死ぬまで海外ドラマ(死ぬ海)

アメリカ、イギリス、中国と欧州各国のドラマ。

『トンイ』[韓](2010)  





突然の韓流ですが、びっくりしないで下さい。(笑)
"2010年"の作品ということで、順番が来ただけです。(笑)


『トンイ』(NHKBSプレミアム) (Wiki)

内容

英祖(朝鮮王朝第21代王)の生母であり、粛宗(第19代王)の妃であった賤民出身の淑嬪崔氏の波乱万丈の生涯と、英祖の成長過程をドラマ化。(KNTV公式)
監察府の女官であるトンイを主人公に繰り広げられる王宮内の権力闘争や人間模様を描いた作品である。(Wiki)


レビュー

・・・過去に一度、別ブログでいくつか個別のポイントについて掘った文章を書いたことがあります。

 『トンイメモ(’12.11.24追加)』

その時書いた、『太王四神記』『チュモン』も踏まえての、韓流時代劇一般についての感想。

・やはりこう、”フィジカル”が強いよね、韓国モノは。
・思わず基本に帰らされるというか。
・権謀と愛憎のクドいほどの泥沼の中で、いい人を”いい人”に描く精彩というか力強さが、例えば日本の時代劇と比べても際立ってる。
・いい意味で古典的というか、中途半端にモダナイズされていないというか。”本気”度が高い。
・単純に腕がいい。職人的な意味で。
・”センス”に逃げずとも、戦える腕力がある。

ここらへんをベースに、改めて全体の感想を。


・ちなみに韓流"現代"劇の方は、さすがに男の身で真面目に見るのは辛いものがあるんですが、ただ基本は同じ、基本の作りは、"時代"劇と変わらないと思います。
・その同じ作り方が、時代劇だとより素直に映える、素直に見られる、とも言えるし、時代劇なら映えるような古典的なドラマツルギーを、現代劇でも臆面も無くやり切ってるのが所謂"韓流ドラマ"だと、そういう言い方にもなるかと思いますが。
・そういう意味では原始的で素朴ではあるわけですけど、しかし原始的で素朴であるからこそ、あるいは"原始的で素朴"な条件下で鍛えられているからこその基礎体力というものは、日本よりもかなり上に感じます。
・日本のTVドラマの方が変化・バリエーションはあるけれど、何をやっても結局へなちょこで見ていられないので、こうして僕は"海外ドラマ"に走って(笑)、海外ドラマブログなんぞをやっているわけで。
・韓流は韓流であって、「海外ドラマ」と分類されると少なからぬ抵抗はありますけど(笑)、ただ少なくとも韓流時代劇を見ている時に日本のドラマを見ている時のような"へなちょこ"の不満を感じることは無いわけで。
・演出や脚本の基礎体力、基礎技能に。
・"演技"の方は、国籍・言語が違っちゃうとなかなか判断しづらい面はありますが、それでも日本のドラマのように無理くり人気者を使い回して、ハマってねえなあ、無理あるなあみたいに感じることは無い。(少なくとも時代劇では)
・しばしば大げさな芝居でもパターン化された芝居でも、押し切ってしまう底力を、それぞれに感じる。
・そういう意味ではやはり、「海外ドラマ」としての資格は備えているわけかな?僕にとって。
・...ああ、結局ジャンル論になってしまった。作品論をしなければ。(笑)

・ただこの作品自体、そういう韓国ドラマ、韓流時代劇の"長所"を結集したというか、「純化」したようなところのある作品なのでね。
・ほとんど力ずくで感動させられるというか、ほだされるというか。(笑)
"聖少女"が主人公なので、"ほだされる"という表現がより相応しいか。
・甘いと言えば甘い話で、ひたすら可哀そうなひたすら抑圧された階級・集団出身の、ひたすら性格が良くてひたすら賢い少女が、その前向きな努力のままに、幾多の困難には見舞われるものの特に現実の汚泥にまみれることもなく、その善意で人と状況を動かして最後には成功する話。
・こうして俯瞰してしまうとおとぎ話以外の何物でもないんだけど(笑)、でも主役を演じる女優さんの魅力や説得力
トンイ01.jpgトンイ02.jpgトンイ03.jpg

と、ド正攻法の演出の腕力とが、そう笑うことを許さない。
・正に「本気」の韓流の、面目躍如というか。
・どこかで見たスペシャル番組で、ドラマについてガイドする"トンイ"ならぬハン・ヒョジュさんも。
・一応素ではあるんだけど役柄のトンイに見事にオーバーラップする、ほんとに清らかで爽やかで可愛らしい感じのお姉さんで。(笑)
ハン・ヒョジュ1.jpgハン・ヒョジュ2.jpeg

・あれが演技だというんだったら、僕はもう、喜んで騙されますよ。
・そう、そういう"騙されてもいい"というか、"知恵比べ"をしているわけではないという安心感というか腹の据え方が、韓流の特徴ではあるでしょう。
・距離を取っちゃうと馬鹿馬鹿しくも見えるけれど、ひとたび近付いて"対決"すると・・・という。
・まあどうせTVドラマなんて絵空事なんで、その中であんまりほんとらしさなんか競ってもね。
・逆に間抜けだろうという。
・しかるべき絵空事なら、積極的に受け入れるべきというか。
・受け入れた"先"に、"中"に、何があるかが問題というか。
・最初からそこで勝負している強さというか、そういう(同)条件下での"競争""練磨"の激しさが、韓流の独特のクオリティを支えているというか。
・そういう厳しさが、日本のドラマには感じられない。企画通して終わりみたいなところがある。
・見る側も当然、鍛えられていないというか、知らず甘い基準で見ているというか。

・勿論例えば米国のドラマは("切り口"と"中身"の)両方のクオリティの最大化を、常に妥協なく競ってはいるわけですけど。
・比較すると英国の方が、韓流には似てるかな?
・"またこのパターン?"とか思いつつ、気が付くと見入ってるみたいな。
・もうちょっと捻って欲しい時もありますけど(笑)。後で思い出して、どのドラマのことか区別がつかなくなることもよくありますし。(笑)
・「国民性」としては、米国の方が遥かに韓国に似てる気はするんですけどね。マッチョで感情的で。
・ドラマの作りは英国の方が似てるのは、「歴史・文化のある国」(英国・韓国)「無い国」(米国)という違いの方が、勝ってるのか。
・日本はちなみに、「無い国」です。
・ことドラマや映画作りに関しては。
・物理的歴史は長くても、伝統がぶつぶつ切れて、常に直近10年前後の記憶だけで作ってるような感じ。
・なぜそうなのかというのはまた大きな問題なので、機会があったら。(笑)
・ちなみに"無い"国どうしでも、必要に応じてシェークスピアを参照に出来るだけアメリカは全然マシです。
・日本で「世阿弥」を参照しようったってねえ(笑)。誰も知らない。俺も知らない。
・「小津安二郎」すら、ほとんど伝承されてない状態なのに。
・あまつさえ「富野由悠季」すら・・・と以下続く

・なんかやっぱり、「作品論」にならないですね。(笑)
・感動するから見てね!みたいなアホな推薦文句しか思い浮かばない。(笑)
・俳優、特に女優陣はみんな素晴らしいよ!とは付け足しておきますか。
・割りと「素朴」というような観点からのみ演出も取り上げましたが、少なくともこのトンイの監督さんは、"メタ"の視点はきちんと持っているように見てて感じられました。全て分かって作ってるというか。
・ただその"分別"が決して作品の熱量を損なわないのが、最終的に韓流の独特なところなので、やはりそっちを押してしまう。

・ちなみに(通例に倣って)数値化すると、こんな感じ。

企画(設定のユニークさやテーマの斬新さ) ☆☆★★★
ストーリー(展開の面白さ、または内容の意味深さ) ☆☆☆★★
人物(キャラクターの魅力、あるいは心理描写の妙) ☆☆☆☆★
演出(テンポの心地良さや雰囲気に引き込む力) ☆☆☆☆★


・熱く語ってる割りには、さほど高くないですね。(笑)
数値外の"熱"が韓流の魅力である・・・というと、なんか少年漫画の主人公のパラメータみたいな話ですが。
・なぜだ、なぜ立って来るんだ、来られるんだ?俺にはなあ、負けちゃいけない理由があるんだ、みんなの思いを背負ってるんだ!
・まあ米国ドラマ的に"ユニークさ""知的面白さ"を重要基準として評価してしまうと、どうしても数値には反映しづらいですね。
・例えば「ストーリー」とかも、メロドラマの"ジェットコースター"展開を"凄い"と評価すれば点数は上がるんですが、お約束で"陳腐"と評価すると加点はしづらい。
・「企画」なんて、下手すると"☆一つ"ですけどね(笑)。庶民の願望に寄せてるだけの話やんみたいな。史実のご都合主義的歪曲性なんかも、つきものとして言われますし。(韓流時代劇の)
・ただまあ、それは言っても。
・韓流の枠組み自体を肯定すれば、間違いなく超に近い一流の出来栄えではあると思います。
・そこに圧倒的な"ほだし"力を加えての、"S"評価。勿論「名作」とも言われてますし。
・...強いて言えば『大草原の小さな家』とかに似てるかなあ、アメリカで言えば。王道性倫理性という意味で。
・ただあれと比べても"時代性""批評性"は薄くて、ただただドラマとしての「力比べ」を競っている感じ。(笑)
・勿論韓流"内の"歴史としては、また色々と位置づけもあるんでしょうけど、「色んな国のドラマを見る」という僕の立場・比較からすると、やはり"批評性が無い"というのが、びっくりする程の特徴。
・頭を空っぽにして、全身を"心"にして、堪能しました。
・褒め方は難しいけど(笑)、大好きです、やはり。


他の人の感想

なし。
宣伝系以外では、"歴史的背景"を解説したようなものしかありませんでした。
そんなもんですかね。まああんまり"レビュー"するようなタイプの人は、見ないのかも知れない。(笑)
韓流"現代"劇の方なら、書いている人を見つけられるのかな?


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Posted on 2016/11/15 Tue. 18:58 [edit]

category: その他の国のドラマ(及び合作)

thread: 韓国ドラマ - janre: テレビ・ラジオ

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