死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

主にスカパー「ドラマセット」で見られるドラマについて語っています

『ハウス・オブ・カード 野望の階段』[米](2013) & 『野望の階段(I~III)』[英](1990)  

"「一作一本」の基本に戻"ると言ったばかりですが、まあこれはいいでしょう。(笑)



先頃ネットフリックス製作・配信による、アメリカのリメイク版(シーズン1)がフジテレビ深夜で連続放送されましたが、基本的な印象はほとんど、意外なほどオリジナルのイギリス版と変わらなかったので、まとめてレビューしちゃいます。


内容

[米]
『ハウス・オブ・カード 野望の階段』(フジテレビ) (Wiki)

ホワイトハウスの裏切りを決して許さない。復讐に燃え、政界の頂点を目指す下院議員フランクの飽くなき闘いを描き、エミー賞などで数々の賞を受賞した政治ドラマ。 (フジ公式)

[英]
『野望の階段(I~III)』(AXNミステリー) (allcinema)

英国政界の暗部をえぐる、エミー賞脚本賞受賞の傑作サスペンス3部作 (映画.com)


レビュー

・英国版を見たのは結構前なので、細かいことは忘れましたが。
・大きく違うのはただ一つ主人公のセックス・アピール&イケメン度です。(笑)
・アメリカ版の、ケヴィン・スペイシー。
ケヴィン・スペイシー2.jpgケヴィン・スペイシー2.png

・別に僕が"セクシー"だと感じているわけではないので、画像の選択が合ってるか自信無いですが。(笑)
・ともかくもイギリス版のイアン・リチャードソン
イアン・リチャードソン1.jpgイアン・リチャードソン2.jpg
の、好感度ゼロひひ爺ぶり(笑)と比べれば、配役のニュアンスの差は歴然。
・まあケヴィン・スペイシーは「配役」されたというよりは自らノリノリで製作に関わっているみたいなので、それほど"違い"を強調しようとしているわけでもないのかも知れませんが。
・そう言えば「肥満気味なので妻にワークアウトを強制される」という場面もありましたね。あるいは若い愛人の記者に、年齢の違いを皮肉られるという場面も。
・だからひょっとしたらもっと"醜い"設定でやってるのかも知れませんが、もしそうだとしたら残念ながらその意味では失敗だろうと思います。
・十分に、"かっこいい"範疇ですよね。

・内容的に言うと。
・基本は同じ。「権力闘争」「政局」極端に特化した、政治ドラマ。
"政治家"ドラマというか。
・政治を行う上で"伴う"というのではなくて、それ自体がorそれしか主人公の目的が無いように見える、ハードというかピカレスクな振り切りぶりが特徴。
・容易に「感情移入」されることを拒む主人公というか。
・勝つこと、出世すること、それが全て。野望の"階段"を、ただひたすら登り詰める究極の"政治屋"主人公。
・そこらへんの"振り切り"ぶりにチャレンジングなものを感じて、ケヴィン・スペイシーも製作・主演で張り切ってるんだと思いますが。
・ただあえて比較すると、それでもアメリカ版には、何らか「国」「国政」「政治」の全体像的な風景が、見えなくはないんですよね。
・別に見せているわけではないと思います、アメドラ特有の律儀で客観的な演出・場面作りが、自然と醸し出すものかと思いますが。
・"客観的"にやろうとすると、どうしても"全部"、様々な雑情報も含めた現実の諸要素が、ある程度機械的に入って来てしまう。
・対してイギリス版は、もっと"演劇"的というかそうしたある意味無駄な遠近感というか全体感がほとんど無くて、もっと純粋に「議会」や「政府」という空中舞台上の駆け引き、パワーゲーム、それだけを延々見せられている印象。
・その分ストーリーの本質はピンポイントに実現されているというか、本当に自分の事しか考えていない主人公の"人非人"性(笑)というか政治屋ぶりが、逃げ場の無い感じで伝わって来る。
・もうほんとに、感情移入が至難。(笑)
・しかもあのルックスですし。(笑)
・...まあどうなんでしょうね、やはり「配役」の時点で、ある程度イギリス版の身も蓋も無い感じを和らげる意図は入って入るんですかね。"二枚目"なら二枚目でもいいとは思うんですけど、もっと嫌な感じの二枚目だって、配役出来ないことはなかったろうと思いますし。

・ただそこらへんを除けば、今まで色々見て来た"アメリカリメイク版"の中でも、最も忠実な類というか基本的にイギリス版と全く同じ方向で作られた、ほとんど舞台を移し替えただけの「アメリカ版」だと思います。
・実は元々のイギリス版にも原作があるらしいので、"リメイク"というよりは同じ原作を基にした"双子"なのかも知れませんが。
・ただ昨今、イギリスはもとより北欧ドラマ("THE KILLING""THE BRIDGE")やイスラエルドラマ("HOMELAND""HOSTAGES")すらも、アメリカはばんばんリメイク版を作りまくっているわけで、やはり基本的な性格としては「リメイク」版であると、好感は持てないけど(笑)特異な魅力を持ったイギリスドラマに惚れ込んだケヴィン・スペイシー以下の関係者が、100%のリスペクトを込めて忠実なリメイク版を作ったと、そう理解しておく方が当たっている可能性は高いと思います。
・...ちなみに「主人公が要所で観客に話しかける」あのスタイルも、イギリス版と全く同じです。
・イギリス版だと(演劇的なので)自然ですけど、初見の人はどう感じるのかなと、多少の疑問もありましたが。

・まあどちらも面白かったと思います。
・国を移し替えても味がほとんど変わらない、完成度の高いシナリオ、または原作ストーリーを基にした秀作ドラマ群というか。
・試しに日本でも作ってみたらどうでしょうか。厳しいかな?風土的に。甘くなるか、ただの"悪い"人の話になりそう。
・"異様"という意味での(笑)面白み、または内容の純粋性ではイギリス版の方が上かと思いますが、いかんせんこの自ら結構人非人の僕ですら(笑)感情移入に困難を覚える主人公だったもので。
・好き/嫌い、楽しめる/楽しめないという基準だと、アメリカ版の方をやや点数高く取りました。
・まあある意味「普通」のドラマにはなっちゃってるわけてすけどね。
・興味のある方は、イギリス版の方もどうぞ。
・...何でAXNミステリーは、タイアップキャンペーン張らないんですかね。やりましたっけ?
・フジが突然に放送したのか、それとも人気が無かったのでもう権利を手放したとか。(笑)
・人気ありそうじゃなかったもんなあ。(笑)
・まあいいです。


他の人の感想

まずイギリス版。

イギリスドラマ「野望の階段」 (Melody Diary さん)

「面白い~~というよりも、ちょっと怖かった~~っていうのが本音。」
はい。僕もそうでした(笑)。なかなか"楽しみ"切りませんでした。(笑)

『野望の階段』(イギリスドラマ) (終わりのない旅 さん)

「こんなすご~いドラマは後にも先にも観たことがない。」
ある意味ではそうだと思います。テレビドラマでここまでやるか?やれるか?という。

「野望の階段」Ⅰ前編 (三代目徒然なるままボヤッキーニッキー さん)

「原作も読んだがドラマはその数倍も面白い。そのキモは、アーカート(名前からしてスコットランド系だな)が時々TVの前の視聴者に向かってカメラ目線で、己の心情を吐露し、現況を解説する演出にあると思う。」
ほお、あれはドラマ独自の演出なのか。じゃあ"リメイク"決定ですね。やった当たった!(笑)


続いてアメリカ版。

町山智浩 海外ドラマ『ハウス・オブ・カード 野望の階段』を語る (miyearnZZ Labo さん)

「スポンサーがないから、とにかくなんでもできるわけですよ。っていうのと、テレビの決まりってありますよね。放送倫理コードみたいなものがね。それも、ないですから。」
と、"ネット配信ドラマ"というフォーマットの一般論として町山さんは語るわけですが、正直アメリカ版のこのドラマに、"過激"というようなニュアンスは僕はほとんど感じませんでした。イギリス版との比較を抜きにしてもね。
こんなんで騒いでたら、『OZ/オズ』等のHBOのような("独立"系の)先達に失礼だろうと、ドラマオタクらしい突っ込みは入れておきたいです。ネットフリックスなんぞまだまだ小僧というか。(笑)

「シェイクスピアのですね、『リチャード三世』っていうお芝居がそういうお芝居なんですね。」
例の"観客に話しかける"演出の元ネタだそう。なるほどそれは勉強になりました。
まあ"演劇的"とは、僕も言ってはいましたけどね。(笑)

NOTTV「ハウス・オブ・カード 野望の階段」レビュー (なかざわひでゆき さん)

「あくまでも羊の皮をかぶった野心的政治家が卑劣な手段を駆使して権力を手中に収めるまでをショッキングに描いたオリジナルと違い、本作はなりふり構わず権力闘争に明け暮れる政界そのものの怖さや愚かしさをより広い視点から深く突き詰めている。」
そうかなあ。そんな"まとも"なドラマかなあ。ていうかそれじゃあ、『野望の階段』である意味が無い気がする。
逆に「政界」そのものを正面から描いたというなら、その面で例えば『ザ・ホワイトハウス』に勝てるのかというと、到底勝てないと思いますけどね。ま、一応参考意見として、置いておきます。


・・・"ネットフリックスでいち早く見た一般視聴者の意見"的なものを見たかったんですが、まだ時代が追い付いていないらしく(笑)、宣伝的な記事ばかりでがっかりしました。
まあシーズン2以降もやっていたら、見たいとは思います、アメリカ版も。


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Posted on 2016/10/05 Wed. 20:12 [edit]

category: 2010-2014年のドラマ(アメリカ)

thread: 海外ドラマ(欧米) - janre: テレビ・ラジオ

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