死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

『マスケティアーズ パリの四銃士』(2014)[英]  




前回、前々回と"まとめ書き"更新を試してみましたが、やっぱりちょっと、微妙に雑な気がするので、「一作一本」の基本に戻ります。
・・・実際には今回の『マスケティアーズ』なんかは、むしろ「思い入れの薄い良作」代表みたいなもんなんですけどね(笑)。いかにも"まとめ書き"を誘う。


『マスケティアーズ パリの四銃士』(NHK総合) (Wiki)

内容

BBCが不朽の名作「三銃士」をまったく新しい解釈で映像化し、2014年1月の初回放送では過去2年間の最高の視聴者数を記録したアクションドラマ。映画さながらの臨場感溢れるアクションシーンに注目! (映画.com)


レビュー

・アレクサンドル・デュマの原作小説

は、掛け値無しの傑作です。
・子供の頃と大人になってからと二回読みましたが、むしろ大人になって読んだ時に、余りの面白さ読み易さに、驚いたというかうなったというか。
19世紀の作品ですが、それまでに読んだ数多の現代のエンタメ系小説と比べても、全く遜色無いというか素で夢中になって読めるというか、「古典」を読むというような距離感を、全く感じないのが驚きでした。
・勿論時代性はあるんですがそれはプラスの意味であって、むしろ現代の小説よりもアクティブというか映像的というか、ほとんど日本の漫画を読むようなところも無くはなかったです。
・恐らくそれは、「映像」系エンタメがまだ発達しておらず、それを筆頭に現代の小説が無意識に受け入れている"ジャンル"分け、"制約"を、まだ受けていない時代、言わば「小説」に課される期待がほとんど無限だった時代ならではの、万能性というか総合性なのではないかと思いますけどね。
・現代だと金庸などの中国の小説なんかにも、一部そういう部分が僕の経験ではありました。
・恐らく中国の文明開化(笑)に伴って、そうした古き良き"総合"性は失われて行くだろうと思いますが。

・それはともかくだから、僕にとって原作小説の"アクティヴ"性が既に最高級なので、上の紹介文が言う「映画さながらの臨場感溢れるアクションシーン」なんてのは、いやいや比べる相手が違うだろう、そこに勝ってもしょうがないだろうと、そういう感じです。(笑)
・勝ちたいなら、原作に勝ってみろという。
・勿論、ハナから勝てはしませんけどね。それはこのドラマがというよりは、あらゆる映像版『三銃士』が原作に勝つことは無理だし、そもそも「映像化作品」が「原作」に勝つこと自体が、基本的には無理な話なわけで。
・だからそれ自体は別に責めはしませんが(笑)、ただ一方で、いちいち覚えてませんが過去に多分2,3本の『三銃士』映画or映像作品を僕は見たと思いますが、それらと比べてもどこらへんに"現代"性があるのかは、ちょっと僕には分からなかったです。
・『三銃士』("四"ですが)ってだいたいこんなもんなんじゃないの?ほっといてもかっこいいし、ほっといてもカジュアルだし、ほっといても"現代"的だし。
・例えば同じBBCの"翻案"シリーズでも、『魔術師マーリン』

なんかは、思い切り"萌え"に寄った、確かに新鮮な作りだったと思います。
・あるいは『チューダーズ 背徳の王冠』

なんかも、余り好きにはなれませんでしたが、古典的なストーリーに"大胆"なアレンジを施した作品なのは確か。
・そういうのに比べるとこの作品は、どうもこう、「三銃士だね」という以上の感想は湧き難かった。
・それだけに"三銃士の"良さも素直に活きていて、普通に楽しめたということも言えるとは思いますが。

・まあ演出的にはそんな感じなんですが、ストーリー的には多分結構工夫している、具体的には「女性」向けに作ってはあって。
ボナシュー夫人ミレディも、それぞれにかなり魅力的で、"食った"というのとは少し違うと思いますが、主役級に近い活躍をしていましたね。
ボナシュー夫人.pngミレディ.jpg

・ただ"女子"問題として僕がより興味がある(笑)のは、シーズン2以降の敵役であるロシュフォールが、男にはただただウザいだけのキャラにも見えるんですが、女の目から見ると「陰のある美男」として魅力的に見えたりするのかどうかということ。(笑)
ロシュフォール1.jpgロシュフォール2.jpg

・僕的には彼はかなりがっかりキャラで、"権力"も"復讐"もいいけど、原動力が王妃への横恋慕って何だよ気持ち悪いとただただそういう感じで(笑)、リシュリュー枢機卿の国への基本的な忠誠と個人的野望との、その都度揺れる葛藤の"大人の味わい"が懐かしく思えてなりませんでした。(笑)
リシュリュー.jpg

・まあちょっとストーリー的にも、あっさり死に過ぎたというところがありましたしね、枢機卿は。
・ぽかーんとしている内に敵役交代で、どうも乗り切れませんでした。
・ただし原作のリシュリュー枢機卿はもうちょっとストレートに嫌な奴だった気がするので、そういう意味ではむしろロシュフォールが出て来てバランスが取れたのかもという気もします。
・ドラマ的にもひょっとしたら、リシュリューが複雑過ぎて人気が出切らなくて、それで"交代"だったのかなあとか。

・まあ全体としては、"新機軸"よりも伝統「時代劇」の楽しさが上回った作品だったかなと思いますが、映像も綺麗でしたし、標準以上の作品だったと思います。
・不満としては、ダルタニヤンを美男にしたのはまあいいんですけど、原作のもっとわけの分からない勢いがあって面白かった部分は余り出ていなくて、単なる「二枚目の正論」みたいに見えていたのは、味を薄くしていたかなと。
・でもまあ多分、誰が主人公というわけでもないんでしょう、このドラマは。その割に「群像劇」の重厚さみたいなものも、無かった気がしますが。
・結局"女子"的な人気で引っ張った・・・のかなあ、それについては"他の人の感想"を見て、確認したいと思います。


他の人の感想

・・・無い。(笑)
いや、無くは無いんですけど、薄く見てる人ばっかりですねえ、僕同様
"女子"的に熱く萌えてる人も、見当たらない
地上波放送という恵まれた条件でこれというのは、要は人気無かったと判断しても良さそうな感じ。(笑)
ロシュフォールはともかくミレディの悲恋」くらいは、一応十分な萌えポイントかなと思ったんですが。
駄目ですか、そうですか。駄目なようです。(笑)

シーズン3はやるんでしょうか。ボナシュー夫人だけには、また会いたいと思ってるんですが。


スポンサーサイト



Posted on 2016/10/02 Sun. 11:50 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(イギリス)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

tb: 0   cm: 0

コメント

コメントの投稿

Secret

トラックバック

トラックバックURL
→http://atlanta2015.blog.fc2.com/tb.php/51-b6bbe55f
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

リンク

最新記事

カテゴリ

カレンダー

検索フォーム

amazon.co.jp

最新コメント

ブログ村

RSSリンクの表示