビュー

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆★★★

ぶっちゃけ"嫌い"なところなど何も無い作品なんですけど、強いて根本的な突っ込みどころとしては、「どんだけ殺人事件起きるんだよ、田舎町ミッドサマー」というのはやはり、避け難いところではあります。(笑)
実は"架空"だというのは今回初めて知ったんですが、それを知ったところで納得いくレベルではなくて、よっぽど両バーナビーが無能で防犯力が無い(笑)か、あるいはここはドルイドの失われた聖地かはたまた魔界の穴でも開いていて、次々に住人を凶行に走らせると、それくらいの設定でもないと現実的にあり得ない頻度だと思います(笑)。・・・まあ、どうでもいいんですけどね、実際には。(笑)
ていうか良くも悪くも、僕は見てる時に"ミッドサマー"を意識することはほとんどなくて、要するにイギリスによくある風景というか、よくある刑事ドラマの風景というか、それ以上の印象・感慨は無いです。そういう意味で"問題"は無いんですが、「企画」としてはゆるゆるだと、言わざるを得ません(笑)。毒にも薬にもならないというか。

ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆☆☆★

と、いう"緩さ"を根本に持ちながら、バーナビーの事件は面白いというか、全く退屈させないというか。
多分原作者の資質なんだろうなと思いますが、とにかく「お話」を作るのが得意・好きな人で、逆に「企画」とか「設定」とか、うるさいことはどうでもいいというか。さりとて"推理"ものとしていい加減なわけでもなく、設定通り"人情"もこってり描いて、でも爽やか、軽快。社会性もきっちり。なにげに凄いバランス感覚の作家さんだなと思いますが。
逆に突出したところが無いので説明が難しいんですけど、ひょっとしたら『ドラえもん』的な上手さで(笑)、それで長尺シリーズを途中で主人公が変わるという切れ目さえあっさり乗り越えて、同じ味わい同じクオリティで、続けられているのかな、そういう褒め方が可能なのかなと。
まあ、あえて言えばですが。とにかく極上の職人という。

人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆☆☆☆

ここは思い切って、満点つけておきましょうか。
多少の持ち味の違いはあれど、両バーナビーの甘くない知性と、しかし根本の部分で人を安心させる人柄と。結構頻繁に変わる部下・相棒の、年代も(警察内の)階級も似たり寄ったりな中でしかしそれぞれに味のある、よくもこれだけ微妙なバリエーション作るよなというキャラ描写の妙と。そしてバーナビーの長期的人気を支える大きな秘訣かもしれない、家族関係の暖かさとおかしみと。
"奥さんに頭が上がらない"というのは共通してますが、その"頭の上がらなさ"がとても幸せそうなんですよね。思わず僕も、結婚したくなるくらい(笑)。安倍政権の少子化対策に是非というか。(笑)
持ち味はまた違います。トムの奥さんは「家庭の主婦」の現実主義の逞しさというか素朴な品格というか。一方ジョンの方は、バリバリのキャリア志向の、しかし嫌みの無い快活さや気の強さ。でもどっちも素敵。可愛い。
トムの方にはこれまた甘えられると弱い、気の強い娘の存在がありますが、そこらへんはジョンの場合は、奥さんが兼務している感じですかね。総じて女性作家(キャロライン・グレアム)らしい描写ではあると思いますが、男が見て不愉快になるような癖や偏りは、全く無いと思います。素直に、"理想の家庭"像。

演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆☆★

手堅いし、恐らくは原作の持ち味を素直に活かしたというタイプの演出なんでしょうけど、これだけ安心して見られる幸せな空間を作り出してくれていることには、感謝と称賛を惜しみません。"イギリス"ドラマを見る習慣の無い人に勧めるのに、一ついい候補かもしれませんね。こういう楽しさが、あるんだと。
あと加えて言うと、"トム"の方は小野武彦さんの吹き替えもとても良くて、"字幕版"も"吹き替え版"も両方安心して薦められる、珍しい作品だと言うことですかね。・・・なんか顔も似てますよね、小野武彦さん。(笑)

トム・バーナビー.jpg小野武彦.jpg


他の人の感想

「バーナビー警部」〜トム・バーナビー 引退の時〜 (ゆるり鑑賞 さん)

「稚ブログの過去記事では「ちょっと薄味気味」なんて書いていますが長年見ている間に癖になるというか、無くなるとすごく寂しい存在!と今更ながら気がつきました。」

・・・僕も正直に言うと、むしろ最近『もう一人の』を見たことによって、"やっぱり面白いんだ"と思い出した感じでした。(笑)

もうひとりのバーナビー警部 (REXとAXNミステリと雑多な日常 さん)

飄々として包容力のあったトムと違って、ジョンはちょっとクールで皮肉屋だしね。

最初僕もあれ?と思ったんですが、でもジョンにはジョンなりの包容力があって、気が付くと"バーナビー"になってて逆に凄いなあと。


公平に、紹介は1本ずつにしました。(笑)


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Posted on 2016/08/03 Wed. 11:20 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(イギリス)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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